石上としお 参議院議員 民進党参議院比例区第13総支部長

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国会質問

2014年11月アーカイブ

2014年11月7日(金) 議院運営委員会 地方創生特別委員会設置案・意見表明

【議題】
・特別委員会に関する件(地方創生特別委員会)


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【参考資料】
・まち・ひと・しごと創生法案(概要)
・まち・ひと・しごと創生法案(条文)
・地方再生法改正案(概要)
・地方再生法改正案(条文)


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<議長応接室/国会議事堂2F>


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【意見構成】
(1)特別委員会設置に反対、その理由
(2)あまりにも中身がない法案
(3)そもそも特別委とは、緊迫ますTPPこそ特別委を
(4)強行的な議会運営
(5)この特別委は地方創生のためならず


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【議事録】
187-参-議院運営委員会-6号 平成26年11月07日

○委員長(中川雅治君) ただいまから議院運営委員会を開会いたします。まず、特別委員会に関する件を議題といたします。地方創生に関する特別委員会の設置についてお諮りいたします。本件につき御意見のある方は御発言願います。

○石上俊雄君 民主党・新緑風会の石上俊雄でございます。
 
(1)特別委員会設置に反対
 民主党・新緑風会の石上俊雄でございます。ただいま提出された動議「地方創生特別委員会の設置」に関しまして、反対の立場から意見表明させていただきます。冒頭まず端的に、反対理由を3点ほど述べさせていただきます。

(1)-1:理由その1
 われわれ民主党は「地域主権」を政策の一丁目一番地として位置づけ、政権時においても地域主権改革を積極的に推進し、「地方創生」という目的自体は当然支持できますが、今回の関連2法案では、特別委員会を設置して集中的な議論を行うべき具体的な「中身」や、真の意味での「分権」を見出すことはできません。「人口減少・超高齢化という我が国が直面する大きな課題」の解決や、「各地域のそれぞれの特徴を活かした自律的で持続的な社会の創生」は、政府内部の"組織いじり"や、ビジョン・戦略という名の"ペーパーづくり"では決して実現することはできません。具体的なアクションを起こす政策こそ必要なのです。

 今回の様な法案は、特別委員会という短期集中・高密度・広範囲な議論を行う場で審議しても、効果や効率はおよそ期待することができません。これが特別委員会の設置に反対する第一の理由です。

(1)-2:理由その2
 第二に、特別委員会を設置する場合でも、いまこの瞬間、遥かに、緊急性、重要性、そして特別委員会設置の本旨にふさわしいテーマがあるのです。それはTPPです。このTPP、環太平洋パートナーシップ協定においては、関税が原則撤廃となるため、一般に、輸出産業は海外に安く製品を売ることができるとの期待がある一方、逆に、農産品などは海外から安い輸入品が流入することで、国内の農業が衰退するのではないか、との不安が、特に、全国の地方で広がっています。

 しかも昨日、安倍総理が関係閣僚会合で、TPPに関して「交渉はいよいよ大詰めに入っている」と発言し、夕刻から報道も一斉に行われ、議論の必要性、緊急性も一段と高まっている最中です。言論の府として、このTPPこそ特別委員会を設置し、国民の前で議論するべき重要なテーマではないでしょうか。

(1)-3:理由その3
 第三の反対理由は、特別委員会を強引に利用するその手法です。特別委員会は、各会派がこれまで円満に協議し、合意の上で、設置するのを通例としてきました。しかし今回の特別委員会の設置は、この積み重ねを吹き飛ばすように、数の論理一辺倒で推し進められています。しかもこの議運の場では、特別委員会や調査会の在り方について見直し検討の協議を行っている最中です。

 また、わが会派はこれまでに何度も、特別委員会の設置に関して、スクラップ・アンド・ビルドの原則を喚起し続けて参りましたが、馬耳東風とはまさにこのことです。

 さらに言うならば、特別委員会の設置には、その委員数や、少数会派への委員割り当てをどうするか、という見逃せない問題もあるわけで、仮に30名割り当ての特別委員会となれば、現在の会派の議員数から計算すると、大会派順で「次世代の党」までは委員を確保できますが、社民、改革、生活の3会派は割り当てがゼロとなってしまうのです。こうした問題以外にも関係大臣をきちんと確保して審議を行えるのか、など、幅広い観点から時間をかけて協議する必要が本来あるはずです。

 昨年の臨時国会終盤に行われた特別委員会での強行採決などは、議会政治、民主主義をその土台から破壊する許しがたい暴挙であり、あれから一年もたたないうちに、また本日、特別委員会に関しての強行があるのならば、「これはおかしい」と声を大にして反対せざるを得ません。以上3点、反対理由の要点をお話しさせていただきましたので、次に、これを裏付ける事実をまじえて、より詳しく説明させていただきます。


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(2)特別委設置にはあまりにも中身のない法案
 まず、今回の法案「まち・ひと・しごと創生法案」と「地域再生法改正案」の具体的内容の薄さに関してですが、これについては、担当する石破大臣自身が、衆議院の地方創生特別委員会のなかで、こう言ってお認めになっているのです。

『義務を課す規定のことを法律事項というわけでございます。では、今度の法案にそういうことが書いてあるかといいますと、それが直接書いてあるわけではございません。』

 つまり、法案が成立しなければできない、ということが何もないのです。

(2)-1:いかに中身がないか、その具体例
 では、いったい何が法案に書いてあるのかというと、全部で20条の「まち・ひと・しごと創生法案」の半分を占める、第11条から第20条では「創生本部」の設置や、その所掌(しょしょう)事務、組織などについての定めが置かれています。『内閣に創生本部をつくります』とか、『本部長は内閣総理大臣です』という規定です。こうした政府活動に法的根拠を与える意義は認めますが、実際のところ、法律がまだ成立していない現在でも、「創生本部」は2か月前から閣議決定で正式に設置されていますし、内閣総理大臣も本部長として、すでに活動開始ずみの状態です。

 また、法案の残り半分の主だった内容に、国への「総合戦略」作成の義務付けや、都道府県や市町村への「総合戦略」作成努力の義務づけがありますが、こちらも法律がなくても、すでに国の作業は始まっています。計画策定や組織編制は法律がなくても、ある意味、実行に移せるのです。

