石上としお 参議院議員 民進党参議院比例区第13総支部長

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石上としおの見解

【答弁書】『我が国の電線関連産業の持続的発展に向けた施策に関する質問主意書』に対する答弁書が閣議決定

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<電線新聞(2018年)新年第1特集・第14面>

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答弁書第四一号
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『我が国の電線関連産業の持続的発展に向けた施策に関する質問主意書』に対する答弁書
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【質問趣旨】

 我が国の電線関連産業は、これまでエネルギー及び情報伝達の担い手として、電力・通信・電気機械・建設等あらゆる国内産業を支え、我が国全体の経済発展や国民生活の向上に多大な貢献をし、また、国際競争の激化する昨今においては、自ら、産業維持・発展のために最先端技術である超大容量の海底光ケーブルや送電ロスの大幅低減を可能にする超電導電力ケーブル等、高度な製造力・技術開発力を強化しつつ、同時に業態としては、ワイヤハーネス等の自動車分野、電子部品等のエレクトロニクス分野等へと幅広い事業多角化にも打って出る等のビジネスイノベーションにも挑戦し続けている。

 しかしながら、従来主流であった銅電線・ケーブルの国内市場はすでに成熟し、光ファイバを中心とした光製品も海外向けは繁忙を期すものの、国内向けは光ネットワーク網が利用者全般に行き渡っていることや海外製品との価格競争も相まって需要環境は著しく厳しい状況にある。企業存続のための事業再編・構造改革等の結果、電線関連産業の雇用の不安定さがこれ以上増大するようなことがあれば、同産業が支えてきた我が国のものづくり基盤も大きなダメージを受けかねない。また、経済産業省が掲げる政策「コネクテッド・インダストリーズ(Connected Industries)」においては、どの産業、どの技術をつなげるといかなるイノベーションが生まれるかという観点に関心が向けられがちであるが、そもそもそれらをつなぐ電線・ケーブルがなければ何も始まらないのは自明の理である。その意味では「電線なくして産業の未来なし。産業の未来なくして豊かな国民生活もなし。」とも考えられるわけで、我が国の電線関連産業の持続的発展に向けた施策に関して、以下のとおり質問する。

質問第四一号『我が国の電線関連産業の持続的発展に向けた施策に関する質問主意書』

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一 環境配慮型の技術や電線・ケーブルの普及促進について

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(1)最適導体サイズの設計技術やダブル配線化等の環境配慮型技術の積極的な普及推進
 
 電力需給がひっ迫する中、電線・ケーブルの最適導体サイズの設計技術(ECSO:Enviromental and Economical Conductor Size Optimization)や既設ケーブルを残し、同一サイズ・同一長さのケーブルを新たに並列に配線するダブル配線化等の環境配慮型技術は、省エネルギーや二酸化炭素の削減、設備のイニシャルコストだけでなくランニングコスト等も含めたライフサイクルコスト最小化の観点から、社会全体への普及を推進するべきと考えるが、政府の見解及び取組みを明らかにされたい。

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(「一般社団法人 日本電線工業会」資料より)

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(2)エコマテリアル電線、超電導電力ケーブル等の環境配慮型電線・ケーブルの積極的な普及推進

 これまで電線・ケーブルを廃棄する際、有価物である銅やアルミニウムは回収・リサイクルされる一方、被覆材の多くは焼却されてきたが、被覆材の素材であるポリ塩化ビニル等はハロゲン等を含有しているため、燃焼時にハロゲン系ガスや有害なダイオキシンを発生させ、また、安定剤として鉛等の重金属を含む場合には土壌汚染や地下水汚染の原因となる可能性があった。こうした問題の解消には、ハロゲンや鉛等を含まずリサイクルし易い材料で構成されたエコマテリアル(EM:Ecomaterial)電線・ケーブルの社会的普及が重要であり、その推進には、例えば、公的機関が自ら計画・実施する電線・ケーブルの新設工事において積極的にEM電線・ケーブルを採用すること等が有効と考えられる。また、超電導電力ケーブルは、超電導状態における電気抵抗ゼロの性質を利用して電力損失の大幅低減を可能にする究極の環境配慮型技術であり、これら夢の新技術を早期に実用化するための開発支援・普及推進を積極的に行うべきと考えるが、政府の見解及び取組みを明らかにされたい。

