石上としお 参議院議員 民進党参議院比例区第13総支部長

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国会質問

2017年5月9日(火) 経済産業委員会 「原子力損害賠償・廃炉等支援機構法の一部を改正する法律案」法案質疑(東電の将来像、賠償費用(自主避難やトリチウム水)、除染費用・最終処分費用、燃料デブリ回収の遠隔工法、共同事業体か設備売却か、原発依存度低減の時代の原子力、原賠法から導き出されるのは「過去分」という言葉だろうか)

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【質問構成】

<原点:贖罪の40年、その先に東電は将来像を描けるか>
<論点1.当初見込みを上回る賠償費用>
<論点2.上振れ懸念の除染費用、見えぬ最終処分費用>
<論点3.前例なき挑戦:燃料デブリを遠隔工法で回収>
<論点4.進むべき道は「共同事業体」か「設備売却」か>
<論点5.「原発依存度低減」時代の我が国原子力とは>
<論点6.原賠法から「過去分」という言葉が出てくるか>
<原点再び:贖罪の40年、東電は自画像を描き直せるか>

20170509経済産業委員会「原賠支援機構法改正案」質問要旨(6枚)【石上俊雄事務所作成】

20170509経済産業委員会「原賠支援機構法改正案」配付資料(13枚)【石上俊雄事務所作成】

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(1)<原点:贖罪の40年、その先に東電は将来像を描けるのか>

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問1:(対東京電力 廣瀬直己代表執行役社長)
 東京電力改革・1F問題委員会(東電委員会)がまとめた『東電改革提言』には「東電を破たん処理すべしという議論もあったが」「福島への責任を果たすために『その存続が許された』」との記述がある一方、「海外展開も可能なグローバル・プレーヤーに」「稼ぐことが福島への貢献」との記述もある。立命館・開沼博准教授は「東電の経営の持続性が廃炉や賠償に不可欠だという。それは論理的には理解できても気持ちがついていかない。廣瀬直己社長がグローバル企業的なプレゼンテーションをしたとき『(同じ話を)福島でもできるか』という質問をされたのを思い出す」(日経4/18)と、逆説的にも見える現状(いわば「東電パラドックス」)に対する複雑な心境を語っている。この福島目線で考えると頭をよぎるのは、①復旧や損害の償いは本質的に可能なのか。②どうすれば被害者から"ゆるし"を得られるのか。③企業として再び東京電力は"輝き"を取戻せるのか/そもそもそれを目指すべきか。現段階での社長のご認識を伺いたい。

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問2:(対世耕弘成 経済産業大臣)
 国は東電の筆頭株主だが「救済でなく改革」を掲げ、東電に「福島責任の貫徹」「国民への還元」を果たさせるべく全力を尽くす。それは当然で、今はまだ事故対応全体の時間軸で考えれば初期段階に過ぎない。まずは資金捻出が重要課題。しかし長期で思いを馳せればどうか。特に先程の②③についてどうか(②どうすれば被害者から"ゆるし"を得られるのか。③企業として再び"輝き"を取戻せるのか/そもそもそれを目指すべきか。)。大臣の率直な考えを伺いたい。

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(2)<論点1.当初見込みを上回って拡大する賠償費用(自主避難やトリチウム水対処の影響)>

問3:(対資源エネルギー庁 村瀬佳史電力・ガス事業部長)
 今年3月末までに合意された賠償は累積7兆2100億円(いまだ右肩上がり)。また原子力損害賠償紛争解決センター(原賠ADRセンター)への申立件数も昨年末で累積2万1404件(未済件数累積も2千件台で推移)。東電委員会は、「確保すべき資金の全体像22兆円」の中で「賠償は8兆円」と示しているが根拠は何かあるのか。今後、風評や営農賠償、また、自主避難者への賠償等も配慮するとさらに膨張するのではないか。実際、今年1/31に主務大臣に変更認定された「新・総合特別事業計画(=新・総特)」では、要賠償額は8兆3664億円となっている。「新々・総特」に向けて計画間の整合性はとれているか。

