石上としお 参議院議員 民進党参議院比例区第13総支部長

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国会質問

2017年6月6日(火) 経済産業委員会 「中小企業信用保険法の一部を改正する法律案」法案質疑(我が国「装置産業」には負担過重の電気料金・再生可能エネルギー発電促進賦課金(国際競争力)、信用保証制度の問題は「税で支えるモラルハザード・弱い経営支援・改善メカニズム」、企業の全ライフステージを通しての協調的融資の必要性、中小企業の生産性向上(各種税制)・経営持続性(音楽教室の著作権料問題)、日・インド原子力協定(中小を含め極めて裾野の広い原子力産業界)、信用保証協会と金融機関の「連携」・「経営支援」)

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【質問構成】

<1.我が国「装置産業」には現在の電気料金・再生可能エネルギー発電促進賦課金は負担過重ではないか>

<2.信用保証制度の問題は「税で支えるモラルハザード」「弱い経営支援・改善メカニズム」ではないか>

<3.中小企業の生産性向上や経営持続性に資する政府の支援メニューなど(音楽教室、日・インド原子力協定)>
(※ヤマハ音楽教室などの「音楽教授業」)

<4.まとめ:信用保証協会と金融機関の「連携」・「経営支援」、そして中小企業改革に向かって>

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20170606参議院経済産業委員会「中小企業信用保険法改正案」質問要旨【石上俊雄事務所】

20170606参議院経済産業委員会「中小企業信用保険法改正案」配布資料【石上俊雄事務所】

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<1.我が国「装置産業」には負担過重の電気料金・再生可能エネルギー発電促進賦課金>

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問1:(対世耕弘成 経済産業大臣)
 半導体産業など我が国「装置産業」は国際的に多くのハンディを背負っているが、中でも電気代は国際的にも負担過重(米韓の倍以上)。そればかりか近年、FIT法の再エネ賦課金が当初見通しから大きく乖離、今後も高止まる可能性が指摘されている(エネルギーミックス22-24%達成のため、2030年の買取り総額の目標は3.7~4兆円。単純計算でキロワット時あたり3.9円に達する)。その結果、半導体企業では現在、再エネ賦課金が年間数十億円、遠からず百億円突破の悪夢も現実味を帯びてきた。この様な異常事態は、国際競争力の低下防止の観点からも回避すべきと考えるが大臣の認識はどうか。

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 また、明日6/7(水)も「再生可能エネルギーの大量導入時代における政策課題に関する研究会」を開催予定と聞くが、第1回(5/25)で「再エネ導入を持続的にするには、将来的にFITから卒業し、自立化が図られることが必要」と経産省自らも認めている(いわば「FIT卒業研究会」とも呼べる)。再エネ普及の国民負担は可能な限り少なくするべきで、また、賦課金という方法で、出力変動の激しい再エネを増やして系統に流し込むのでなく、家庭用蓄電池の普及補助など本質的な施策をしっかりと推進するべきと考えるが、大臣の認識を伺いたい。

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<2.信用保証制度の問題は、「税で支えるモラルハザード」・「弱い経営支援・改善メカニズム」>

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【4年前終了した中小企業金融円滑化法が、今なお信用保証制度にもたらし続ける負の遺産】

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問2:(対世耕弘成 経済産業大臣)
 日本の信用保証制度は先進主要国と比べて、規模が大きく、類を見ない全額保証が際立っている。OECD報告書は「ゾンビ企業論」を、経済同友会は「100%保証の全廃論」を展開した。どちらも税金で支えられたモラルハザードを問題視していたが、大臣の認識はどうか。

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 また、目下の課題は、「中小企業金融円滑化法」以降、リスケ、リスケの繰返しで、経営改善が進まず、不採算事業が温存され、産業構造の転換が遅れていることではないか(条件変更17万社)。円滑化法は2008年のリーマンショックを背景に2009年11月、国民新党・亀井静香金融相の主導で成立、東日本大震災などで二度延長、2013年3月末に終了した。(倒産回避や雇用維持など危機封じ込めに成果はあったが、いわゆる「副作用」もあり)功罪両面だが、その後も金融庁の資金繰り緩和要請が継続していて実質延長との批判もある。大臣の現状分析と今回の法改正の狙いを伺いたい。