 一方、肝心の地方創生では具体的になにをやるのか、という点になりますと、その「骨子」ができるのはこの11月、次に「長期ビジョン」、最終形の「総合戦略」として、まとまるのは、臨時国会が終了した後の12月ということです。

 法案に書いてあることは、その成立を待たずに実行ずみである一方で、一番重要な政策の中身自体は審議したくても、まだ存在していないという。この奇妙なチグハグ感のなかで、特別委員会をつくり、集中的に審議するということに、一体どういう意味があるのでしょうか。何を期待し特別委員会を提案されているのでしょうか。

 このままでは安倍総理ご執心の「地方創生国会」はまさに「看板倒れ」。真摯に「地方創生」を議論したいのか、それとも来年の統一地方選挙を前に、国民の前でポーズをとりたいだけなのか。今回の特別委員会設置の提案は残念ながら、その本気度を心底、疑わざるを得ません。耳触りの良い文言をこねくり回し、条文をいくら書き連ねてみたところで、世の中は何一つ変わりません。「なんとか本部」だの、組織をつくって、仰々しく「ビジョン」だ、「戦略」だと、何か宣言する法案だというのならば、せめて概略程度は最低限ご準備いただきたい。特別委員会うんぬんはそれからが筋ではないでしょうか。

(2)-2:衆院の審議結果にのっとり特別委員会を設置しない
 以上のことが衆議院の審議で判明した上は、「参議院は衆議院のカーボン・コピー」ではありませんので、同じ様に特別委員会を設置する必要はありません。法案はいずれも内閣官房の担当であり、参議院規則第74条にのっとり、内閣委員会で審議することが最も理にかなっております。よもや「内閣委員会が他の法案で混雑しているから・・・」程度の屁理屈で、特別委員会に現実逃避しているはずもないでしょうが、万が一そうだとすれば、それは邪道。議会人として、堂々と歩くべき道ではありません。道理や理屈をないがしろにする様な議論では、この国の行く末は甚だおぼつかなく、そして危うい、と言わざるを得ません。

 良識の府・参議院としては、衆議院の審議で明らかになった事実を踏まえ、院の独立性に基づき、特別委員会を設置せず、内閣委員会で審議を行うべきと考えます。

(2)-3:そもそも特別委とは
 そもそも特別委員会とは、国会法・第45条において、「各議院は、その院において『特に必要があると認めた案件』又は『常任委員会の所管に属しない特定の案件』を審査するため」に設けることができる、と規定されております。この2つの案件のうち後者の『常任委員会の所管に属しない特定の案件』とは、例えば憲法改正などがそれにあたると考えられてきました。

 一方、前者の『特に必要があると認めた案件』とは、当該案件がいずれかの常任委員会の所管に属するものであっても、特に重大な政治問題を含むものであるとか、複数の常任委員会の所属にまたがるものであって、そのいずれかの常任委員会に審査を付託するよりは、当該案件の審査そのことを目的とする特別の委員会で審査を行うことが適当と認められる案件のことと考えられております。
 
 歴史を紐解いても、特別委員会の設置で与野党が攻防を繰り広げてきたのは、1960年の日米新安保条約、1976年のロッキード事件究明、2000年の参議院比例区の非拘束式名簿の導入、2006年の教育基本法など、いま振り返っても、大きな政治テーマであることがわかります。今回のこの内容の薄い「地方創生法案」のために、なぜかくも強引な特別委員会設置の提案が必要なのでしょうか。ほとほと理解に苦しみます。

 また、議論のおこない方に、特別委員会以外の方式も存在していることを忘れてはいけません。法案審査上、他の委員会とともに審議することが妥当と考えられる場合ならば、参議院規則第36条で「委員会は、審査又は調査のため必要があるときは、他の委員会又は調査会と協議して連合審査会を開くことができる」と定められているわけでありまして、こちらの観点もあわせて考えると、特別委員会の設置には、やはり、「『特に』必要があると認められた議案」でなければ適法と認められず、今回の案件は、担当大臣ご本人が認めるように、重要な法律事項もなく、その要件を満たしているとは到底考えることができません。

(3)緊迫ますTPPこそ特別委設置を
 それよりは、民主党をはじめ各野党が、衆参両院でこれまで要求してきた特別委員会の設置、冒頭にも触れさせていただきましたが、いわゆるTPP=環太平洋パートナーシップ協定に関する特別委員会でありますが、こちらの方がどれだけ国民一人ひとりの毎日の生活に直結した、重大かつ緊迫した国家的案件であることでしょうか。

 このTPPは、複数国との交渉ごとで、単に合意されたとか、決裂したとかだけでなく、分野ごとに日本の提案がどの程度通りそうなのか、また、通らなさそうなのか、など、細かい部分が決定的に重要な案件でありまして、また分野といっても極めて広範囲に及んでおり、一例をあげるならば、農作物や工業製品の関税、金融・保険などのサービス、知的財産権、政府調達、一時的な入国、労働、電子商取引、投資、また紛争解決のルールなど、それこそ何から何まで、この交渉に含まれている、超巨大な、省庁横断的な国家案件であります。このTPPこそ、特別委員会のテーマにふさわしく、集中的な議論を、いの一番に行うべきと考えます。

 今回の地方創生の議論のように、重要だが何をやるのか具体論がつまっていない案件に、短い臨時国会の貴重な時間や、政治的エネルギーを費やすべきではなく、安倍総理いわく「いよいよ大詰め」を迎え、そして特に、全国地方の農家の方々が死活的と考える、このTPP問題にこそ、特別委員会設置の優先順位を積極的に与えるべきではないでしょうか。

 与党議員の先生方におかれましても、TPPの重要性は当然ご認識されているはずであり、党派を超えたご英断を、国民代表としての矜持と理性、そして今という時代の大局観に基づき、ぜひ、お願いしたいと存じます。