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(「一般社団法人 日本電線工業会」資料より)

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(安倍内閣の回答1-1、2【一括回答】)

 政府としては、省エネルギー等の観点から、環境に配慮した特性を持った電線・ケーブルの開発及び普及は重要であると考えている。このため、経済産業省としては、電線・ケーブルの経済性等の評価に関する国際標準の開発を支援している。また、環境に配慮した電線・ケーブルを日本工業規格として定めているほか、「高温超電導の実用化促進に資する技術開発事業」において、超電導ケーブルを用いた送電システム等の実証を行い、こうした電線・ケーブルの実用化及び採用を後押ししている。

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二 IoT技術や蓄電池システムを活用したスマートグリッドの構築について

 環境と経済の両立が可能な低炭素社会の実現には、家庭や企業等を結んだ電力網を利用し、双方向に効率よく電力を流すことができる次世代送電網(スマートグリッド)の構築が必要である。そしてスマートグリッドの構成要素としては、安定した電力供給に貢献する蓄電池システムやIoT(モノのインターネット)技術等があるが、IoT技術におけるセキュリティ対策の確立や、蓄電池システムの大容量化・低コスト化・高効率化等が課題である。こうした技術課題・目標を定期的にレビューし、社会全体で共有すべきロードマップを更新し続けることで、IoT技術や蓄電池システムを活用したスマートグリッドの構築を強力に推進するべきと考えるが、政府の見解及び取組みを明らかにされたい。

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(安倍内閣の回答2)

 御指摘の「家庭や企業等を結んだ電力網を利用し、双方向に効率よく電力を流すことができる次世代送電網(スマートグリッド)」の意味するところが必ずしも明らかではないが、政府としては、従来の集中型電源のみならず、普及が進んできている分散型電源を有効活用するため、蓄電池等のエネルギーリソースをIoT技術により統合制御し、電力の需給調整に活用するバーチャルパワープラントの実現に向けて取り組んでいる。その実現に向けて、蓄電池システムの低コスト化やIoT技術のセキュリティ対策が重要と認識している。
 
 そのため、蓄電池システムについては、蓄電池システムの設置費用の一部を補助する事業の中で、資源エネルギー庁や関係事業者等で構成する「エネルギー・リソース・アグリゲーション・ビジネス検討会」において示した平成三十二年までの目標価格以下の蓄電池のみを対象とすること等で低コスト化を図るとともに、その進捗を確認している。
 
 また、IoT技術のセキュリティについては、資源エネルギー庁等においてサイバーセキュリティに係るガイドラインを策定しており、必要に応じてその改訂を行っている。

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三 無電柱化の整備の拡充について

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(~上を向いて歩こう~無電柱化民間プロジェクトのイラスト)

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(名峰・富士山にかぶる電柱・電線の現実)

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(1)無電柱化による安全で快適なまちづくりの推進

 都市部に立ち並ぶ電柱と電線は良好な都市景観を損ない、観光振興上のマイナス要素である。また、歩道における電柱は、車椅子やベビーカー等の通行の妨げとなるだけでなく、ひとたび災害発生となれば、電柱倒壊・電線切断で物資輸送や緊急車両の通行が妨げられ、復旧遅延の主因となり得る。こうした観点から、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックの開催に合わせて無電柱化が推進されているが、国際的にみれば、ロンドン・パリ・香港・シンガポール等では都市部の完全無電柱化が実現しているのに対して、我が国の無電柱化率は東京二十三区で七パーセント、大阪市では五パーセントと大きく立ち遅れている。一刻も早い無電柱化による安全で快適なまちづくりの実現を推進するべきと考えるが、政府の見解及び取組みを明らかにされたい。

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(安倍内閣の回答3-1)

