石上としお 参議院議員 国民民主党参議院比例区第13総支部長

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国会質問

2018年5月30日(水) 参議院本会議 「民法改正案」(政治家の「覚悟」と発言を裏付ける「エビデンス」の必要性、「成年年齢」「選挙年齢」と国民の意識における「一人前の大人」の関係性、消費者被害拡大の懸念、自立困難者のさらなる困窮化懸念、離婚後の養育費支払終期の早期化懸念、成人式と受験シーズンの時期的被り、少年法適用年齢問題、国際比較の視点でみた「18歳未満婚姻不可」「養親年齢」、懸念解消前の「見切り発車」改正批判)

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■2018年5月30日(水)@参議院本会議場

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【議題】

・民法改正案 

「民法改正案」新旧対照条文
「民法改正案」理由


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【質問要旨】

(1)【対菅義偉 内閣官房長官】
 総理を含め政府要人が発言に際して持つべき「覚悟」と「エビデンス」について『政治家の覚悟・官僚を動かせ』を著作に持つ官房長官の所見。


(2)【対上川陽子 法務大臣】
 今回の法改正の立法事実。また、「成年年齢」、「選挙年齢」、国民の意識における「一人前の大人」の関係性、その一致の必要性についての説明。


(3)【対福井照 内閣府特命担当大臣(消費者及び食品安全)、対林芳正 文部科学大臣】
 未成年者取消権喪失となる18、19歳に消費者被害が拡大する懸念への見解・対応。また、これまでの施策効果に関するエビデンス。


(4)【対加藤勝信 厚生労働大臣】
 自立に困難を抱える18、19歳がますます困窮を深める懸念への見解・対応。また、これまでの施策効果に関するエビデンス。


(5)【対上川陽子 法務大臣】
 離婚後の養育費支払いの終期が早まる懸念に対する見解・対応。


(6)【対林芳正 文部科学大臣】
 成人式と大学受験の被り、高3の成年未成年混在に対する見解。


(7)【対上川陽子 法務大臣】
 世論における少年法適用年齢引下げに対する圧倒的賛成についての所見。少年法適用年齢と成年年齢の関係性・連動性についての見解。


(8)【対上川陽子 法務大臣】
 18歳未満婚姻不可に対する例外規定不要の判断のエビデンス。


(9)【対上川陽子 法務大臣】
 養親年齢の引下げ・引上げをともに行わない判断のエビデンス。


(10)【対上川陽子 法務大臣】
 様々な懸念解消前の法改正は見切り発車との批判に対する見解。


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20180530参議院本会議「民法改正案」質問要旨【石上事務所作成】
20180530参議院本会議「民法改正案」質問要旨【石上事務所作成】

20180530参議院本会議「民法改正案」質問全文【石上事務所作成】
20180530参議院本会議「民法改正案」質問全文【石上事務所作成】


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平成30年5月30日(水)参議院本会議
「民法の一部を改正する法律案(閣法第55号)」質問全文 


【導入】

 国民民主党・新緑風会の石上俊雄です。会派を代表して、ただいま議題となっております「民法の一部を改正する法律案」について質問させていただきます。

 質問に入る前に、欧米の政治では当たり前の、ある言葉を紹介します。
「客観的証拠/エビデンスに基づく政策立案」。英語では「エビデンス・ベースド・ポリシー・メイキング」と言うそうです。どの国も増大する財政負担など厳しい制約のなか、より効果のある、より効率の高い政策を選ぶ必要性に迫られて、この言葉が注目されています。我が国も同じはず。それなのに国会では連日「記憶にない」「記録がない」、挙句の果てに「エビデンス」である公文書を、「隠す」「改ざんする」「廃棄する」。安倍政権に「エビデンスに基づく政策立案」は微塵も見当たりません。今こそ、真の意味で国民のための政策立案・政治の検証を断行し、信頼回復の新しい政治を、わが国民民主党を中心に、つくり直そうではありませんか。

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(1)発言に際して持つべき「覚悟」と「エビデンス」【対菅義偉 内閣官房長官】

