石上としお 参議院議員 民進党参議院比例区第13総支部長

SSL GMOグローバルサインのサイトシール

国会質問

2014年2月アーカイブ

2014年2月6日(木) 本会議 補正予算・反対討論

ishigamitoshio.com

ishigamitoshio.com

ishigamitoshio.com

【議題】
・平成二十五年度一般会計補正予算案
・平成二十五年度特別会計補正予算案
・平成二十五年度政府関係機関補正予算案

「平成二十五年度補正予算の概要」(PDF)

【議事録】

186-参-本会議

○石上俊雄君 私は、民主党・新緑風会の石上俊雄でございます。
 
 会派を代表して、ただいま議題になりました平成二十五年度補正予算三案に対し、反対の立場から討論を行いますが、このことに先立って表明しておきたい点が一点ございます。
 
 我々民主党は、反対のための反対、何でも反対、そのような単純な、時代遅れの行動原理は持ち合わせていないということです。最先端医療のように、複雑に入り組んだ病巣だけを切り取る一方で、健全な部分は大いに伸ばしていく、そうした国民にとって真の意味での責任政党の役割を今後も果たしていく決意であることをまず申し上げておきたいと思います。
 
 さて、この補正予算ですが、評価できる部分が一部含まれているのは事実です。例えば、四月の消費増税に伴う家計負担の軽減策として、低所得者層に一人一万円ないし一万五千円を支給する臨時福祉給付金三千四百億円、児童手当受給世帯に子供一人当たり一万円を支給する子育て世帯臨時特例給付金一千五百億円、また、住宅取得者の負担を軽減するすまい給付金一千六百億円など合計六千五百億円は、消費税の引上げに伴って適切に行われるべきだと考えます。
 
 消費税の引上げは、社会保障充実のためとはいえ、その負担増が重過ぎる方々を支える仕組みは当然必要で、これら低所得者層への影響緩和や駆け込み需要と反動減の緩和措置は、我々民主党オリジナルの主張に沿った内容と評価させていただきます。
 
 しかし、そもそもこの消費増税は、民主党が政府・与党だった時期に、少子高齢化が進展する中、政治的には極めて苦しいが、この国の社会保障をどうにか持続できるようにしなくてはとの我が身を捨てる思いで決断し、国民の皆様に相応の負担をお願いしたものであります。
 
 それまでの与党・自民党は、この点、何をしてきたのか。ただただ逃げて逃げ抜いた、そしてごまかしてごまかしてごまかし抜いてきたのではないか。結果、積み上がってきたのが世界で類を見ない大借金の山であります。これが日本政治最大の失敗の核心部分であり、もうこんなごまかしは二度と通用いたしません。しかしながら、性懲りもなく、今回の補正予算案もごまかしのてんこ盛りとなっております。
 
 それでは、補正予算の問題点三点について端的に指摘させていただきます。
 
 最大の問題は、安倍総理自ら、昨年の秋のレビューで、無駄な歳出や低い優先度の施策に税金が使われているとの批判を絶対に招かないようにとハッパを掛けてカットしたはずの平成二十六年度本予算案の中の無駄判定三十四事業四千六百億円のうち、驚くことに、金額ベースで三千六百億円、実にその八割もの内容がこの補正予算案に盛り込まれているのです。
 
 一度は自ら国民の前で、税金の無駄をずばっと切って御覧に入れようとばかりの大見えを切った一方、僅か一月もたたないうちに、切り捨てたはずの予算をしれっと潜り込ませている。だますならもう少しうまくだましていただきたい。私たちの目は節穴ではないんです。
 
 例えば、国土交通省の社会資本整備事業総合交付金です。この交付金の当初の要求額は一兆五百五十八億円でしたが、安倍内閣は秋のレビューで、このうち一千四百三十五億円を無駄だと判定し、削減しました。しかし、削減された一千四百三十五億円とほぼ同額の一千三百九億円は本予算とは別の補正予算に入っており、この二つを合計するとほぼ当初の要求どおりの金額になるではありませんか。これは出来の悪いミステリーですか。それとも、脱法的行為でも何でもやるぞとの強い意思表明なのでしょうか。
 
