石上としお 参議院議員 民進党参議院比例区第13総支部長

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質問主意書他

【答弁書】『IoTやビッグデータ解析、人工知能等のイノベーション利活用による「日本版・第四次産業革命」を見据えた我が国電機産業の発展に関する質問主意書』に対する答弁書が閣議決定

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答弁書第一三号
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『IoTやビッグデータ解析、人工知能等のイノベーション利活用による「日本版・第四次産業革命」を見据えた我が国電機産業の発展に関する質問主意書』に対する答弁書
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■独・メルケル首相「インダストリー4.0」国家戦略@ハノーファー・メッセ(来年2017年のパートナー国は日本?) 

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■ものづくり現場にもIoTが拡大=「つながる工場、つながるサプライチェーン」。また、ダウン・タイムを最小化するプレディクティブ・メンテナンス=予知保全(予兆保全)。

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 欧米先進国の企業家や政策立案者の間でここ数年、「第四次産業革命」と呼ばれるテクノロジーの一大潮流が大きな注目を集めている。IoTやビッグデータ解析、人工知能等、未曾有の技術革新が、様々な製造現場や生活場面において革命的な生産性向上やスマート化をもたらすと期待されているのである。この新しく巨大な潮流は、十八世紀後半にイギリスで起きた水力や蒸気機関を利用した機械化の「産業革命」を起点とすると、四番目のパラダイムシフトに当たるとの認識から(「第二次」は十九世紀後半の電力活用による大量生産、「第三次」は二十世紀後半のコンピューターや電子化技術が可能にした部分的な生産自動化。)、「第四次産業革命」と呼ばれている。
 
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 各国政府・各企業では、この流れを上手く取り込んで、自らの競争優位を確固たるものにするべく戦略的ポジショニングの再構築に死力を尽くしている。これまで技術立国・ものづくり大国を標榜してきた我が国も後塵を拝するわけにはいかない。特に、我が国電機産業はかつて自動車産業との二本柱で外貨の稼ぎ頭であったが、昨今、アジア諸国のキャッチアップ戦略や欧米企業主導の水平分業戦略を前に、業績後退、時に事業撤退を余儀なくされてきた。しかし、この来たる「第四次産業革命」においては、各国動向を冷徹に見極め、自らの強みを活かした政策横断的な戦略のもと、改革断行により、電機産業の再生、ひいては雇用の創出を実現することで、長期にわたり低迷している我が国経済の再興にダイレクトに結びつけられるのではないかと考える。

 そこで以下、質問する。

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一 研究開発体制の充実について

(問1)
 IoTやビッグデータ解析、人工知能等のイノベーション利活用により、かつてないスピード、規模で事業環境が変化しており、個々の企業単独の取組みだけでは、熾烈なグローバル競争の中で限界がある。各企業は、いわゆるオープン・イノベーションの手法を活用して、よりすばやく、効果的に研究開発を進めているが、国として、産(労使)・官・学連携の枠組みもより一層促進し、また、その取組み内容自体を全国展開することで、我が国の国際競争力を強化するべきと考えるが、政府の見解及び取組みを明らかにされたい。

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(安倍内閣の回答1)
 様々な物にセンサ等が埋め込まれ、収集された多量の情報がインターネットでやり取りされるいわゆるIoTや、いわゆるビッグデータ解析、人工知能等の技術の進展等への対応は重要と考えている。
 
 総務省と経済産業省の支援の下で設立された「IoT推進コンソーシアム」において産学官が連携し、ビッグデータ解析や人工知能を含む技術の開発の推進及び利活用の促進並びに我が国における新たなビジネスの創出や国際競争力強化に向けた取組を進めている。さらに、こうした取組を全国展開するものとして、地域におけるIoTに関するプロジェクトの創出のための取組を「地方版IoT推進ラボ」として選定している。
 
 また、人工知能技術については、政府として、産学官を糾合し、我が国の強みをいかした技術戦略の策定及び実行を指揮する司令塔機能として「人工知能技術戦略会議」を設置し、研究開発から社会実装までを一元的に推進している。

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IoT推進コンソーシアム「IoT 推進ラボ(先進的モデル事業推進WG)」(平成28年2月15日)

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総務省・文部科学省・経済産業省「人工知能技術戦略会議について」(平成28年4月18日)