 お尋ねの「無電柱化による安全で快適なまちづくり」の意味するところが必ずしも明らかではないが、市街地等において無電柱化を推進することは、災害の防止、安全かつ円滑な交通の確保、良好な景観の形成等を図るために重要な取組であると考えている。

 このため、政府としては、従前から取り組んでいる電線共同溝の整備等に関する特別措置法(平成七年法律第三十九号)に基づく電線共同溝の整備に加え、無電柱化の推進に関する法律(平成二十八年法律第百十二号)に位置付けられた、無電柱化の迅速な推進及び費用の縮減を図るための技術開発、無電柱化の重要性に関する国民の理解と関心を深めるための広報等、無電柱化の推進に関する取組を行っているところである。

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(国土交通省資料より)

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(2)「電線等の埋設物に関する設置基準」の緩和等を活用したさらなる無電柱化の推進

 二〇一六年四月、国土交通省の「電線等の埋設に関する設置基準」が緩和され、浅層埋設や小型ボックス活用埋設等の低コスト手法・工法の導入が可能となった。また、同年十二月には、第百九十二回国会において「無電柱化の推進に関する法律(平成二十八年法律第百十二号)」が成立し、前記設置基準の緩和と併せて様々な無電柱化の施策が講じられているが、今後国全体で無電柱化を本格的に推進するにあたっては、各地域・具体的な箇所ごとのキーとなる様々なステイクホルダーの間で、他の地域・箇所における成功事例等を含めた情報共有を推進すること等が重要と考えるが、政府の見解及び取組みを明らかにされたい。

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(安倍内閣の回答3-2)

 お尋ねの「各地域・具体的な箇所ごとのキーとなる様々なステイクホルダー」及び「成功事例等」の意味するところが必ずしも明らかではないが、無電柱化の推進を図る上で参考となる情報を関係者間で共有することは重要であると考えている。

 このため、政府としては、低コスト手法である管路を浅く埋設する方法と小型ボックスを活用する方法の普及を目的として平成二十九年三月に国土交通省が公表した「道路の無電柱化低コスト手法導入の手引き(案)」の地方公共団体等への周知を行い、また、道路管理者や関係事業者等により構成する地方ブロックごとに設けた無電柱化に関する協議会等において無電柱化の推進を図る上で参考となる情報を共有する等の取組を行っているところである。

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(国土交通省資料より)

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(国土交通省資料より)

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四 付加価値の適正循環の実現について

 付加価値の適正循環の実現には、資源から物流に至るまでの各企業が付加価値を適切に確保・分配することが重要で、そのことにより、各企業の業績が改善され、賃金の引上げや投資拡大も誘発され、ひいては社会全体の経済の好循環が達成可能となる。電線関連産業における付加価値の適正循環の実現に向けた基本的な考え方は、経済産業省の「金属産業取引適正化ガイドライン」や一般社団法人日本電線工業会の取引適正化ガイドライン「電線業界の取引適正化のために」で示されているが、これらガイドラインを参考に、各企業の職場レベルでも付加価値の適正循環は労使共通の問題との認識に立ち、取引環境の改善に向けた点検等を行い、当該改善が早期になされるよう政府としてもより一層環境整備に努めるべきと考えるが、政府の見解及び取組みを明らかにされたい。
 
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(安倍内閣の回答4)
 
 お尋ねの趣旨が必ずしも明らかではないが、政府としては、取引適正化の推進は電線・ケーブル製造業の健全な発達にとって重要な課題であると考えている。この観点から、経済産業省としては、平成二十九年二月に策定した「金属産業取引適正化ガイドライン」において、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(昭和二十二年法律第五十四号)及び下請代金支払遅延等防止法(昭和三十一年法律第百二十号)に違反する行為のうち電線・ケーブル製造業に関係する事例等を紹介するとともに、一般社団法人日本電線工業会の主催する説明会への担当者の派遣等を通じて同ガイドラインの周知徹底に取り組んでいる。

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「我が国の電線関連産業の持続的発展に向けた施策に関する質問主意書」(2017年12月8日提出)
「我が国の電線関連産業の持続的発展に向けた施策に関する質問主意書」への答弁書(2017年12月19日送付)

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