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問4:(対資源エネルギー庁 村瀬佳史電力・ガス事業部長)
 1F敷地内では、日々発生する汚染水を多核種除去設備(ALPS)で処理した水(=トリチウム水)をタンクで大量に貯蔵している。この約百万トンは最終的にどうするのか。今後は「トリチウム水タスクフォース」で検討した5つの方法(①地層注入、②海洋放出、③水蒸気放出、④水素放出、⑤地下埋設)を総合的に検討するとのことだが、トリチウムは現在、日本国内の原発では規制基準に基づき排出されており、またTMI事故でも最終的に蒸気化して大気放出した。確かにそれは低コストだろうが社会的に受容されると考えるか。また、風評・賠償の繰返しに陥らない策は何かあるか。一方、分離するには大規模な技術開発と、一説では20兆円とも言われる巨費が必要と見込まれる。現時点で5つの方法の長所短所をどう整理して、いかなる手法の下、意思決定するのか。また、このトリチウム水100万トンの最終処理(賠償も含む)費用は「確保すべき資金の全体像22兆円」に含まれていないとの理解でよいか。誰がどう負担するのか。

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(3)<論点2.上振れ懸念の除染費用、見えぬ最終処分費用(汚染土壌関連)>

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問5:(対資源エネルギー庁 村瀬佳史電力・ガス事業部長)
 参・経産委員会(4/25)での政府答弁では、汚染土壌の最終処分費用も22兆円には含まれずとのこと。一方、日本経済研究センターでは「除染については、現在、2200万㎥の土壌などを中間貯蔵する計画を進めているが、最終処分をどこで、どのように行うのか、まったく決まっていない。当センターは最終処分費用を青森県六ケ所村の低レベル放射性廃棄物波の処理単価(80億~190億円/万㌧)で試算したため、30兆円という金額になった」と試算公表。この計算は適切な方法なのか。これほど巨額に最終処分費用がなる可能性もあるのか。また、そもそも誰がどの段階でどの様に支払を始めるイメージか。

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(4)<論点3.前例なき挑戦:燃料デブリを遠隔工法で回収(号機ごと・デブリ位置ごとの回収工法)>

 原発事故対応費22兆円の中で廃炉費用の見積もりは、これが技術的に前例のない難問で、また政府も「見積もりの責任はとれない」「コストの積上げは不可能」と留保した結果、疑問の目が向けられている。問題解消のためにも実現見通しのある廃炉シナリオや燃料デブリ回収のイメージを社会で共有するのがよい。工程細部まで決め打ちしないまでも、大まかなコスト積算を行い情報公開し、廃炉費用に関する社会不信に応える必要がある。【号機ごと・デブリ位置ごとの工法】

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問6:(対原子力損害賠償・廃炉等支援機構 山名元理事長)
 1号機では、融けた核燃料は圧力容器を貫通、格納容器底部に落下、ペデスタル外側へ漏出した可能性大。ここに燃料デブリが広がるとTMI事故で使われた上アクセス工法では対処困難。格納容器に開口部を設ける横アクセス工法が必須ではないか。

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 しかし横アクセスだけでは圧力容器の撤去は困難。結局、横と上、両工法が必要になるのでは。
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 ただ1号機上部(通称オペフロ)付近では、使用済燃料プールからの燃料回収が優先で2022年度後半まで作業スペースが確保できないため、1号機では最初に横、次に上アクセス工法を検討するのではないか。

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問7:(対原子力損害賠償・廃炉等支援機構 山名元理事長)
 2号機も使用済燃料プールの取出しが2021年初頭までで、横アクセス工法先行ではないか。またその作業は、干渉物が散乱する狭い空間をロボットが巧みに回避しデブリに接近、切削・搬出を繰り返すというよりも、デブリ接近が容易な貫通口(X-6ペネ、機器ハッチ)からアクセスレールを延ばし、その先端に切削回収アームを位置取らせ、ペデスタル内外のデブリを回収するイメージか。事故直後は近未来的人型ロボットの開発がカギかとの印象だったが、今はバネや水圧駆動を主軸に、セル化したマシンを現場で連結して使うなど「奇抜さ」より作業の確実性重視の印象を受けるがどの様なデブリ回収戦略を検討しているのか。