 官房長官はご自身の著書『政治家の覚悟・官僚を動かせ』の中で、政治家が責任をとる「覚悟」の大切さ、そして政治家にその「覚悟」があれば、官僚は自ずと実直に振舞う、当たり前の道理を言いたかったと推察します。しかし、安倍政権はそうなっていません。政治家には「覚悟」がなく、官僚には「エビデンス」がありません。特に安倍総理には「覚悟」も「エビデンス」も両方欠けています。それは何故なのか。『政治家の覚悟』をお書きになり、政権の要である官房長官に、総理を含め政府要人が発言に際して持つべき「覚悟」と「エビデンス」の必要性についてどう説いているのか、答弁を求めます。

 それでは本題の民法改正案について質問します。


(2)成年年齢、選挙年齢、国民の意識における「大人」の関係性【対上川陽子 法務大臣】

 まず法務大臣にお尋ねします。平成21年の法制審議会では「選挙年齢と民法の成年年齢とは必ずしも一致する必要がない」との結論でしたが、今回それを一致させる法改正の立法事実は何ですか。成年年齢を引下げないとどの様な不都合や支障が生じるのですか。また、民法の成年年齢、選挙年齢、それに国民の意識における「一人前の大人」の関係、その一致の必要性はどうなっていますか。これらがしっかりと腹に落ちないと、法改正の目的は曖昧なまま、世論調査を行えば反対多数、結果、「熱なき民法改正」という、いわば「政策漂流」に陥りかねません。法務大臣に明快な説明を求めます。

 次に、法改正で生じると言われている、5つの大変深刻な懸念について質問します。

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(3)未成年者取消権を喪失する18、19歳【対福井照 内閣府特命担当大臣(消費者及び食品安全)、対林芳正 文部科学大臣】

 一つ目は、未成年者取消権の喪失となる18歳、19歳で消費者被害が拡大するとの懸念です。内閣府特命担当大臣と文部科学大臣に見解と対応について答弁を求めます。また、これまで実施された対策や消費者教育の中身は、衆議院の審議でお聞きしましたが、その効果は十分に出たのかよく分かりません。効果が出たのならば、そのエビデンスを示して下さい。定量的な効果測定を行っていないならば、正直にそうお答え下さい。


(4)親権対象外となる自立に困難を抱える18、19歳【対加藤勝信 厚生労働大臣】

 二つ目は、自立に困難を抱える18歳、19歳が法改正で親権対象外となり、ますます困窮を深めるとの懸念です。厚生労働大臣に見解と対応を伺います。また、前の質問同様、衆議院の議論において、これまでの自立支援の中身はお聞きしましたが、その効果は十分に出たのかよく分かりません。効果が出たのならば、そのエビデンスを示して下さい。定量的な効果測定を行っていないならば、正直にそうお答えください。

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(5)離婚後の養育費支払いの終期が早まる懸念【対上川陽子 法務大臣】

 三つ目は、離婚後の養育費支払いの終期が成年年齢の引下げに影響され、結果として、早まってしまうのではないかとの懸念です。この懸念は多方面から表明されていますが、法務大臣、懸念は一切ないと明言できますか。また、そもそも裁判所の養育費の請求のひな形に「未成年」と書いてあるのが問題で、「未成熟子」に改めるべきだとの声も聞きますが、併せて所見を伺います。

(6)成人式と大学受験の重なり、高3の成年未成年混在に対する懸念【対林芳正 文部科学大臣】

 4つ目、5つ目の懸念を文部科学大臣に伺います。
 
 成年年齢が18歳に引き下げられると、高校で成年・未成年の混在が発生し、生徒指導が困難になるのではないか。これが4つ目の懸念です。例えば、高3で成年に達した生徒には、親権者を介しての指導が困難となり、大学進学や就職などの重要な時期に、教師は生徒と直接対峙せざるを得なくなり、従来の進路相談は変わってしまうのですか。

 懸念5つ目は、国民的に関心の高い成人式についてです。仮に、成年年齢の引下げで、成人式が18歳参加に変更となると、1月の第2月曜日は大学の受験シーズンと重なり、出席者が大幅に減るのではないかと懸念されています。文部科学大臣に見解・対応を求めます。

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(7)世論における少年法適用年齢引下げに対する圧倒的賛成【対上川陽子 法務大臣】