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【融資入口だけでなく出口の返済も(全ライフステージで)協調的でないと「連携」・「モラルハザード防止」は効果薄】

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問3:(対経産省 吾郷進平 事業環境部長)
問4:(対金融庁 栗田照久 総務企画局参事官)
 信用保証制度は「中小が『償還不能』になると信用保証協会が代位弁済する」仕組みだが、この「償還不能」の認定は、例えば、「2度の不渡り」「6ヶ月の滞納」など機械的に行われているのか。また、ある企業が「信用保証付き融資」と「プロパー融資」の組合せの場合、経営悪化の局面で、金融機関はどちらか一方の返済を優先させてもよいのか(片方が優先的に返済されることもあるのか。信用保証付き融資は協会が保証するため、金融機関は後回しにする動機づけがあるはずでは)。中小企業政策審議会の金融WGでは当初、企業のライフステージに応じて一律80%の保証率の引下げも検討されたが、より柔軟な仕組みが望ましいとの判断で「リスクシェア」方式が採用された。しかし、融資の入口段階でリスクシェア/協調スキーム方式を採るだけでなく、全てのライフステージでも同様にするべきで、途中(回収局面)でプロパー融資を保証付き融資に事実上置き換えられるならば、今回の法改正の「連携」「経営支援」は実現されないのではないか(むしろモラルハザードそのものではないか)。金融庁はこの点、どの様な立場・対応をとっているのか。また、法改正担当の立場から経産省は、この観点をどう認識しているか。抜け道は塞がないと、最終的に税金による補てんとなってしまうのではないか。(経産省、金融庁、続けて答弁を)

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【前振り】ここまではマクロの観点から「信用保証制度」の目指すべき方向について伺った。次は、中小事業者の生産性改善、経営持続につながる個別分野・ミクロの視点からお尋ねする。

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<3.中小企業の生産性の向上や経営持続性に貢献する個別分野の視点から>

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【「攻めの投資」を支援する国の各種制度について:セルフレジ、冷蔵陳列棚、工場のIoT化など新技術導入で生産性向上を!】

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問5:(対経産省 吾郷進平 事業環境部長)
 生産性向上につながる技術革新は近年目覚ましい勢いで登場。例を挙げれば、「完全自動セルフレジ」。電子タグの付いた商品を買物カゴごとレジに置くと一瞬で会計と袋詰めが完了。店員の作業量も1割減る。また「インバータ冷凍機搭載の省エネ・ショーケース」では、新方式のエアカーテン採用とインバータ搭載で単位面積当たりの消費電力が67%も削減できる。その他工場のIoT化など技術革新導入の「攻めの投資」「攻めの省エネ」などを普及支援する制度としてどの様なメニューがあるのか、実際の適用対象も含めて教えて欲しい。また、こうした制度を中小企業はどの程度活用しているのか、施策の課題・今後の方向性についても併せて伺いたい。

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【5号関連/音楽教授業(音楽教室):教育・技術指導で演奏著作権料支払いは不要ではないか】

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問6(対文化庁 永山裕二 文化庁長官官房審議官)
 セーフティネット保証5号の指定業種に「音楽教授業」=ピアノやギターなどの音楽教室がある。少子高齢化の時代、今の子どもだけでなく「元子ども」にも対象を広げて生き残り策を図る、この業界に降って湧いた、ある試練が直撃中。日本音楽著作権協会(ジャスラック)が音楽教室からも演奏著作権料を徴収すると宣言した(今年2月)。音楽教室は大抵零細で料金徴収(授業料の2.5%)はボディブロー。これを取下げさせるべく音楽教室側は「著作権法22条の演奏権は、公衆に聞かせる目的の演奏だが、教室では「教育・技術指導」を行うのであって全く別物だ」、また「生徒が支払うのは演奏の対価でなく「教育」に対する対価、「技術・技能の指導」に対する月謝である」と反論している。法を所管する立場から文化庁は、著作権法第22条(「著作者は、その著作物を、講習に直接聞かせることを目的として演奏する権利を占有する」)と第38条(「公表された著作物は、営利を目的とせず、かつ、聴衆又は観衆から料金を受けない場合には、演奏することができる」)をどう解釈しているか。音楽教室の行っているのは「音楽教授業」であり、著作権法でいう「演奏」ではなく、著作権料を支払う必要はないと考えるが、どの様な認識か伺いたい。