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問8:(対原子力損害賠償・廃炉等支援機構 山名元理事長)
 3号機はデブリ調査が進まない一方、格納容器内は水位が6.3mと損傷軽微の可能性がある。

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 しかも使用済燃料プールの燃料搬出が2019年度完了予定と、他号機より早くオペフロの作業空間が確保できる(放射線対策が取りやすい上アクセス・冠水工法の着手可能)。今後のミューオン調査にもよるが、総合的に考えると3号機ではまず、この上アクセス・冠水工法を検討できるのではないか。そうであれば早期に上・横の両方のアクセス工法を掌中に収められ、他号機での作業手順や作業全体のタイミングの最適化にも意義があると考えるがどうか。

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(5)<論点4.進むべき道は「共同事業体」なのか「設備売却」なのか>

 ここまでは「賠償額の上振れリスク」、以後は「その賠償をどう払うか」関連。まずは「非連続の改革」の象徴=共同事業体(燃料・火力のJERA)について。

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問9:(対東京電力 廣瀬直己代表執行役社長)
 再編相手にすれば、事故対応でより踏み込んだ協力を求められる懸念があり、一定の歯止めをかける「リスク遮断」が必要。また稼いだ利益を共同事業体自身の成長投資に回せないとメリットがない。JERAではいかなるルールで合意したのか(配当議決権制限とは何か)。またこの「リスク遮断」(JERAモデル)は、送配電や原子力等の共同事業体でも適用できる「雛形」足り得ると考えるか。

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問10:(対世耕弘成 経済産業大臣)
 JERAへの本統合で「燃料調達や需給調整など効率化が見込める」のは分かるが、「配当議決権制限」という「リスク遮断付きの共同事業体」で、東電が欲しい事故対応のキャッシュや「除染費用を賄う株式売却益約4兆円に相当する企業価値向上」はどう得られるのか、大臣の理解を伺いたい。また、東電がJERAのキャッシュを配当で持ち出せないなら、JERA上場・株式売却等も視野にあるのか。報道・評論では「賠償『そっちのけ』・中電と東電の『実質合併』」とか、「東電解体」の始まりと捉える向きもあるが大臣はどう認識しているか。

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問11:(対世耕弘成 経済産業大臣)
 前回の委員会で橘川参考人は「東電はまず資産売却を行うべき」と意見表明。本人曰く「柏崎刈羽原発を『日本原電+東北電力』へ売却する案で一見衝撃的」だが「安定供給も変わらず雇用も維持されて現実的なソフトランディング策」と解説した。この資産(柏崎刈羽原発)売却案の、どこがどう難しいと考えるか、大臣の認識を伺いたい。また資産売却案と「共同事業体を早期に設立し、再編・統合を目指す」(分社連携)案とは本質的に何がどう違うのか/違わないのか。

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問12:(対東京電力 廣瀬直己代表執行役社長)
 虎の子・火力部門がJERAへ旅立つ感想は(娘を嫁に出す父親の気持ちか)。事故債務と一定程度切り離され、市場対応型モデルで生き残るなら、東電としての一体感が薄れゆくのは必定だろうが、これも宿命と思えば、そこはいわば「原罪」から部分的に解放される"居場所"、「世界市場で勝ち抜く」「グローバル企業へ」の"出番・役割"に没入できる「現場が気概を持って働ける」約束の地(希望の地)とも考えられるのではないか。率直にどのような感想か伺いたい。

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(6)<論点5.「原発依存度低減」の時代に我が国原子力が目指すべき姿とは何か>

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 東電委員会は「信頼回復の上での原発再稼働が重要な課題であることに鑑み、国としても国民理解の向上に向けて主体的に取り組むことを求める」と要請。

