石上としお 参議院議員 民進党参議院比例区第13総支部長

SSL GMOグローバルサインのサイトシール

国会質問

2017年6月1日(木) 経済産業委員会 「中小企業信用保険法の一部を改正する法律案」参考人質疑(①神戸大学経済経営研究所・家森信善教授、②全国商工会連合会・森義久副会長(鹿児島県商工会連合会会長)、③全国信用金庫協会朝日信用金庫・中村高広専務理事)

ishigamitoshio.com

*************************

【参考人質疑】
1)家森信善 参考人
神戸大学経済経営研究所教授
神戸大・家森信善教授「説明資料」

2)森義久 参考人
全国商工会連合会副会長・鹿児島県商工会連合会会長
鹿児島県商工会連合会・森義久会長「説明資料」

3)中村高広 参考人
全国信用金庫協会朝日信用金庫専務理事
朝日信金・中村高広専務理事「説明資料」

*************************

【質問構成】

<1.中小企業の再生・復活には、外部からの助言による経営支援・構造改革が必須ではないか>
<2.融資現場の実態:金融機関は中小企業の事業性評価の見極めをどの様に行っているのか>
<3.我が国の中小企業「信用保証制度」と海外の制度との比較について>

20170601参議院経済産業委員会「中小企業信用保険法」参考人質疑要旨(石上俊雄事務所作成)

*************************

【前提】

ishigamitoshio.com

 2010年6月(当時、民主党政権で)閣議決定した「中小企業憲章」の書き出しはこうだった。「中小企業は、経済を牽引する力であり、社会の主役である」。実際、企業の数で99%、雇用者の数で約7割が中小企業で、日本経済の活力を高めるには中小の競争力や収益力向上が欠かせない。

ishigamitoshio.com

 ただ本日の講演でもあったが、この10年、「小規模企業の景気動向(業況DI)」はずっと悪い。生産性に関しても中小は、大企業のおよそ半分。関係者からは「中小企業政策で法律改正や予算措置をこれだけ行っても、なぜ中小の経営力が上がらないのか」また「景気が悪いので儲からないと嘆くが、実は景気が良くても中小の収益は増えない時代になった」との分析も聞く。原因の一つが地域の人口減少、そして市場の縮小。だからこそ中小は伸びている新市場(外国を含め)、また最新のIT活用で生産性アップや異業種との連携で革新的な事業展開が必要になっていると理解する。

ishigamitoshio.com

 実際、金融庁が昨年、中小企業に対して行ったアンケートでは、経営上の課題は3位が「営業力や販売力の強化」(35%)、2位が「売上や収益の減収」(44%)、そして1位がそれらを解決する「人材不足、人材育成」の悩み(62%)だった。しかし驚きは「それをメインバンクに相談しているか」への回答。「日常的に相談」はわずか12%。「まったく相談したことがない」が実に45%でトップの回答だった。そして中小がメインバンクに相談しない理由の第1位は、「あまりいいアドバイスや情報が期待できないから」(41%)だった。中小企業が欲しい経営支援とはどのようなものか。一方、金融機関は中小企業にこれまで何をしてきたのか、今後何ができるのか。更には、両者を結び付ける日本の信用保証制度の今後はどうあるべきか伺いたい。

ishigamitoshio.com

*************************

【質問要旨】

<1.中小企業の再生・復活には、外部からの助言による経営支援・構造改革が必須ではないか>

*************************

(対鹿児島県商工会連合会・森義久会長
問1:会長ご自身、地元・鹿児島県の奄美の黒糖焼酎をドイツに売り込んで、結果、参加した蔵元全員が輸出を始め、その量も年々増加している。そうしたご経験から中小が元気を出すには、どの様な経営支援が必要と考えるか。具体的には、経営者は自らの事業そのものには専門性(技術や知識・経験)を持っているわけで、欲しいのは、未経験な所・不得意な所。例えば、海外進出のきっかけとか、ITの巧みな利活用とか、また異業種と組んで全く新しい展開で市場開拓するなどが支援として効果的で、そういう外部からのインプットがあれば、息を吹き返す中小はまだまだ多いのではないか。(※逆に言えば、資金繰りさえ整えば必ず再生するというわけではないのではないか。)