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【中小を含め裾野の広い我が国原子力産業界に、日・インド原子力協定がもたらす意義】

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問7:(対世耕弘成 経済産業大臣)
 我が国原子力エネルギー産業界は、大手の原子炉ベンダーだけでなく中小零細を含め、極めて裾野の広い産業構造となっている。業界は東電福島原発の事故後、停滞を余儀なくされているが(業況悪化)、世界各国のエネルギー需要への対応、安全性確保に貢献する技術力は世界トップクラスである。実際、我が国は非核国だがフルセットの核燃料サイクルを有する世界唯一の国であり、また東電福島事故を経験した国として、これまで以上に世界の原子力安全に貢献するべきで、今後の国内原子力政策の動向に関わらず、技術基盤を維持・発展させ、世界の課題解決に貢献するべきと考える。こうした状況の中、現在、日・インド原子力協定の承認が参議院で審議されているが、中小を含む我が国の原子力エネルギー産業界にとって、この協定にはどの様な意義があるのか、また国のインフラ輸出戦略などの観点からも大臣の所見を伺いたい。

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【インドから見た日本との原子力協定:この協定はインドが核実験しやすい方向に寄与するのか】

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問8:(対外務省 志水史雄 大臣官房参事官)
 本協定を、日本の不拡散政策の観点から「インドが核実験を行った場合、二国間協力の停止を法的に担保できるか」と考えると、これまで日本が締結してきた原子力協定と異なる部分があって、議論があると承知する。しかし、インドの立場からこの協定を考えるとどうか。インドにとって、日本との二国間協定は(アメリカ、フランス、ロシア、韓国、カザフスタン、カナダ、アルゼンチン、オーストラリア、イギリスに次いで)10カ国目だが、この協定の追加は「インドが核実験しやすい方向に寄与する」のだろうか。また、国際的には決定的なターニングポイントは、2008年のNSG(核供給国グループ)臨時総会で決定された「インドの例外化」であり、当時、日本も賛成したように、国際的な不拡散枠組みであるNPT/IAEA体制からインドを「仲間外れ扱い」し続けても効果が薄く、またレジームの不完全さを自ら証明するだけで意義が弱いと各国は判断した。それよりもインドを国際不拡散体制に直接関与させ、IAEA保障措置や核実験モラトリアムを含む制約下に置くことで、中長期的に体制に取り込んでいく方針に国際社会が戦略転換したことが重要なのではないか。また、すでに二国間協定を締結した各国とも、インドの今後の核実験に対する態度は厳格なままで全く緩めていないと認識しているが、ここに至る外交交渉の経緯も踏まえ、日・インド原子力協定への批判的立場に、外務省としてどう応えるのか伺いたい。

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<4.まとめ:信用保証協会と金融機関の「連携」・「経営支援」、そして中小企業改革へ>

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問9(対世耕弘成 経済産業大臣)
 今回の「中小企業信用保険法改正案」の目玉は、中小企業への経営支援について「信用保証協会」と「金融機関」の「連携」を明文化したことと考えるが、実効性は担保できているのか。例えば、この2つの機関が自ら進んで「連携」に取り組むインセンティブはどう考えられているのか。また、何らかの「見える化」などを行い、それをモニタリングすることで、(例えば、プロパー融資の増加や中小企業の生産性向上・経営再建など)効果を期待できると大臣は考えるか。そもそも金融機関そのものでない信用保証協会に、金融機関ですら難しい「経営支援(事業の目利き)」の役割がどこまで可能なのか。更には、法改正を低迷する日本の中小企業の体質改善につなげられるのか、大臣の決意も併せて伺いたい。