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■ディープ・ラーニング(深層学習)
画像などのデータを入力すると、情報が第1層からより深くへ伝達されるうちに、各層で学習が繰り返される。この過程でこれまでは画像や音声などそれぞれのデータの研究者や技術者が手動で設定していた特徴量が自動で計算される。特徴量を発見できれば、パターン認識精度の向上につながる。画像認識や音声認識等の分野に活用され、2012年には、Googleの開発したグーグル・ブレインが、猫の概念を学習することに成功した。

■2016年3月、チェスや将棋より局面数が遙かに多く、10年は不可能と言われていた囲碁で、世界最強の囲碁棋士の1人であるイ・セドル九段に人工知能「アルファ碁」が勝利。
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■小説を書く人工知能、作曲する人工知能も登場
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二 ビッグデータ利活用ルールの整備について

(問2-1)
 ビッグデータが大きな経済価値を生み出すとの期待が世界中で高まる中、我が国では昨今、利活用の壁となっている、保護すべき個人情報の線引きの曖昧さ(いわゆるグレーゾーン)の解消や、本人の同意なしに外部へ提供できる匿名加工情報の導入を定める個人情報保護法制の改正が行われ、ビッグデータ利活用ルールの整備が大きく前進した。しかし携帯電話やクレジットカードの番号、スマートフォンの位置情報の取扱い等、具体的な細部のルールが未確定のまま残されている。さらに、どこまで匿名加工すれば十分かについての社会認識や、匿名加工情報から個人を再照合する技術も時代とともに進化することを考えると、個人の権利侵害が起こらないように、また、新しい社会的価値を生み出すビッグデータ解析に様々なプレーヤーが積極的に取り組めるように、国として、法制度の不断の見直しと同時に、その内容の適時適正な周知徹底が重要と考えるが、政府の見解及び取組みを明らかにされたい。

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■2016年5月19日 参議院総務委員会配布資料③(石上俊雄事務所作成)
委員会配布資料全体

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(安倍内閣の回答2-1)
 個人情報の保護に関する法律及び行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律の一部を改正する法律(平成二十七年法律第六十五号)附則第十二条第三項において、政府は、「この法律の施行後三年ごとに、個人情報の保護に関する国際的動向、情報通信技術の進展、それに伴う個人情報を活用した新たな産業の創出及び発展の状況等を勘案し、新個人情報保護法の施行の状況について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする」とされているところであり、同項の規定に基づく検討を行ってまいりたい。
 
 また、関係機関と連携した説明会の開催並びにパンフレットの作成及び配布等、個人情報の保護に関する法律(平成十五年法律第五十七号)の内容の周知広報に努めているところであり、引き続き、このような取組を進めてまいりたい。

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個人情報保護委員会「個人情報の利活用と保護に関するハンドブック」

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(問2-2)
 個人情報保護については、EU及びアメリカの政策との整合性を確保し、国際間のデータ移動がスムーズに行われるようにするべきと考えるが、政府の見解及び取組みを明らかにされたい。

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(安倍内閣の回答2-2)
 政府としては、個人情報の保護を前提としながら、データの円滑な海外移転を確保することが重要であると認識している。こうした認識を我が国と諸外国との間で共有し、国際的なデータの移転が円滑に行われるための環境を整備するため、諸外国との対話を進めるとともに、個人情報の保護に関する国際的な協力の枠組みへの参加等の取組を進めてまいりたい。

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■2016年5月19日 参議院総務委員会配布資料⑫(石上俊雄事務所作成)
委員会配布資料全体

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■「世界の取組み」
@日立ソーシャル・イノベーション・フォーラム2015

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■航空機エンジンにもセンサー装着してビッグデータ解析

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■PLC制御、PC制御。オープン化の高まり

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■つながる工場、マス・カスタマイゼーション。
(写真はすべて独ハノーファー・メッセ2016)

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三 中堅・中小企業の生産性向上支援について

(問3)
 中堅・中小企業の多くでは、ICT導入による生産性向上効果の判断の困難さや、費用負担の大きさ、利活用できる人材不足等により、ICTの導入・利活用が進んでいない実情がある。この現状を改善するために、ICT導入による生産性向上の事例紹介や指導・相談サービスを提供してくれる専門家の紹介といった支援を、国として積極的に促進するべきと考えるが、政府の見解及び取組みを明らかにされたい。