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(4)強行的な議会運営の問題
 そして、これだけはハッキリと言っておきたい。現在、議運委員長をおつとめになられる中川先生を前に、申し訳ないですが、我々は昨年秋の臨時国会終盤の特別委員会の運営の仕方をどうしても忘れることができません。特定秘密保護法案という、あれだけの重要法案の審議を、よりによって最後の最後、中川先生をはじめ、与党の皆さんは、ああいう議論の終わらせ方を強行に行った。それはもうどうやっても消し去ることはできないのです。あれから一年、この国の議会政治は何を学んで、どう進化したというのでしょうか。よもやまた、あの手法を思い浮かべているのではあるまいか。


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(5)追加:同僚議員の思いを紹介
 そういう中で、我々の意見、個人の意見というわけではございませんので、一部、感動した同僚議員の思いを紹介させていただきたいと思います。自民党、公明党、地方創生に関する総合的な対策を樹立するために地方創生に関する特別委員会を設置したいという提案があったということでつづっておられます。その方も地方の出身でございまして、地方の人口流出、過疎化、高齢化、工場が海外に移転したりなど、働く場所がなくなっていることを肌身で分かっている。東京一極集中ではあかんと東京出身の国会議員でも考えるはずだと。したがって、地方の活性化、東京一極集中の是正、地方に働く場所、生活の場所を創出することに関する議論を真剣に、徹底的にやることは当然だと。ただ、これら大事な議論を自民党、公明党が提案するように特別委員会で、つまり限られた期間に限られた議員のみで行うことが本当に適当なのかどうか。
 
 残念ながら、これからも人口減少は続きます。放置しておけば更に東京一極集中は続き、進学のため、就職のため、若い人たちは東京へ集まります。地方には高齢者だけが残され、やがてその高齢者もいなくなってしまうわけであります。これからも続く課題であり、かつ、二十一世紀の日本の形を決める重要問題であればこそ、限られた期間の特別委員会ではなく、総務委員会や内閣委員会など常任委員会で腰を据えた議論をするべきではないかということでございます。
 
 さらには、公明党から、特別委員会なら維新の党や次世代の党などの少数会派も議論に参加できると主張されております。むしろ、参議院では、社民党が三名、新党改革が三名、生活の党は二名でございます。確かに少数会派ではございます。自民党、公明党の提案では、地方創生特別委員会の委員はこの三党においてはゼロになってしまいます。少数会派が議論に参加できるようにやっぱりするべきではないかという意見を申されるわけであります。
 
 さらには、公明党さんは、特別委員会なら定例日以外でも議論ができるとも主張しておられるということでございます。定例日以外に議論をすることが望ましいのであれば、ほかの法務委員会や財政金融委員会、外交防衛委員会なども定例日以外も議論するべきではないか。
 
 なぜ国会が定例日というルールを積み重ねてきたのかというところでありますが、衆議院、参議院で委員会開催日が重ならない工夫に加え、真に充実した議論を行うには委員も政府も十分準備しなければならず、そのために、毎日ではなく、参議院では毎週月、水、金曜日は本会議、火曜、木曜日は委員会を開催する定例日のルールが定着してきたわけであります。したがって、定例日以外でも議論ができるということになりますと、そのルールの根幹が覆されるというふうなことを書いておられます。最初から参議院における常任委員会、特別委員会、調査会の在り方を全体としてパッケージで議論しようと今提案をされているということでございますが、TPPが大詰めを迎えている状況にありながら、TPP特別委員会を設置しようと提案をしておるがいまだ回答がないということでつづっておられるわけであります。このように、我々は民主党一丸となってこの特別委員会の設置には反対をしているということでございます。


(6)まとめ:この特別委は地方創生のためにならない
 まとめに入らせていただきますが、特別委員会につきましては、各会派がこれまでどうにか円満に協議し、合意の上、現在の特別委員会が設置されてきた経緯があるわけであります。
 
 重ねて申し上げますが、我が民主党・新緑風会は地方創生の議論自体は極めて重要だと考えているわけであります。しかし、今のように余りに空疎な法案を審議する場として特別委員会がふさわしいとは本当に考えられないわけでございます。これまでどおり内閣委員会、さらには総務委員会等常任委員会においてじっくりと政策論議を尽くすのが常道であり、特別委員会を考えるならば、少なくともまずスクラップ・アンド・ビルドの観点を考慮に入れて、その上で、委員数や少数会派への委員割当てをどうするかなど、幅広い観点から十分に時間を掛けて、与野党会派全体、派を挙げて共に協議を進める必要があると確信をしておるわけであります。
 
 民主主義の根本でもある公平公正な議論の仕方自体を数で押し切るというのであれば、それは良識の府の自己否定であり、決して認めるわけにはいきません。
 
 以上、これまでどおり野党にも配慮した話合いに基づく円満な議会運営を心より求め、特別委員会を強行に設置することに強く、本当に強く反対することを申し上げまして、私の意見表明とさせていただきます。御清聴ありがとうございました。

○仁比聡平君 〔省略〕 

○委員長(中川雅治君) 他に御発言ございませんか。──他に御発言がなければ、本件につき採決を行います。本件につきましては、お手元の資料のとおり特別委員会を設置することに賛成の諸君の挙手を願います。〔賛成者挙手〕


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○委員長(中川雅治君) 多数と認めます。よって、さよう決定いたしました。

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20141107「参議院議院運営委員会会議録」

2014年10月16日(木) 総務委員会 一般質疑(4K・8Kテレビ、第5世代移動通信システム、多言語音声翻訳システム、フェーズド・アレイ・気象レーダー)

【議題】

・一般調査


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【質問項目】

・質問に先立ち、広島土砂災害、御嶽山噴火の犠牲者に哀悼の意、被災者にお見舞い。
・ICT政策所管の総務省にとって「今」は、2020年東京五輪まで残り5年間のスタート。
・長期低迷経済のなか、革新的ICT技術をショーケース的に実施し世界中を驚かす。
・わが国の経済成長を牽引する絶好のチャンスとして産官学はこの一点に照準を。
・本日はこの観点から大臣に主要技術の推進施策・方針についてお尋ねする。


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(1)2020年東京オリパラに向けての4K・8K推進施策

問1:(対高市総務大臣)
 先月公表の『4K・8Kロードマップに関するフォローアップ会合・中間報告』では、BSの4K・8K試験放送を従来の2020年から4年前倒しの2016年開始、また実用放送は「2018年までに可能な限り早期に開始」と時期の改定を行った。ロードマップ全体と受信機の普及シナリオ等あらためて伺いたい。またスケジュール前倒しの背景は何か。