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以上

答弁者:世耕弘成 経済産業大臣、松村祥史 経済産業副大臣、井原巧 経済産業大臣政務官、経産省:藤木俊光省エネルギー・新エネルギー部長、村瀬佳史電力・ガス事業部長、宮本聡中小企業庁長官、金融庁:栗田照久総務企画局参事官、文化庁:永山裕二文化庁長官官房審議官、外務省:志水史雄大臣官房参事官

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【配布資料集】

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【関連資料ファイル】

20170606参議院経済産業委員会「中小企業信用保険法改正案」質問要旨【石上俊雄事務所】

20170606参議院経済産業委員会「中小企業信用保険法改正案」配布資料【石上俊雄事務所】

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以上


2017年6月1日(木) 経済産業委員会 「中小企業信用保険法の一部を改正する法律案」参考人質疑(①神戸大学経済経営研究所・家森信善教授、②全国商工会連合会・森義久副会長(鹿児島県商工会連合会会長)、③全国信用金庫協会朝日信用金庫・中村高広専務理事)

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【参考人質疑】
1)家森信善 参考人
神戸大学経済経営研究所教授
神戸大・家森信善教授「説明資料」

2)森義久 参考人
全国商工会連合会副会長・鹿児島県商工会連合会会長
鹿児島県商工会連合会・森義久会長「説明資料」

3)中村高広 参考人
全国信用金庫協会朝日信用金庫専務理事
朝日信金・中村高広専務理事「説明資料」

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【質問構成】

<1.中小企業の再生・復活には、外部からの助言による経営支援・構造改革が必須ではないか>
<2.融資現場の実態:金融機関は中小企業の事業性評価の見極めをどの様に行っているのか>
<3.我が国の中小企業「信用保証制度」と海外の制度との比較について>

20170601参議院経済産業委員会「中小企業信用保険法」参考人質疑要旨(石上俊雄事務所作成)

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【前提】

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 2010年6月(当時、民主党政権で)閣議決定した「中小企業憲章」の書き出しはこうだった。「中小企業は、経済を牽引する力であり、社会の主役である」。実際、企業の数で99%、雇用者の数で約7割が中小企業で、日本経済の活力を高めるには中小の競争力や収益力向上が欠かせない。

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 ただ本日の講演でもあったが、この10年、「小規模企業の景気動向(業況DI)」はずっと悪い。生産性に関しても中小は、大企業のおよそ半分。関係者からは「中小企業政策で法律改正や予算措置をこれだけ行っても、なぜ中小の経営力が上がらないのか」また「景気が悪いので儲からないと嘆くが、実は景気が良くても中小の収益は増えない時代になった」との分析も聞く。原因の一つが地域の人口減少、そして市場の縮小。だからこそ中小は伸びている新市場(外国を含め)、また最新のIT活用で生産性アップや異業種との連携で革新的な事業展開が必要になっていると理解する。

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 実際、金融庁が昨年、中小企業に対して行ったアンケートでは、経営上の課題は3位が「営業力や販売力の強化」(35%)、2位が「売上や収益の減収」(44%)、そして1位がそれらを解決する「人材不足、人材育成」の悩み(62%)だった。しかし驚きは「それをメインバンクに相談しているか」への回答。「日常的に相談」はわずか12%。「まったく相談したことがない」が実に45%でトップの回答だった。そして中小がメインバンクに相談しない理由の第1位は、「あまりいいアドバイスや情報が期待できないから」(41%)だった。中小企業が欲しい経営支援とはどのようなものか。一方、金融機関は中小企業にこれまで何をしてきたのか、今後何ができるのか。更には、両者を結び付ける日本の信用保証制度の今後はどうあるべきか伺いたい。