 ここまでは成年年齢引下げに伴う懸念についてお尋ねしましたが、国民の反応は、懸念一辺倒ではありません。先月行われた読売新聞の世論調査では「成人年齢を18歳に引下げる民法改正案に賛成42%、反対56%」と、反対が賛成を上回りました。しかし逆に、「少年法の適用年齢を20歳未満から18歳未満に引下げる」ことには賛成が85%と、圧倒的多数となっています。このことについて法務大臣はどう考えますか。併せて、少年法適用年齢と成年年齢の関係性・連動性についても見解を求めます。

 続く2問は、諸外国の制度との比較において、我が国法改正の立ち位置を明らかにするため、法務大臣にお尋ねします。


(8)18歳未満婚姻不可に対する例外規定不要の判断根拠【対上川陽子 法務大臣】

 一つ目は、婚姻適齢を男女ともに18歳にそろえることについてです。今回の改正で、18歳未満の婚姻は不可能となりますが、婚姻適齢に至らない者の同棲や妊娠を禁止できるわけもなく、女性が妊娠した場合、例外的に未成年の婚姻を認める制度を検討すべきではないかとの指摘があります。実際、諸外国では、本人たちの意思のみで婚姻できる年齢に達していなくても、一定の年齢に達すれば、親の同意等の条件を満たせば婚姻できる「条件付婚姻年齢」の制度をもつ国は数多く存在しますが、そのような例外規定を我が国では不要とした判断の根拠エビデンスを、法務大臣、示してください。

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(9)養親年齢の引下げ・引上げを行わない判断根拠【対上川陽子 法務大臣】

 二つ目は、養子をとることができる年齢、養親年齢についてです。現行法では「成年に達した者は、養子をすることができる」と規定されていますが、法改正ではこの「成年」を「20歳」に改めることで、養親年齢を20歳に据置くこととしています。他人の子を法的に自分の子として育てるには相当な覚悟が必要なのは自明ですが、成年年齢同様の扱いができない根拠は何ですか。一方、諸外国の例を見ますと、養親年齢を成年年齢より高く設定する国は多いのですが、ただし、その年齢は20歳よりも上の25歳であることが比較的多いと聞きます。これらの観点から、養親年齢の引下げ・引上げを行わない判断の根拠エビデンスを、法務大臣、示してください。


(10)懸念解消前の法改正は見切り発車ではないかとの論点【対上川陽子 法務大臣】

 最後に、今回の法改正全体の手順について質問します。法制審議会では「フルメンバーシップを取得する年齢は一致している方が法制度としてシンプル」としていますが、問題は、そのシンプルさを、どこまで、どの程度のコストで追求するか、にあると考えます。法制審議会の「民法の成年年齢を引下げ、18歳をもって大人として扱うことは、若年者が将来の国づくりの中心であるという国としての強い決意を示す」との方向性に賛同できる国民もいるとは思いますが、消費者被害の拡大を含め、様々な懸念が解消されないうちに見切り発車するのであれば、それはまさに本末転倒です。この点、法務大臣はどう考えるのか、「覚悟とエビデンス」のある、真摯な答弁を求めます。

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【結び】

 明治9年の太政官布告以来、20歳と定められてきた、我が国の成年年齢を約140年ぶりに引下げるという歴史的な大改正を進めるにあたり、まず行うべきは、民法の成年年齢、選挙年齢、そして国民の意識における「一人前の大人」の関係性やその一致の必要性を、ギリギリと突き詰めることであり、その結果、どういう性質のものを18歳から外すべきか、基準や考え方を整理・明示した上で、「国民への浸透」を図るのが正解だったのではないでしょうか。それを怠ったがゆえ、世論調査を行えば、いまだに反対が賛成を上回るという、「熱なき民法改正」へと国民を漂流させてしまった真の原因があると、私も「覚悟とエビデンス」を持って指摘させていただき、質問を終わります。

 ご静聴ありがとうございました。

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【関連資料ファイル】

20180530参議院本会議「民法改正案」質問要旨【石上事務所作成】
20180530参議院本会議「民法改正案」質問要旨【石上事務所作成】

20180530参議院本会議「民法改正案」質問全文【石上事務所作成】
20180530参議院本会議「民法改正案」質問全文【石上事務所作成】

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以上


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