問2:(対安藤友裕 総務省情報流通行政局長)
 先週、幕張で開催された日本最大の家電ショーCEATEC(シーテック)の講演で「『8K』は1990年代から究極のテレビとしてNHKで開発が始まった。NHKは『8K』こそ本命と信じているが、『4Kを否定しない』立場」と聞いた。一方、総務省「フォローアップ会合」では「4Kと8Kは、一定期間内に前者から後者へと移行し、前者が終了するという関係にあるものではなく、伝送路や受信環境の状況に応じて、併存して提供されうるものである」との記載。何か4K-8Kの間で綱引や、関係者間で未整理の考え方があったりするのかとの印象も抱いた。現在、量販店には4Kテレビはあるが8Kは見かけない。しかし2年後に実験放送、更に2年後には本放送が始まることを考えると、8K受信機も早々に発売が始まろう。一般家庭ではまだ通常のテレビが多いはずだが、このまま行けば、4Kと8Kがほぼ同時に購入対象として出現することになるが、総務省では、4Kや8Kそれぞれの位置づけや棲み分けをどう考えて、一般家庭がどの様な購買行動をするイメージのなかで企画立案を行っているのか。

問3:(対高市総務大臣)
 総務省「電波政策ビジョン懇談会」の映像伝達分野で「4K/8Kと視聴者が何度も受信端末を買い換えることは難しいので、何か仕組みが必要ではないか」との発言もあったと聞く。この辺り、どういうことになるのか、これから4Kもしくは8Kの購入を検討する一般国民向けに分かりやすく噛み砕いた説明を大臣からお願いしたい。


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(2)2020年東京オリパラに向けての第5世代移動通信システム推進施策

問4:(対西銘(にしめ)総務副大臣)
 欧州、韓国、中国と世界はすでに5G=第5世代移動通信に向かい始め、2020年頃の商用化を念頭に置いていると聞くが、そもそも5Gとは何か。それで何がどう変わるのか。またわが国の2020年オリパラに向けた5G戦略/ロードマップはどうなっているのか。

問5:(対富永昌彦 総合通信基盤局電波部長)
 国際標準化で主導権を握ることは重要だが、5G用周波数帯は、ITU=国際電気通信連合の世界無線通信会議=WRCで決定される。この会議は3-4年ごとの開催で次回は2015年、5G用周波数帯の決定は行われず、次々回の2018年もしくは2019年の会合での決定と聞く。それだと現実的に2020年東京オリパラには5Gは間に合わないとも聞く。実際、今年7月の「電波政策ビジョン懇談会・中間とりまとめ」にも「日本において2020年に先行的に5Gが実現した場合、国内外の来訪者等がこれを体感できるように、端末をレンタル等で提供するなどの対応を検討してはどうか」との意見が記載されている。国際的な5G周波数帯の決定はオリパラの直前になる可能性があるなか、総務省はオリパラにおける5G展開をどうイメージしているのか。

問6:(対高市総務大臣)
 一般に「『驚き』」を与える技術の市場インパクトは強い」と言われるが、その様な『驚きを与える5G』の衝撃的デビューを、2020年の東京オリパラでぜひ実現して欲しい。大臣の意気込みをお聞かせ願いたい。


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(3)多言語音声翻訳システム

問7:(対鈴木茂樹 総務省情報通信国際戦略局長)
 訪日外国人旅行客の旅行中困ったことNo.1は「無料公衆無線LAN環境が少ない」こと。No.2は「コミュニケーション=言語」、No.3が「目的地までの公共交通の経路情報の入手」。詰まるところ、やはり問題は「言葉の壁」。漫画『ドラえもん』にも「ほんやくコンニャク」という、外観・食感はコンニャクで、これを食べるとあらゆる言語を自国語として理解できる、『食べる翻訳機』が登場する。総務省でも2020年オリパラを目指して、「多言語音声翻訳システム」の実社会への導入に向けた開発を継続しており、先日、自分もスマホに入ったアプリを総務省の方にトライさせてもらい感激した。英語の能力は現在、TOEICで600点ぐらいとのこと。このまま進めば漫画のなかで「夢の技術」「遠い未来のテクノロジー」として描かれていた翻訳機が実現する。2020年に向けた開発の進捗状況や技術的な問題点・課題があれば伺いたい。

問8:(対高市総務大臣)
 この翻訳技術は、ショッピング、レストラン、駅、タクシー、病院、街中、また災害情報、電話、会議・・・様々な場面で利用できる。その形態も現在のスマホ・アプリだけでなく、より使い勝手のあるサービス・機器の開発が可能とも思えるが、この技術をわが国メーカーに広く開放して、2020年にむけた商品開発を行い、一つの新しい商品分野に発展させていくべきではないか。オリパラまで残すところ5年のなか、大臣として、この夢の技術をわが国産業界の十八番とする方針をお持ちなのかどうか伺わせていただきたい。


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(4)フェーズド・アレイ・気象レーダー

問9:(対鈴木茂樹 総務省情報通信国際戦略局長)
 近年、ゲリラ豪雨や竜巻による突発的・局所的な気象災害が大きな社会問題。1秒でもはやく発生を予測し、情報伝達できることが重要だが、「ゲリラ豪雨のタマゴ」や「竜巻を発生させる積乱雲」の発生・成長過程を瞬時に3次元で補足できる、画期的な、世界最高の気象レーダーが開発されたと聞く。どの様な能力・特徴をもつ技術で、現在、どのような取組を行っているか伺いたい。

問10:(対高市総務大臣)
 日本のゲリラ豪雨や竜巻は、短時間で局所的に発生し、時に人命を含めた深刻な被害をもたらす。その発生をより精度良く捉えた上で、さらに次のステップとして、その情報を、瞬時に、細分区域に、プッシュ型で提供できれば、全体として革新的な社会技術システムと言えよう。2020年オリパラ来訪者に、首都圏・東京において、これをショーケースとして提示し、国内気象観測における普及のみならず、例えば竜巻大国・アメリカなどを念頭に置いて、インフラ輸出など野心的な新展開を国として考えていくべきではないかと考えるが、大臣はいかに考えるかお聞かせ願いたい。