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【質問要旨】

<1.中小企業の再生・復活には、外部からの助言による経営支援・構造改革が必須ではないか>

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(対鹿児島県商工会連合会・森義久会長
問1:会長ご自身、地元・鹿児島県の奄美の黒糖焼酎をドイツに売り込んで、結果、参加した蔵元全員が輸出を始め、その量も年々増加している。そうしたご経験から中小が元気を出すには、どの様な経営支援が必要と考えるか。具体的には、経営者は自らの事業そのものには専門性(技術や知識・経験)を持っているわけで、欲しいのは、未経験な所・不得意な所。例えば、海外進出のきっかけとか、ITの巧みな利活用とか、また異業種と組んで全く新しい展開で市場開拓するなどが支援として効果的で、そういう外部からのインプットがあれば、息を吹き返す中小はまだまだ多いのではないか。(※逆に言えば、資金繰りさえ整えば必ず再生するというわけではないのではないか。)

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<2.融資現場の実態:金融機関は事業性評価の見極めをどの様に行っているのか>

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(対朝日信用金庫・中村高広専務理事
問2:法改正案の柱の1つである「セーフティネット保証5号」を見ても不況業種は、現在247種。建設業もあれば製造業(織物業もあれば液晶パネル製造業)も、また小売業(ガソリンスタンドやジュエリー小売、カラオケボックス)もある。これほど幅広い業種各々に財務面からの分析・助言だけでなく、本業そのものへのアイデア出しなど抜本的な経営支援を行うのは、一般的に言って、金融機関にはハードルが高いのではないか。(朝日信金では「地域支え隊」が「多彩なメニューでサポート」、つまり自分たちだけでなく、外部の専門機関、具体的には、税理士会、貿易保険、科学技術振興機構、再生支援協議会等と中小企業をつなげる活動を行っていると伺うが、金融機関一般の経営支援についてどう考えるか。)

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(対朝日信用金庫・中村高広専務理事
問3:中小への融資では、どの様な指標で与信審査や事業性評価を行っているのか。よく言われるが、中小企業の財務諸表は必ずしも企業実態を示していなく、経営者の人柄・意欲等「ソフト情報」も企業の信用度を判断する上では極めて重要とのこと。また逆に、どの様な情報を基に「展望なし」と評価・判断するのか。

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(対朝日信用金庫・中村高広専務理事
問4:信用保証制度では、中小が償還不能になると信用保証協会が代位弁済する仕組みだが、この「償還不能(融資焦げ付き)」の判断から代位弁済までは一定尺度(例えば、6ヶ月滞納)で機械的に行われているのか。また仮に、ある中小企業が信用保証付き融資とプロパー融資との組み合わせ(協調融資スキーム)を受けている場合、金融機関として「優先的に返済するのはこちらから」と方向付けをする傾向など存在するのか。(※信用保証が付いていれば、その融資の返済は後回しする方が金融機関にとっては理に適っているはずなので、どうしているのか。)

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<3.我が国の信用保証制度と海外の制度との比較について>

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(対神戸大・家森信善教授(金融WG座長代理))
問5:今回の改正案では、中小への経営支援について「信用保証協会」と「金融機関」の連携を明文化したが、こうした支援強化や中小自らの改善努力は実効性をどう担保できるのか。例えば、この2つの機関が自ら「連携」に取り組むインセンティブは何かあるのか。また何らかの「見える化」を行えば、明確な効果(協調融資比率やプロパー融資の増加)や一定程度の成果(中小の生産性向上など)を期待できると考えるか。そもそも金融機関そのものでもない信用保証協会に経営支援(事業の目利き)が十分できるのか伺いたい(金融機関ですら経営支援は簡単でない)。

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(対神戸大・家森信善教授(金融WG座長代理))
問6:日本の信用保証制度は、主要先進国と比べて規模(フローもストックも、また、保証残高の対GDP比も)が大きく、また他国では類を見ない全額保証があって極めて手厚い支援といえる。これをどう考えるか。具体的には、OECD報告書の「中小ゾンビ企業論(信用保証の収縮を提言)」もあったし、経済同友会の「100%保証全廃」「80%保証を50%引下げ」論もあったが、どの様に考えるか。
 