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問13:(対内閣府 山本哲也大臣官房審議官)
 昨年5月、柏崎刈羽原発の30㌔圏の9市町村全てで避難計画が出揃った。地元・柏崎市は、イラスト豊富な『保存版 柏崎市防災ガイドブック原子力災害編』も発行。避難のタイミングや安定ヨウ素剤の解説、そして町内会ごとのバス避難の集合場所や避難経路・避難先自治体の図解もあり分かりやすい。一方、新潟県の「避難計画」や地域協議会の避難計画=「緊急時対応」の策定状況はどうか。具体的には、県は『原子力災害に備えた新潟県広域避難の行動指針(Ver.1)』を策定、「県と市町村がともに広域避難の観点から必要な項目について、現時点で共有できる点をまとめたもの」と位置づけるが、これは災害対策基本法第40条で定める避難計画か。また内閣府が支援を行っている県・市町村の避難計画充実化(=柏崎刈羽の「緊急時対応」)で何が課題で、どう取り組んでいるのか。

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問14:(対原子力規制委員会 田中俊一委員長)
 IAEAの深層防護の考え方では、第5の防護レベルで避難計画などの整備が必要だが、日本の法体系では、避難計画は設置許可基準規則における事業者規制の内容に含まれていない(規制委は原子力災害対策指針を策定、避難計画は都道府県・市町村が策定)。米国の原子力規制委員会の様に、避難計画も併せて審査する仕組みの方が国民の納得や信頼も得やすく素直な立て付けではないか。法改正は担務外かもしれないが、初代原子力規制委員長として5年に渡る貴重なご経験、また福島ご出身でもあり、率直なご意見ご感想を頂きたい。

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問15:(対原子力委員会 岡芳明委員長)
 日本のエネルギー自給率は3.11後に急落、電気料金は高止まり。原子力は安全と信頼回復が大前提だが、CO2問題など貢献の余地はまだまだ大。例えば、TMI事故後の米国ではプラント数は増えないが発電量は1.5倍に拡大。日本も「原発依存度低減」の時代で、行うべき取組みが何かあるのではないか伺いたい。また、ご自身、メルマガで「被災された多数の方々には誠に申し訳なく言葉もない。もし原子力関係者の中に福島事故前の状態に戻りたい、戻りつつあるのではと考える方が居られるならば、それは大きな誤りである」と述べつつも、『原子力利用に関する基本的考え方』では「着実な軽水炉利用に向けた取組み」を明記。脱原発や即ゼロでなく、どういうことが本質的課題と考えたか伺いたい。

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(7)<論点6.原賠法から導き出されるのは本当に「過去分」という言葉なのだろうか>

【前提】
 「過去分」という考え方は、資源エネルギー庁により貫徹委員会で初めて登場した概念。

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 「原賠法の趣旨に鑑みれば、本来、これらの費用(=一般負担金)は福島第一原発事故以前から確保されておくべきであったが、制度上こうした費用を確保する措置は講じられておらず、当然ながら料金原価に算入することもできなかった。したがって、理論上は、過去においてこれらの費用が含まれないより安価な電気を利用した需要家に対し、遡って負担を求めることが適当と考えられる」という内容。参加委員からも「あり得ない」「ウルトラC」との驚き・否定的な見解もある一方で、「致し方がない」「賠償が進まないようでは国としてどうか」との意見もあった。

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 概念的には一見、電力自由化におけるストランデッドコストの回収事例(既設発電所の固定費や除去費、長期買電契約・長期燃料購入契約等)と、米国の原賠制度の二階部分「事業者間相互扶助制度(industry retrospective rating plan=直訳的な表現では「遡及的保険部分」)」をつなげた内容にも思える。
 
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 日本の原賠法16条では(「政府は、原子力損害が生じた場合において、原子力事業者が第三条の規定により損害を賠償する責めに任ずべき額が賠償措置額をこえ、かつ、この法律の目的を達成するため必要があると認めるときは、原子力事業者に対し、原子力事業者が損害を賠償するために必要な援助を行なうものとする」との規定があるにもかかわらず)、政府の「援助」が具体的に整備されなかった問題は確かにあるが(制度の不備)、その答えが「支援機構法」であり、事故に対しては、事前保険も重要だが、事が起これば事後ではあるが十分な対応がとれる制度を整備しておくこと自体が一種の「保険」と考えられる。実際、機構法第38条(負担金の納付)で「原子力事業者は、機構の事業年度ごとに、機構の業務に要する費用に充てるため、機構に対し、負担金を納付しなければならない」といわば事業者間相互扶助の内容になっている。(ただ「原子力事業者」の定義に「(これらの者であった者を含む。)」とあり異彩を放っている。)