以上

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【答弁】
・高市 早苗 総務大臣
・西銘恒三郎 総務副大臣

・安藤 友裕 総務省情報流通行政局長
・富永 昌彦 総務省総合通信基盤局電波部長
・鈴木 茂樹 総務省情報通信国際戦略局長

【議事録】

187-参-総務委員会-002号 2014年10月16日

○石上俊雄君 


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 民主党・新緑風会の石上俊雄でございます。

 大臣所信に対して質問させていただきますが、質問に先立ち、冒頭に黙祷もささげさせていただきましたが、広島の土砂災害、さらには御嶽山の噴火に対して犠牲になられた皆様に哀悼の意を表したいと思いますし、被災者の皆様方に本当に心からお見舞いを申し上げたいと思います。そして、さらには、今、御嶽山、まだ七名の方が不明ということで捜索に多くの方が当たられておって、御嶽山は雪も積もっているということでございまして、そういう厳しい環境の中で作業を進められている方に心から敬意を表したいと思います。
 
 さて、質問に入らせていただきますが、経済が長期低迷する中で、昨年の九月でありますけれども、日本は二〇二〇年のオリンピック・パラリンピック東京大会、これが決定したわけであります。その後、十月四日にオリンピックの推進室というのが立ち上がりまして、内閣オリパラ室ということでございまして、これから質問させていただく言葉の中にオリパラという言葉が出てきますが、そういう意味でございますので、是非御理解をいただきたいというふうに思います。
 
 このオリンピック、本当に貴重なオリンピックになると私は思っています。このオリンピックに世界中から人が来る。そこに日本のすばらしい技術をしっかりと見せ、表現をして、すごいなといったことをして、それで日本の経済成長につながる、要は経済を牽引する、そういうところにつなげていかないといけないんじゃないかなと、そういうふうに思うわけであります。しかしながら、もう残すところ六年を切ったわけであります。オリンピックのときに普及というか使うということになると、もうこの五年のうちに何とかせぬといかぬというふうになるわけでありますから、是非、産学官、一点集中してここに取り組んでいただければなというふうに思っております。
 
 そういった意味で、今日の質問は、先ほど地方創生という話も出ましたが、地方創生、これはしっかり進めないといけないと思いますけれども、それを力強く牽引するにはそれを支えるための基礎となる技術とか製品がないといけないわけでありますから、そういった意味でも、今日は高市大臣に、主要技術の推進施策とか、あと方針についてお尋ねをさせていただければと、そういうふうに思っておるところでございます。
 
 まず一つ目の質問に入らせていただきますが、よく4K、8Kというのを聞くというふうに思います。これはテレビの方式でありますけれども、今、先月、九月、4K・8Kロードマップに関するフォローアップ会合中間報告というのが出されたわけであります。それによると、BSの4Kと8Kの試験放送、これを従来の二〇二〇年から四年前倒ししたんです。何で四年前倒ししたかというと、リオのオリンピックがあるからですね。オリンピック・パラリンピックがあるので前倒ししたわけでありますが、これが、実用放送というのも二〇一八年に、可能な限り二〇一八年から進めるということになってきているわけであります。
 
 まずはそこのロードマップ全体とその受信機の普及のシナリオ、さらには、スケジュールが前倒しになりましたけれども、要はそこに至った背景ですね、この辺について説明を大臣からお願いしたいと思います。

○国務大臣(高市早苗君) 


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 今、石上委員が御指摘くださった新たなロードマップですね、九月に発表しました中間報告についてでございますけれども、そのポイントは、一つは、二〇一五年にCSケーブルテレビ、IPTVによる4K実用放送の開始、これが一年前倒しでございます。それから二番目に、二〇一六年にBSによる4K、8Kの試験放送開始でございまして、関係業界ではその実現に向けた準備をまず着実に進めていただきたいと思っております。
 
 それから二つ目、受信機の普及についてのお話でございましたけれども、この中間報告では、4Kテレビは二〇二〇年時点では約二千七百万台普及して、国内世帯普及率は五二%と予測しているところであります。
 
 それから、このロードマップの前倒しが可能となった要因ですけれども、一つは技術の進歩であり、それから、必要な予算の確保が挙げられると思います。しかし、最大の要因は、やはり今年六月の4K試験放送開始、これを機に放送事業者ですとか受信機メーカーの関係者のやる気と熱意が高まってきたということだと思います。
 
 いずれにしましても、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックでは会場、その場で観戦されている方だけじゃなくて、全国各地の方々が4K、8Kの躍動感ある迫力のある映像を御覧いただけるようになるように努力をしてまいります。

○石上俊雄君 前倒しされることは全然問題ないので是非お願いしたいと思いますが。
 
 先般幕張で開催されましたCEATEC、ここに行ってまいりました。そこの中で講演を聞いたわけでありますけれども、8K、これは一九九〇年ぐらいからNHKが中心になって技術開発を進めてきたわけであります。NHKいわく、8Kが本命だと言っているわけなんですね。しかし一方、8Kが本命だと言いながら、4Kは否定しないということを言っているわけであります。一方で、総務省のフォローアップ会合では、4Kと8K、これ一定期間内に前者から後者へ移行する、4Kから8Kへ移行するようなものではないというふうに言っているわけであります。
 
 だから、ちょっとここら辺が合わないんですよね。この辺、まだ4K、8K間で何か綱引きのような状態があったり、関係者の中で何か整理しないといけないところがまだ十分に行われていないのかなと、そんなふうな疑問を抱くわけであります。
 

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 何でそういうふうなことを不安に思っているかというと、今量販店へ行くと4K祭りみたいな感じで4Kのテレビが多くあります。受信機は別になったり、内蔵型のやつもあったりするんですが、一方で8Kは見ないんですね。この前もNHKの視察に行きましたけれども、あのときに見させていただきました。さらには、CEATECも8Kのテレビを、テレビというか、テレビじゃないですね、ディスプレーを出されていたのは一社だけで、これが総務大臣賞を受賞されたということでございまして、それぐらいなんです。
 