 また、これまでの議論は、「中小企業、金融機関、信用保証協会の三者」の間のモラルハザードが中心課題だったが、「信用補完制度」全体を見渡せば、制度は2階建てになっており、「信用保証協会、日本政策金融公庫、国」の三者の間にもモラルハザードが発生しているとも考えられ、これがいわゆる「税金が融資焦げ付きの穴埋めに」と批判される構図を生み出している。この我が国の特殊な状況について、どの様な大局観・方向性をお持ちか伺いたい。

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20170601参議院経済産業委員会「中小企業信用保険法」参考人質疑要旨(石上俊雄事務所作成)

以上


2017年5月30日(火) 経済産業委員会 「一般質疑」(新産業構造ビジョン(IoT・AI・ビッグデータ・ロボット)、診療報酬改定に伴うレセプト・コンピュータ改修、「相談役・顧問の役割明示」を掲げた経産省CGS研究会報告書、会計基準における「のれん」の扱い(償却、減損テスト)、企業が外資系になっても労使関係の安定化(外資系労組)に資する国の各種施策、ルネサス経営再建で得た教訓・反省、「企業実証特例制度」の取組その後、「装置産業」における過重な電気料金・再エネ賦課金の将来展望)

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【質問構成】

<1.「新産業構造ビジョン」の策定>
<2.コーポレート・ガバナンスの在り方>
<3.我が国半導体産業の国際競争におけるイコールフッティング・巻き返し戦略>

20170530経済産業委員会「一般質疑」質問要旨(3枚)【石上俊雄事務所作成】

20170530経済産業委員会「一般質疑」配付資料(6枚)【石上俊雄事務所作成】

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<1.「新産業構造ビジョン」の策定(IoT・AI・ビッグデータ・ロボット等)について>

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問1:(対経済産業省 田中茂明 経済産業政策局担当審議官)
 今月5/18開催の産業構造審議会で、経産省は「新産業構造ビジョン」の骨子を、また昨日はその本体を示したが、狙いや柱立て、課題に対するアプローチ等はどの様なものか。また、法改正など今後の展開をどう考えているか。報道では、産業の新陳代謝を狙った「産業競争力強化法」、ビッグデータの売買・共同利用を可能とする「不正競争防止法」、特許の濫訴(いわゆるパテント・トロール)防止を目指した「特許法」の改正を検討とのことだが、現状の見通しはどうか。

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【前段】骨子の戦略分野③「健康維持・生涯活躍」関連。レセプト情報など医療介護ビッグデータは社会保障費抑制や健康増進に活用可能。ただ問題は前段、IT業界の深刻な残業。

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【診療報酬改定に伴うレセプト・コンピュータ改修の短期集中的作業の課題解決について】

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問2:(対厚生労働省 濵谷浩樹 大臣官房審議官(医療介護連携担当))
 来年H30年度は「診療報酬」「介護報酬」の同時改定。特に診療報酬改定に伴うレセプト・コンピュータ(レセコン)改修は毎回、作業があまりにも短期集中的(改定内容の公表から施行まで約1ヶ月半)、また診療で日中できない作業もあり、現場は深夜徹夜作業の連続。典型的な「IT業界の残業問題」の一つで、改善要望は長年出ている。にもかかわらず一向に改善・改革が進まないのはなぜか。診療報酬改定の流れが、内閣の予算編成に始まり、社会保障審議会や中医協等の審議を経る必要があるのは分かるが、例えば、改定内容の曖昧さやシステム構築にそぐわない算定ロジックをなくす、また、改定後最初の請求時期を延期するなど、改定対応の作業期間を確保するために何らかの有効な措置を行うべきではないか。

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【コンセプト乱立・どの旗で何を目指す?:第四次産業革命、CPS、Society5.0、そして・・・】