ishigamitoshio.com

*************************

<2.融資現場の実態:金融機関は事業性評価の見極めをどの様に行っているのか>

*************************

(対朝日信用金庫・中村高広専務理事
問2:法改正案の柱の1つである「セーフティネット保証5号」を見ても不況業種は、現在247種。建設業もあれば製造業(織物業もあれば液晶パネル製造業)も、また小売業(ガソリンスタンドやジュエリー小売、カラオケボックス)もある。これほど幅広い業種各々に財務面からの分析・助言だけでなく、本業そのものへのアイデア出しなど抜本的な経営支援を行うのは、一般的に言って、金融機関にはハードルが高いのではないか。(朝日信金では「地域支え隊」が「多彩なメニューでサポート」、つまり自分たちだけでなく、外部の専門機関、具体的には、税理士会、貿易保険、科学技術振興機構、再生支援協議会等と中小企業をつなげる活動を行っていると伺うが、金融機関一般の経営支援についてどう考えるか。)

ishigamitoshio.com

*************************

(対朝日信用金庫・中村高広専務理事
問3:中小への融資では、どの様な指標で与信審査や事業性評価を行っているのか。よく言われるが、中小企業の財務諸表は必ずしも企業実態を示していなく、経営者の人柄・意欲等「ソフト情報」も企業の信用度を判断する上では極めて重要とのこと。また逆に、どの様な情報を基に「展望なし」と評価・判断するのか。

*************************

(対朝日信用金庫・中村高広専務理事
問4:信用保証制度では、中小が償還不能になると信用保証協会が代位弁済する仕組みだが、この「償還不能(融資焦げ付き)」の判断から代位弁済までは一定尺度(例えば、6ヶ月滞納)で機械的に行われているのか。また仮に、ある中小企業が信用保証付き融資とプロパー融資との組み合わせ(協調融資スキーム)を受けている場合、金融機関として「優先的に返済するのはこちらから」と方向付けをする傾向など存在するのか。(※信用保証が付いていれば、その融資の返済は後回しする方が金融機関にとっては理に適っているはずなので、どうしているのか。)

ishigamitoshio.com

*************************

<3.我が国の信用保証制度と海外の制度との比較について>

*************************

(対神戸大・家森信善教授(金融WG座長代理))
問5:今回の改正案では、中小への経営支援について「信用保証協会」と「金融機関」の連携を明文化したが、こうした支援強化や中小自らの改善努力は実効性をどう担保できるのか。例えば、この2つの機関が自ら「連携」に取り組むインセンティブは何かあるのか。また何らかの「見える化」を行えば、明確な効果(協調融資比率やプロパー融資の増加)や一定程度の成果(中小の生産性向上など)を期待できると考えるか。そもそも金融機関そのものでもない信用保証協会に経営支援(事業の目利き)が十分できるのか伺いたい(金融機関ですら経営支援は簡単でない)。

ishigamitoshio.com

*************************

(対神戸大・家森信善教授(金融WG座長代理))
問6:日本の信用保証制度は、主要先進国と比べて規模(フローもストックも、また、保証残高の対GDP比も)が大きく、また他国では類を見ない全額保証があって極めて手厚い支援といえる。これをどう考えるか。具体的には、OECD報告書の「中小ゾンビ企業論(信用保証の収縮を提言)」もあったし、経済同友会の「100%保証全廃」「80%保証を50%引下げ」論もあったが、どの様に考えるか。
 
 また、これまでの議論は、「中小企業、金融機関、信用保証協会の三者」の間のモラルハザードが中心課題だったが、「信用補完制度」全体を見渡せば、制度は2階建てになっており、「信用保証協会、日本政策金融公庫、国」の三者の間にもモラルハザードが発生しているとも考えられ、これがいわゆる「税金が融資焦げ付きの穴埋めに」と批判される構図を生み出している。この我が国の特殊な状況について、どの様な大局観・方向性をお持ちか伺いたい。

ishigamitoshio.com

*************************

20170601参議院経済産業委員会「中小企業信用保険法」参考人質疑要旨(石上俊雄事務所作成)

以上


文字のサイズ

文字サイズ・小 文字サイズ・中 文字サイズ・大