 しかし、先ほど申し上げましたように、二〇一六年には何とか絵が見られる、4Kもそうですけれども、8Kもそうなるんだということであります。そうなると何が起こるかというと、先ほど大臣は二〇二〇年に二千七百万台4Kと言っていましたが、要はどうなるかですよね。二〇一六年の後半に2Kと4Kが逆転するというグラフも見させていただきましたが、要は人間の心理として、テレビというのはそんなに頻繁に買い換えるものではありませんから、8Kが出るんだったらちょっと待とうかなとか、そういうふうになるんじゃないかなというふうに思うわけであります。
 
 そこで総務省さんに御質問させていただきたいんですが、4K、8K、それぞれの位置付けやすみ分け、どう考えて、一般家庭がどのような購買行動を取るのか、どういったところをイメージされてこの企画立案をされているのか、この辺についてお伺いしたいと思います。


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○政府参考人(安藤友裕君) お答え申し上げます。
 
 委員御指摘のとおり、現在、多くの視聴者の方々は2Kのテレビで放送を御覧いただいているところでございます。こうした中、4K・8Kロードマップに関するフォローアップ会合の中間報告では、4K、8Kという高精細な放送サービスを無理なく段階的に導入するということとし、2K、4K、8Kの放送が視聴者のニーズに応じて併存することを前提に、無理のない形で円滑な普及を図ることが適切としているところでございます。
 
 総務省といたしましては、こうした提言を踏まえ、高精細な放送サービスに対する視聴者のニーズに的確に応えるため、関係業界とよく連携し、ロードマップに沿って4K、8Kサービスのより一層の円滑な普及に取り組んでまいりたいというふうに考えておるところでございます。


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○石上俊雄君 技術で勝ってビジネスで負けるって日本はよく言われますが、4K、8Kで余計な綱引きをする、こういう構造は是非避けていただければなというふうに思って、すばらしい技術ですから、8Kも、本当に高精細で、一画面の中に様々な画面を表示できるなんというのはそれは画期的なので、是非すばらしい製品に育て上げていただければなと、そういうふうに、その指導の方をお願いしたいと思います。
 
 その中で、総務省の電波政策ビジョン懇談会の映像伝達分野で、4K、8Kは視聴者が何度も受信端末を買い換えることは難しいので何か仕組みが必要じゃないかという意見も出ているのも事実であります。これで最後になるんですけれども、この辺り、どういうことになるのか、もう一度大臣から一般国民の皆さんに分かりやすくかみ砕いた説明をお願いできればというふうに思いますので、是非よろしくお願いいたします。

○国務大臣(高市早苗君) 今は一般的に2Kでございますね。大臣室にも、パナソニックの2Kがあり、そしてたしかソニーの4Kがあり、そしてシャープの8Kがありということで展示はしてあるんですけれども、残念ながら8Kにつきましては、NHKで御用意いただいたソフト、使わせていただかないとまだ拝見はなかなかできないんですね。


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 これは、今局長も話しましたが、2K、4K、8Kが視聴者のニーズに応じて併存する形、これを目指しております。ですから、何か4K放送、8K放送って新しい放送が始まるたびに視聴者が一々テレビを買い換えなきゃいけない、そういうことにならないように、放送事業者、それからまた受信機のメーカーなど関係業界としっかりと連携しながら普及に取り組んでまいろうと思っております。

○石上俊雄君 是非お願いしたいと思います。近隣の国々もこの4Kですね、こっちの方では力を入れていますので、是非日本がグローバルな競争の中で勝ち抜けるという、そういうふうな戦略をしっかりとつくっていただいて引っ張っていっていただければというふうに思います。
 
 次のテーマに入りますけれども、今話したのは何とか二〇二〇年までに技術が間に合うんじゃないかなというところでありますが、次はちょっとこれ難しいんじゃないかなという案件であります。


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 それは何かといいますと、五世代移動通信システムの推進についてでございます。これは一般的に5Gと言われているやつでありますね。今我々というか皆さんが持たれている携帯は、何ですか、業界的に言うと3・9Gというんですかね。もうちょっとなると、LTEのアドバンスというのが本物の4Gとなるんですか、その次が5Gってなるわけでありますが、これ、何かお話を聞くとすばらしいものだというふうに私は考えているんですが。
 
 そこで、欧州とか韓国、中国は既に5Gに向かい、二〇二〇年には商用化を念頭に置いているというふうにも聞くわけでありますが、この5Gなんですけれども、そもそも5Gとは何ぞやといったところと、それで何ができるのか、そして、我が国の二〇二〇年のオリパラ東京大会に向けて、5Gですね、これに対しての戦略、ロードマップがどんな感じになっているのかといったところを総務省から御説明をお願いいたします。

○副大臣(西銘恒三郎君) 三点質問があったと思っております。
 
 5Gとは何か。先生が今お話しになられたように、私たちが今使っているのが3・9、四世代のものですけれども、二〇二〇年頃に実現することが見込まれる移動通信システムを5Gと言っておりますが、現在最新の携帯電話であるLTEに比べて最大の通信速度が百倍程度に速くなります。例えて言いますと、二時間の映画が三秒でダウンロードできるようなイメージになります。また、接続に要する時間が十分の一程度に、接続可能な機器数が百倍程度になるとともに、消費電力が少なくなってより長時間利用できるなどの優れた特徴を実現することを目指して世界各地域で今検討が進められているところであります。


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 何がどう変わるかという点でありますが、5Gの実現によりまして、大容量の情報も移動しながら瞬時にやり取りすることができて、また、あらゆるものをネットワークに接続することができるようになります。
 
 次に、ロードマップについてでありますが、総務省では電波政策ビジョン懇談会を開催しております。二〇二〇年以降の電波利用の在り方について有識者に御議論をいただいているところでありますが、七月に中間とりまとめが出ております。
 
 この中で、5Gの推進策といたしまして三点あります。第一は産学官の推進体制の確立、第二点が研究開発の推進、第三点が国際協調の推進で、提言されております。二〇二〇年に5Gの実現を目指した第五世代移動通信システム推進ロードマップがまとめられております。
 
 この提言に応えまして、先月の末、九月三十日に産学官から成る第五世代モバイル推進フォーラムが設立をされております。私もこの設立の場で皆様に応援のメッセージを送らせていただきました。
 