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問16:(対内閣府 増子宏大臣官房審議官)
 原子力損害賠償制度専門部会で、原発再稼働には予め起こり得る賠償費用全額を積み立てておくべき、との意見はあったのか。現在の賠償措置額は過少だが、事前保険と相互扶助を併せた現制度を基礎にどう改善・改革するかの議論が主流だったのではないか。

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 また米国等の原賠制度にある「事業者間相互扶助制度」は、事後的な資金拠出だが、それはその時点での原子力事業者、その時点で稼働している原発が対象ではないか。Retrospective=「遡及的」という意味の単語が使われているが、過去の事業者、過去の原発は対象外との理解でよいか。また、想定しうる損害賠償額を全額積み立てておく原賠制度は海外にあるのか。

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問17:(対世耕弘成 経済産業大臣)
 「本来、こうした万一の際の賠償への備えは、1F事故以前から確保されておくべきであった」「だから『過去分』の回収」と立論してしまうと、1F事故まで(1F事故時を含む)の日本の原賠制度を「事前保険」に限定してしまうように見える。「過去分」立論=事前保険が際立てば、今度は返す刀で、「ならば再稼働している原発が万が一、事故を起こした場合の『事前保険』は確保できていますか(そうでないなら再稼働するな)」という牽強付会の議論になりかねない。本質的にはそれは的外れで、被害者の救済・事故復旧に、日本人として皆、「何かしたい」「何かするべきだ」と感じており、その収集方式として「税」と「電気料金」どちらがベターかの議論が本質ではないのか。従って、1F事故時を含めてそこまでについては(制度の不備もあり申し訳なかったが)、「日本人として被害者・事故復旧に寄り添いましょう」、またその後については(支援機構法も整備されたが、電力自由化のなか、より信頼できる制度とするために)、「従来の『事前保険』の部分は増額、そこに『事業者間相互扶助制度』と『国のバックアップ』をしっかり整備して3本柱とする」中での制度議論なのだ、と再整理して事故対処全体を国民に話すべきと考えるが、大臣の見解を伺いたい。

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(8)<原点再び:贖罪の40年、その先に東京電力はどう自画像を描いてゆけるのか>

問18:(対東京電力 廣瀬直己代表執行役社長)
    (対世耕弘成 経済産業大臣)
 冒頭3つの問いに対する率直な認識を伺った。①復旧や損害の償いは本当に可能か。②どうすれば被害者から"ゆるし"を得られるのか。③企業として再び"輝き"を取戻せるのか/そもそもそれを目指すべきなのか。本当の答えについて、現段階で確かなことは誰にも分からない。後で振り返った時に初めて分かるという性質の問題かもしれないが、最後にいま一度、賠償、除染、廃炉・汚染水対策に数十年間対峙していく決断と覚悟を社長と大臣にそれぞれ伺いたい。


以上

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答弁者:世耕弘成 経済産業大臣、資源エネルギー庁 村瀬佳史電力・ガス事業部長、内閣府 山本哲也大臣官房審議官、内閣府 増子宏大臣官房審議官、原子力委員会 岡芳明委員長、原子力規制委員会 田中俊一委員長、原子力損害賠償・廃炉等支援機構 山名元理事長、東京電力 廣瀬直己代表執行役社長
陪席:松村祥文 経済産業副大臣、井原巧 経済産業大臣政務官、資源エネルギー庁 日下部聡長官

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【配布資料集】

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【関連資料ファイル】

20170509経済産業委員会「原賠支援機構法改正案」質問要旨(6枚)【石上俊雄事務所作成】

20170509経済産業委員会「原賠支援機構法改正案」配付資料(13枚)【石上俊雄事務所作成】

以上

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