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問3:(対世耕弘成 経済産業大臣)
 ヴァーチャルなIT業界に限らず、モノづくり等リアルな産業も"つながって価値創造"が目指すべき姿であるのは疑いない。新コンセプト「Connected Industries」も今回初登場。しかし既に、IoT、第四次産業革命、CPS(サイバー・フィジカル・システム)、IVI(インターネット・バリュー・チェーン・イニシアティブ)、経団連が広める「Society5.0」などコンセプト乱立で食傷気味。ドイツは「インダストリー4.0」、中国は「中国製造2025」と一本化、国際的知名度も高い。我が国はどの旗印でいかなる勝負をイメージしているのか。広報・メッセージ戦略的にまだ的が絞れていない印象があるが大臣の所見・本気度を伺いたい。

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<2.コーポレート・ガバナンスの在り方(長期的企業価値増大のための経営の仕組み)>

【前段】この20年、日本企業の稼ぐ力は低迷、株価に表れる企業価値は国際的に一人負け。企業の中長期的な価値向上を図る「経営の仕組み」改革に国を挙げて取り組むべきだ。

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【「相談役・顧問の役割明示」を掲げた経産省「CGS研究会」報告書について】

問4:(対世耕弘成 経済産業大臣)
 経産省は今年3月、コーポレート・ガバナンス改革に関する報告書「CGS研究会報告書」を取りまとめ、その中で「社長・CEO 経験者を相談役・顧問として会社に置く場合には、自主的に、社長・CEO 経験者で相談役・顧問に就任している者の人数、役割、処遇等について外部に情報発信することは意義がある。産業界がこうした取組を積極的に行うことが期待される。」と明記した。こうした内容を必要とする企業の現状や社会背景、今後の具体化策、また、その他報告書のポイント等について大臣のお考えを伺いたい。

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【各国・各企業が採用する会計基準における「のれん」の扱い(償却、減損テスト)について】

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問5:(対金融庁 古澤知之 総務企画局審議官)
 企業の合併や買収(M&A)は世界の趨勢。我が国でも大型案件が増加。買収価格は正味の企業価値である純資産を超えることが多く、超過分はいわば「ブランド力」「将来性」で、会計上「のれん」として無形固定資産に分類される。日経新聞の集計では2016年末で「のれん」総額は過去最大の29兆円、買収先の業績悪化に伴う減損リスクも潜在的に拡大中。問題はこの「のれん」の扱いが各国・各企業の採用する会計基準で異なっていること。国際会計基準IFRSや米国基準では非償却。一方、日本の基準では「20年以内の規則償却」(経団連「のれんの会計処理に関するアンケート」では「償却+減損」支持が回答の9割以上)。「のれん」処理は各々どの様な考え方で、長所短所は何か。また日本としてどうあるべきか、企業会計審議会の議論・方向性や各国動向などについて教えて欲しい。

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【企業が外資系になった場合でも労使関係の安定化(外資系労組)に資する国の各種施策について】

問6:(対厚生労働省 土屋喜久 大臣官房審議官(労働条件政策担当))
 我が国では外資による日本企業買収に抵抗感がある。しかし雇用の維持促進や生産性向上効果もあり、政府は対日直接投資の促進を成長戦略に掲げている。一方、忘れがちなのは、そこで働く人の雇用の安定性。ひとたび外資系になれば、管理職の指示は英語、労組交渉は国境をまたぎ、交渉スタイル一変も珍しくない。「権限のない日本の総務→米国の総務→米国の経営会議」と流れ流れて伝わる形となることも多い。また雇用法制の概念が全く違って、理解させるのを諦めてしまう場合もあると聞く。外資系化で起きる労使関係の問題はどの様なものと把握しているか。また外資系になった場合でも労使関係の安定化に資する国の施策や行政サービス、例えば英語や中国語で書かれた労働法制の冊子やQ&A提供等、どの様なものがあるか。外資系企業増加の中、そうした施策・サービスが一層必要と考えるがどうか。

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<3.我が国半導体産業の国際競争におけるイコールフッティング・巻き返し戦略について>

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【ルネサス経営再建で得た我が国半導体産業が目指す方向性と構造改革に対する教訓・反省について】