 総務省としましては、ロードマップに沿って東京オリンピック・パラリンピックの行われる二〇二〇年に5Gを実現し、訪日外国人に我が国の高い技術力を十分にアピールできるよう、このフォーラムと連携をして積極的に対応してまいりたいと考えております。
 
 以上です。


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○石上俊雄君 二〇二〇年、これ一つのポイントとなる年でありますので、是非頑張っていただきたいと思うんですが、どうも話を聞くと、周波数帯がなかなか決まらないんだという話を聞きました。これはどこで決まるかというと、国際電気通信連合の世界無線通信会議というのがあるわけでございまして、これが三から四年おきにやられているんですね。二〇一五年があるんですが、そのときにはこの5Gの周波数帯の議論はしないという。次の会議に議題に上げるというふうになっています。じゃ、次の会議はいつかというと、二〇一八年から一九年と言われているんですね。そこで周波数帯が決まっちゃうと、これ二〇二〇年、間に合わないんじゃないかなという、そこら辺も加味してロードマップを作られているというふうに思っております。是非、総務省さんにおいては、この東京大会に向けて、5G、これをしっかり展開をしていただきたいというふうに思います。
 
 今、5Gの展開イメージ、簡単に総務省さんからちょっとお答えいただけますでしょうか。

○政府参考人(富永昌彦君) お答え申し上げます。
 

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 今先生からおっしゃいましたとおり、国際的な携帯電話の周波数でございますけれども、国際電気通信連合が開催いたします世界無線通信会議で決定されております。この会議におきまして5G用として国際的に共通の周波数が決定されるということで、5G端末が国境を越えて利用可能になりますとともに、メーカーにとっても同じ製品を世界の市場で展開できるようになります。
 
 総務省では、これまでにも携帯電話用周波数の国際的な協調に向けて取り組んでまいりましたが、この5G用周波数につきましても、二〇一九年に予定されている世界無線通信会議を待たずに、その準備会合ですとか作業部会などの機会を捉えまして、できる限り早い段階から我が国が推す周波数の国際共通化に努めてまいります。このような取組を通じまして、オリンピック・パラリンピックの際には国際的に共通の周波数を使った5Gを実現しまして、内外の来訪者が実際にこのような5Gの魅力を堪能できるようにしていきたいと考えております。
 
 以上でございます。

○石上俊雄君 是非、先ほど言いましたことをお願いします。本当に百倍ですから、今の。これはすばらしいことだなと。是非、大臣も二〇二〇年に向けて頑張っていくという意気込みを一言お伝えいただければと思います。

○国務大臣(高市早苗君) 今るるお話がございました、説明がありましたので、もう総務省としては、まずは研究開発予算の確保と、それからその会議を待たずに何とか国際的な周波数の確保に向けた取組を強化してまいります。

○石上俊雄君 ありがとうございます。是非よろしくお願いします。


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 次のまたテーマに入らせていただきますが、総務省さんから出されている、言葉の壁をなくす社会というのがありました。そこの中で訪日外国人の旅行客さんがいろいろ困ったベストスリーというのがありまして、一つは、先ほど質問にもありましたけれども、無料のWiFiの環境がないという、そういうこと。あとは、二番目が、コミュニケーションと言うんですね。やっぱり言葉の壁なんですね。三つ目も、やっぱり目的地までの公共交通の経路情報の入手、これも言葉ができればいいわけでありますけれども。言葉の壁というのをやっぱりなくさぬといかぬなということであります。これはやっぱり二〇二〇年、これ照準にして、しっかりと解決する課題だなというふうに思います。
 
 漫画の世界ではドラえもんの中に翻訳コンニャクみたいなやつがあって、それを食べるとどこの言葉でも分かってしまうと、あんな便利なやつはないというか、あれに近いやつができるんじゃないかなというふうな体験を、この前、総務省の方にお越しいただいて、多言語音声翻訳システムというアプリを携帯にダウンロードして体験をさせていただきました。すばらしいと思いました。今のレベルはTOEICで六百点程度と言われておるんですが、日々データを入れて、何かコンテナ六台分のサーバーを抱えてやっているというんですから、これはすばらしいことだと思うんですね。四か国まではもうパーフェクトに行くと。あと、あらゆる国の言語が入っているんだけど、まだデータ不足というんですから、これから充実すればいい。
 
 これを何とか前に、二〇二〇年までにしてもらいたいと思うんですが、今、この開発の進捗状況、さらには技術的な問題点等がありましたら、総務省の方から御説明をいただきたいと思います。


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○政府参考人(鈴木茂樹君) お答えさせていただきます。

 情報通信研究機構、NICTと呼んでおりますけれども、そこが開発しました多言語音声翻訳技術、これ現時点におきましては比較的短い旅行会話というものを対象にしておりまして、日、英、中、韓の四か国語でかなり高い精度で音声翻訳を実現してございます。実際には、NICTにありますサーバーにスマートフォンでつないで、そのスマートフォンにアプリケーションをダウンロードして利用するという形態を取ってございます。
 
 二〇二〇年のオリンピック・パラリンピック東京大会におきましては、多数の外国の方がお越しになるということでございますので、まずはこの翻訳のデータベース、辞書みたいなものですね、それを充実いたしまして、旅行会話だけじゃなくて医療だとか災害時の対応だとかといったことにも使えるということの翻訳精度を上げますとか、あるいは四か国語ですけれども、もう少したくさんの言葉の今研究していますので、それ以外の対応する言語への拡大といったものを研究開発として取り組むこととしてございます。
 
 また、翻訳システムを実際にショッピングセンターや何かの人が集まるところで使おうとしますと、どうしてもたくさんの人の声がありまして、雑音の中でしゃべった方の声を認識しないといけないということで、この技術の研究開発もまだまだ進めなければいけませんし、あと、スマートフォンだけじゃありませんで、例えば病院の中であるとかタクシーの車内だとか、そういった場所場所に応じた、そういった適した機器の開発といったものも不可欠でございますので、そのための予算といったものを平成二十七年度の概算要求に盛り込んでいるところでございます。
 

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 総務省としては、二〇二〇年のオリンピック・パラリンピック東京大会に向けまして、これらの課題を解決するための研究開発を進めてまいりたいと考えてございます。