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(安倍内閣の回答3)
 政府としては、中堅・中小企業におけるITの導入及び利活用を促進していくことは重要と認識している。そのため、IT導入の事例紹介については、中小企業がITを活用する際の参考となるようなベスト・プラクティスを「攻めのIT経営中小企業百選」として選定し、ITを活用した経営の普及を図っているところである。また、平成二十八年度予算で措置された中小企業・小規模事業者ワンストップ総合支援事業では、IT導入による生産性向上等の様々な経営上の相談に対応するよろず支援拠点を整備するとともに、専門家を紹介し派遣する事業を実施している。さらに、中小企業等経営強化法(平成十一年法律第十八号)第十二条第一項においては、主務大臣は、所管に係る事業分野のうち、中小企業者等の経営力向上が特に必要と認められる事業分野を指定し、当該事業分野に係る経営力向上に関する指針(事業分野別指針)を定めることができるとされており、これに基づき現在定められている事業分野別指針においては、IT投資についても定め、この内容を踏まえた取組を行う中小企業者等を支援しているところである。

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経済産業省「攻めのIT経営中小企業百選」(平成28年6月9日)

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四 医療・介護等他産業の効率化促進について

(問4-1)
 製品開発に際し、各企業が顧客ニーズとより一層連携できる出会いの場づくりを促進するべきと考えるが、政府の見解及び取組みを明らかにされたい。

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(安倍内閣の回答4-1)
 医療関連機器の製品開発に際しては、各企業が顧客ニーズを踏まえることが重要と認識している。
 
 政府の取組としては、優れたものづくり技術を有する中小企業と医療機関等との連携により、現場のニーズに応える医療関連機器の開発・実用化を支援している。
 
 また、企業の医療機器の開発者と医師等による交流のためのセミナー開催等を支援している。


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(問4-2)
 パワーアシストや動作ガイドをする、人の動きに係るマシン開発に関しては、安全基準やガイドラインの整備が逐次進められているが、先例が必ずしも十分ではない分野でもあり、開発実態を国としてフォローし、安全基準やガイドラインが適宜更新されるよう支援することが必要と考えるが、政府の見解及び取組みを明らかにされたい。

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■医療・介護機器としてのパワードスーツ

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(安倍内閣の回答4-2)
 御指摘の「パワーアシストや動作ガイドをする、人の動きに係るマシン開発」の意味するところが必ずしも明らかではないが、政府としては、介護・医療が必要な状態になってもなお住み慣れた地域で自立した生活を継続することを支援することとしており、実用化への期待が高い介護分野について、現在ロボット介護機器の開発に関し支援を行いつつ、ロボット介護機器に関する安全基準の策定等に取り組んでいるところである。


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五 自動運転システムの推進について

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■レベル4、完全自動運転のコンセプト・カー

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(問5-1)
 自動車メーカー、電機メーカー、大学・研究機関の連携を促進し、オールジャパンで自動運転に係るオペレーションシステム・制御ソフトウェア等の戦略的な開発を進めるべきと考えるが、政府の見解及び取組みを明らかにされたい。

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(安倍内閣の回答5-1)
 オペレーションシステムや制御ソフトウェア等、自動走行は従来の自動車産業が開発及び保有してきた技術よりも幅広い技術が必要なことから、自動車メーカー、電機メーカー、大学及び研究機関等の連携が求められていると認識している。このため、経済産業省と国土交通省において「自動走行ビジネス検討会」を開催し、産学官で連携しつつ、自動車メーカーや電機メーカーを含め我が国産業が自動走行分野で世界を先導するために必要な検討を進めている。

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■「ぶつからない」を自分で学ぶ人工知能カー
@米国CES2016・TOYOTAブース

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■センサー技術やディープ・ラーニングが鍵を握る・・・

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■世界最高能力の車載人工知能エンジン


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(問5-2)
 自動運転システムが社会で実際に展開されるためには、現在、各国企業がしのぎを削る自動運転技術の完成だけでなく、その技術を利用する際の法制度の整備も必須と考える。例えば、運転手の存在を前提とする道路交通法の改正はそもそも必要であろうし、また、自動運転車が交通事故を起こした場合、誰の責任になるのか等も新たに法律で定める必要があると考える。また、自動運転車が各国間で輸出入されることを考慮すると、各国の法規制もできる限り共通化されていることが理想と考えるが、政府の見解及び取組みを明らかにされたい。