問7:(対世耕弘成 経済産業大臣)
 経産省所管の官民ファンド・産業革新機構が7割出資して経営再建に取り組む半導体大手ルネサスエレクトロニクスは今月18日、約2割の株式売却を発表、ついに「再建完了」「自立経営へ」と報じられた。ここまで道のりは険しく、「事業の選択と集中」「構造改革」を掲げ、不採算事業から撤退(工場数は国内外30が16に半減)、また当初4万8千人の従業員は6割減、3万人近くが社を去った。その結果2015年3月期に設立以来初の最終黒字、翌年には3500億円で攻めのM&A(アナログ半導体大手インターシル買収)、そして今回の株式売却発表に漕ぎ着けた。このルネサス再建を通して得た我が国半導体産業の課題や問題点、目指すべき方向性について大臣はどう整理しているか。また、2012年12月の支援決定からの厳しい構造改革を、働く者の目線で考えると、いかなる教訓や反省をお持ちか伺いたい。(※外部の資本注入を受けてからでは全てが手遅れ。旧経営陣は一掃、従業員は身を切る施策を受け入れるしかない。大勢が会社を去ることになった重い事実をどう考えるべきか。)

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【半導体「企業実証特例制度」の取組その後(規制改革)とその貫徹の必要性について】

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問8:(対経済産業省 住田孝之 商務流通保安審議官)
 3年前(2014年1月)、産業競争力強化法に基づく「企業実証特例制度」で半導体分野の「ガス容器の先進的検査方法の導入」が申請され、特例だけでなく国内一般化も視野に、実証の取組が開始された。従来の日本の検査では法令で「高純度化が必要なガス容器だが水を入れる水圧検査」が義務付けられ、高信頼性だが期間・コストが極めて大。一方、競争相手の欧米韓台は短期・低コストの「ガス容器に水を入れない外部からの超音波・音響検査」を導入済み。以前予算委で質問したが、この規制改革の取組はその後どうなったか。中小型容器では予定通り完了・告示改正の見通しである一方、経済効果大の大型容器の検査では問題発生と聞くが、国際競争力のイコールフッティングの観点からも当初通り規制改革を目指し、国は全面支援・改革断行に全力を尽くすべきと考えるがどの様な認識で今後の計画はどうか。

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【我が国「装置産業」における過重な電気料金、特に増大する再エネ賦課金の将来展望について】

問9:(対世耕弘成 経済産業大臣)
 半導体を始めとする我が国の「装置産業」は国際的に多くのハンディを背負っているが、中でも電気料金の負担は国際的にも重すぎる(米韓の倍以上)。そればかりか近年、FIT法の「再エネ賦課金」が当初見通しから大きく乖離し、今後も高止まる可能性が指摘される(エネルギーミックス22-24%達成に向け、2030年買取総額目標は3.7-4兆円。単純計算で3.9円/kwhにも)。その結果、半導体工場1カ所で再エネ賦課金が年間数十億円、遠からず百億円突破という悪夢も現実味を帯びてきた。こうした異常事態は我が国産業界の国際競争力の低下防止の観点から回避すべきと考えるが、大臣はどのような認識か。再エネ普及はできる限り少ない負担金で目指すべき。また、変動著しい再エネを系統に流し込むだけでなく家庭用蓄電池の普及など本質的な施策も検討すべきと考えるが、大臣の所見を伺いたい。

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以上

答弁者:世耕弘成 経済産業大臣、松村祥史 経済産業副大臣、井原巧経済産業大臣政務官、経産省: 田中茂明経済産業政策局担当審議官、住田孝之商務流通保安審議官、吉本豊商務情報政策統括調整官、藤木俊光省エネルギー・新エネルギー部長、厚労省:濱谷浩樹大臣官房審議官(医療介護連携担当)、土屋喜久大臣官房審議官(労働条件政策担当)、金融庁:古澤知之総務企画局審議官

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【配布資料集】

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【関連資料ファイル】

20170530経済産業委員会「一般質疑」質問要旨(3枚)【石上俊雄事務所作成】

20170530経済産業委員会「一般質疑」配付資料(6枚)【石上俊雄事務所作成】

以上

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