 民主党で調べた結果、このような事例は経済産業省、厚生労働省などでも見付かり、全体の金額では削減したはずの四千六百億円のうち八割に当たる三千六百億円はそのまま補正予算に付け替えられていたのです。要するに、政治家は無駄遣い削減を表面的にアピールし、官僚は希望どおりの予算を手中にする。何ともまあ国民不在の予算案であることか。こんな子供だましみたいな手法は、いや、子供に失礼な表現でしたが、とても認めることはできません。
 
 そもそも補正予算とは、財政法第二十九条の規定で、予算作業後に生じた事由に基づき特に緊要となった経費の支出のために編成するものです。緊要とは、各種国語辞典によると、非常に重要なこと、差し迫って必要なものとの意味になっております。政府の正式な点検作業で無駄と判定されたものが、どのように理屈を付けると無駄とは真逆の差し迫って必要なものに化けるのでしょうか。
 
 また、安倍内閣は、今回の補正予算の財源は税収の上振れ分や前年度剰余金などで確保し、新規国債の増発は行っていないと財政再建に一定の配慮をしていると自負しておりますが、先進国の中で最も厳しい我が国の財政状況を考えると、当初の見込みより増加した税収は国債発行の減額や国債償還に充てるべきではないでしょうか。景気が悪くなれば国債を発行して財政を悪化させ、逆に景気が回復すれば増収分を歳出に回し財政再建を先送りしてしまうのでは、いつまでたっても財政再建は絶対に進みません。
 
 二番目の問題点は、この補正予算の中に、我々日本人がこれまで大切にしてきた和の精神や心のきずな、また、お互いさまと他人を思いやる気持ちをないがしろにした何か堕落のにおいがする項目があることです。それは、復興特別法人税の前倒し廃止であります。
 
 復興のための特別税は、日本国民がみんなで負担を分かち合い、東日本大震災から復興を成し遂げようと、民主、自民、公明の三党で合意し、導入したものであります。しかし、自公両党は、このような経緯を無視するばかりか、国、国民全体で被災地の復興を支援するというきずなも断ち切り、特別法人税を前倒しして廃止するという決定を行いました。この決定は、被災地に寄り添うとしている従来の安倍内閣の言動と矛盾するのではありませんか。
 
 大義なき、モラルに反する、この愚かなる減税に断固反対をいたします。
 
 政府は、この負担軽減は労働者の賃金、雇用の改善につながるとしていますが、その道筋は不透明であります。
 
 民間企業へのアンケート調査の中には、税率引下げ分を設備投資など何かに充てることは特に考えていないという企業が全体の三割、賃金に充てるという企業は僅かに五%という厳しい見通しの調査も存在いたします。
 
 雇用に関しては、現在、失業率は改善してきていますが、中身をよく見ると、正社員の採用は必ずしも増えておらず、伸びているのは非正規労働者の比率のみであります。男性では初めて非正規の方々の比率が全体の二割を超えました。非正規の方々は正社員に比べて一般的に所得が低く、その処遇改善が、デフレ脱却を目指す日本経済にとっては、正社員の賃上げ同様に、今後の最重要課題の一つであります。
 
 最後の問題点として、公共事業について申し上げます。
 
 今回の補正予算は、一兆三千億の公共事業が、消費増税後の景気の落ち込みを防ぐ名目で殊更に拡大しております。しかし、今日、問題は、人件費、資材費の高騰により入札不調となり、予定した公共事業が進まないという事態が全国で起こっているのです。
 
 安倍内閣の公共事業に依存した景気対策は、国土強靱化や復興加速など勇ましい掛け声とは裏腹に、実際には公共事業費をつり上げただけで、本当に必要な被災地での公共事業などが阻害されてしまっているのです。その現状に補正予算を更に追加しても、非効率的な公共事業の大盤振る舞いとなるばかりで、積極的な意味を見出すことは極めて困難であります。
 
 以上のように、消費増税を控え、補正予算は必要ではあるものの、このような補正予算ではかえって我が国にマイナスであり、到底賛成できるものではありません。このことを強く指摘し、私からの反対討論といたします。
 
 どうもありがとうございました。

ishigamitoshio.com

20140206「参議院本会議会議録」

1

« 2013年12月 | 国会質問 トップへ | 2014年3月 »

文字のサイズ

文字サイズ・小 文字サイズ・中 文字サイズ・大