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(安倍内閣の回答5-2)
 政府においては、自動走行システムに係る制度について、自動走行による社会的なメリットが大きいことを踏まえ、安全を確保しつつ、イノベーションを促進する観点から、国際的にも連携して検討しているところである。例えば、警察庁において、本年六月に第一回「自動運転の段階的実現に向けた調査検討委員会」を開催して道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)に関連する課題の検討を行っている。また、本年三月には国際連合欧州経済委員会内陸輸送委員会道路交通安全作業部会に正式な構成員として参加するなど、自動走行システムに関する国際的な議論に参画しているところである。

警察庁「自動運転の段階的実現に向けた調査検討委員会(第1回-資料1)」(平成28年6月27日)

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六 就業構造の変化への対応について

(問6-1)
1 IoTやビッグデータ解析、人工知能等の急速な発展が、産業構造や働き方にもたらす影響や課題について、産(労使)・官・学で検討する場を設置するべきと考えるが、政府の見解及び取組みを明らかにされたい。

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(安倍内閣の回答6-1)
 政府としては、「日本再興戦略二〇一六」(平成二十八年六月二日閣議決定)に基づき、官民協調による技術開発の推進、ビジネスの新陳代謝の加速化、人材育成等の多岐にわたる課題を解決すべく、「第四次産業革命を推進する政府全体の新たな司令塔」を設け、政府の取組全体を統括していくこととしている。

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■英・オックスフォード大・オズボーン准教授とフレイ博士、野村総研の試算では『日本の労働人口の49%が人工知能やロボット等で代替可能』。

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■NEC C&Cユーザーフォーラム&EXPO2015@東京国際フォーラム(有楽町)


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(問6-2)
 新産業・新事業展開への対応を可能とする労働者のスキルチェンジやキャリア開発の支援のあり方等についても、産(労使)・官・学で検討する場を設置するべきと考えるが、政府の見解及び取組みを明らかにされたい。

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(安倍内閣の回答6-2)
 政府としては、中長期的な産業構造・就業構造の変化を踏まえ、成長産業で活躍できる人材を、戦略的に育成していく必要があると考えている。このため、「日本再興戦略二〇一六」において「関係省庁・産業界・労働界・教育機関・職業訓練機関や人材育成産業等が連携しながら、今後到来すると考えられる産業構造・就業構造の変化と、その中で想定される新しい産業に即した人材像・その資質や能力を適切に描き出すとともに、その結果を官民で認識共有し、職業能力開発政策・教育政策等へ具体的に反映させる仕組みを本年中に整備する」こととしている。

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■『機械との競争』(前著)で衝撃を与えたマサチューセッツ工科大学のコンビによる近未来経済学。マシン(人工知能)と分業する時代を我々人間はどう生きるべきか?

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■災害対応ヒューマノイドロボット「JAXON」
ヒトが出せるスピードと力に近いダイナミック行動性能を持ち、1台で多様なタスクを行うことが可能。

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■災害対応ヒューマノイドロボット「Hydra」
名前の由来は、首を除く全軸が油圧であることから「油圧」の英語「Hydraulics」、また水素燃料電池を使うことから「水素」の英語「Hydrogen」から。

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■オムロン・卓球ロボット
人とラケットの位置を考慮し、球の三次元位置計測と軌道予測を行う。ばらばらの動きを1/1000秒単位で同期制御することで、人が打ち返しやすい球を考えてくれる。

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■人間型ロボット「アクトロイド」
音声認識技術と会話エンジンを組み合わせてマンツーマンの応対が可能になる。
@新宿高島屋「暮らしとロボット展-すぐそこの、ミライ-」

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■シャープ・モバイル型ロボット電話「ロボホン」
二足歩行、音声対話が可能なヒューマノイドロボット。電話やメール、カメラなど携帯電話の基本機能のほか、写真や動画などを投影できるプロジェクター搭載。

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@2015CEATEC(東京ビッグサイト)

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質問  第一三号(日本版・第四次産業革命)
答弁書 第一三号(日本版・第四次産業革命)

【答弁書】『我が国が直面するエネルギー問題への対応に関する質問主意書』に対する答弁書が閣議決定


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答弁書第一四号
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『我が国が直面するエネルギー問題への対応に関する質問主意書』に対する答弁書
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■送電線