○石上俊雄君 是非、これも地方創生ですね、これにも一役買うんじゃないかなと思います。
 
 病院は特に対面でやらないといけないですから、お医者さんがしゃべったことが相手の方のヘッドホンで訳されたやつが流れたら、逆にこう来たらやりやすいじゃないですかね。そういった意味でも、幅広くその技術は民間に開放して、すばらしい製品開発につなげられるような仕組みもつくっていかないといけないと思うんですね。これぐらい緻密にやれるのは日本だけだというふうに思うんです。ですから、日本が世界に発信して、世界との連携を取りながら、新しい製品開発にもつながるというふうに思うんで、これ、やっぱり日本の技術ということですばらしいものだと私は思います。
 
 大臣、これ、おはこというふうな形で是非取り組んでいく、何かそんな思いはないのかどうか、お聞かせいただければと思います。

○国務大臣(高市早苗君) 実は、これも第一次安倍内閣の頃には既に、ちょっとこのお弁当箱ぐらいの大きさのものができておりましたけど、当時、私が大阪弁でしゃべりますと正しい英語にならなかったんですね。それが、今はどんどんどんどんやっぱりデータを蓄積していっていますので、関西弁は大丈夫と。ただ、青森弁、鹿児島弁になるとどうなのか。まだまだどんどんどんどん改善を重ねていくと。要は、翻訳精度の向上をしていく。先ほど説明がありましたように、対応言語を拡大していく。それから、先生から医療現場の話がありましたが、やはり医師や看護婦が両手を使える状態でも使えるような形、シチュエーションに応じた形にしていくということで、先ほど説明がありましたように、二十七年度から新規でということで研究開発、実証の予算を要求しておりますので、どうか委員の先生方にもお力添えをお願いいたします。頑張ってまいります。

○石上俊雄君 是非よろしくお願いします。


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 質問の最後でありますけれども、総務省のミッションの「命をまもる」ということについて、ICTの技術を活用した中でのことについてちょっと御質問をさせていただきたいと思います。
 
 それは何かというと、近年、ゲリラ豪雨とか竜巻による突発的な局所的な気象災害というのが多く発生するというのは皆さんも御存じだというふうに思うんです。そこの発生する地域とか、それは一秒でも早く分かって、それで来るぞというのを知らせられればいいんですけど、残念ながら、今の技術では、ゲリラ豪雨の卵とか竜巻を発生させるための積乱雲というのは、それを立体的に3Dの画像でとかキャッチすることは難しいんです。
 
 しかし、何か最近、瞬時に三次元で捕捉できる、そういうような画期的な世界最高の気象レーダーが開発されたというふうに聞いたわけであります。これをしっかり進めれば、ゲリラ豪雨とか竜巻というのの予知ができて、さっきありましたけれども、Jアラートに組み込むとか、そういったことにも可能だというふうに私は思うわけであります。今どんな感じで取組を行っているのか。さらには、どんな能力とか特徴を持つ技術なのかといったところについて、総務省から御説明をお願いいたします。


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○政府参考人(鈴木茂樹君) 情報通信研究機構、NICTにおきましては、従来のおわん型のパラボラアンテナというのを機械的に回転させますレーダーと異なりまして平面型で電子的な動作によりまして電波の発射を瞬間的に変化させるということで、短時間で詳細な三次元の気象観測を可能としますフェーズドアレー気象レーダーというものの開発を進めてまいりました。
 
 本レーダーは、大変小さなアンテナ素子を平面上に並べるということによりまして、従来のレーダーと比較して小型化あるいは軽量化といったものを実現してございます。アンテナ素子を大量生産することによりまして、レーダー価格の大幅な低廉化といったものも将来期待できるものでございます。また、そのアンテナ素子の配列、並べ方を変えることによりまして小型化が可能で、将来的には車に積んでいけるという車載型のレーダーというものの実現も期待されるものでございます。今現在、このフェーズドアレー気象レーダーの試作機を大阪、神戸、沖縄に設置いたしまして、大学などの研究機関と連携しまして、レーダーで得た気象観測データ、それの処理技術に関します研究開発が進んでおりまして、実用化に向けて取り組んでございます。

○石上俊雄君 このレーダー、すばらしいレーダーだというふうに聞いております。やはり、命に関わることですので、やっぱり情報としてしっかり捉えて、それをプッシュ型で住んでいる方に局所的に伝えると、そうすることによって防災につながっていくんじゃないかなと思うんですね。このレーダーをしっかりと普及させるためにも、まずは二〇二〇年のオリパラのときにデモという形で世界の皆さんにがんと知らしめて、日本はこんなものを持っているんだということにしていく必要があるので、是非それも技術開発とか推進、促進をしていただければというふうに思います。


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 そして、日本で作り上げたものは、やっぱりあれですね、アメリカは竜巻大国でございますので、外にも売っていけるんだというふうに思うんですね、こういう仕組みを、システムを。ですから、そういった意味で、是非このインフラの輸出といったところ、もっと野心的に展開をしていくべきじゃないかなと私は思うんですが、その辺も含めて大臣からお考えをお聞きできればと思います。

○国務大臣(高市早苗君) まずは、石上委員御指摘のとおり、二〇二〇年のオリンピック・パラリンピックでは、来られたお客様に、この最先端のレーダーの技術を用いてゲリラ豪雨や竜巻の情報を瞬時にお伝えできるようにしっかりと技術開発に取り組みます。
 
 それに先立って、二〇一八年度までに首都圏において実証実験をする、二〇二〇年頃にはもう広く国内への普及、これを目指していくと。さらには、せっかくの技術ですから、特に災害の多い国に対して、システムとして輸出をしていく、そのための努力を続けてまいります。


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○石上俊雄君 時間が来ましたので終わりますけれども、今は経済が低迷していますけれども、その起爆剤になる、それにつながる技術の開発というのをやはり二〇二〇年に向けて産学官が一点に集中して連携しながら取り組む、このことにつながるんじゃないかと思います。
 
 総務省の皆様方のリーダーシップによってこのことが実現できるように、是非お力添えをお願いを申し上げまして、質問に代えさせていただきます。
 
 どうもありがとうございました。


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20141016「参議院総務委員会会議録」

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