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■石油・ガスパイプライン

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 昨年提出した、「エネルギー需給・環境問題への対応に関する質問主意書」(第百八十九回国会質問第二〇五号)に対する答弁書(内閣参質一八九第二〇五号)が閣議決定されてから、約一年が経過している。この間の我が国が直面するエネルギー問題への対応を踏まえ、以下のとおり質問する。

一 原子力発電について

(問1-1)
 安全性確保を最優先し、地元の理解を得つつ、安全基準を満たした原子力発電所の運転を再開させ、企業・国民のエネルギー・コスト上昇、電力の安定供給への懸念を払拭するべきと考えるが、政府の見解及び取組みを明らかにされたい。

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(安倍内閣の回答1-1)
 原子力発電所の再稼働については、「エネルギー基本計画」(平成二十六年四月十一日閣議決定)に記載されているとおり、「いかなる事情よりも安全性を全てに優先させ、国民の懸念の解消に全力を挙げる前提の下、原子力発電所の安全性については、原子力規制委員会の専門的な判断に委ね、原子力規制委員会により世界で最も厳しい水準の規制基準に適合すると認められた場合には、その判断を尊重し原子力発電所の再稼働を進める。その際、国も前面に立ち、立地自治体等関係者の理解と協力を得るよう、取り組む」という方針である。政府としては、同計画に基づき、適切に対応しているところである。

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資源エネルギー庁「エネルギー基本計画」(平成26年4月11日)

■我が国の原子力発電所に関する新規制基準
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(問1-2)
 現在取り組んでいる安全審査を着実に進めるとともに、これまでの経験を踏まえ、今後の審査については、手順や評価方法のより一層の効率化を進めるべきと考えるが、政府の見解及び取組みを明らかにされたい。

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(安倍内閣の回答1-2)
 先の答弁書(平成二十七年七月二十一日内閣参質一八九第二○五号。以下「前回答弁書」という。)一の2についてでお答えしたことに加え、更なる取組として、核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律(昭和三十二年法律第百六十六号)及び同法の規定に基づく原子力規制委員会規則等に定める基準に係る適合性審査(以下「適合性審査」という。)において確認すべき事項として、先行して行われた他の発電用原子炉に係る適合性審査において明らかになった論点を整理し、公開している。こうした取組により、発電用原子炉設置者は、審査の準備を効率的に実施することができると考えている。

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■原子力規制委員会HP「適合性審査について」
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(問1-3)
 今後稼働四十年を超過する原子力発電所が一定のペースで発生する現状の中、廃炉に際しては、一基あたり平均四千トンもの放射性廃棄物が発生する見込みであり、特に炉内構造物等に関する処分基準の作成を急ぐべきと考えるが、政府の見解及び取組みを明らかにされたい。

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(安倍内閣の回答1-3)
 前回答弁書二の1についてでお答えしたとおり、原子力発電所の廃止措置及び運転に伴い発生する放射性廃棄物(以下「廃炉等廃棄物」という。)については、第二種廃棄物埋設施設の位置、構造及び設備の基準に関する規則(平成二十五年原子力規制委員会規則第三十号)等において、余裕深度処分(核燃料物質又は核燃料物質によつて汚染された物の第二種廃棄物埋設の事業に関する規則(昭和六十三年総理府令第一号)第一条の二第二項第三号に規定する余裕深度処分をいう。以下同じ。)に係る規定を更に整備する必要があると認識している。このため、原子力規制委員会において、余裕深度処分を要する廃炉等廃棄物の埋設に関する基準について、平成二十七年一月からその技術的内容を検討しており、当該基準を取りまとめる前の段階として、余裕深度処分に係る規制の考え方を取りまとめ、平成二十八年五月から六月にかけて意見募集を実施したところである。

原子力規制庁「炉内等廃棄物の埋設に係る規制の考え方について(案)に対する ご意見と回答案」(平成28年8月2日)

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(問1-4)
 いわゆる高レベル放射性廃棄物処分について、滞っている候補地選定プロセスを少しでも動かすために、国がより積極的に関与することが重要である。また、数万年単位の「最終処分」を一挙に完遂することを目指すというより、当初の数十年から数百年は「再取出し可能性(=リトリーバビリティ)」を担保しながら段階的に処分事業を進め、地域住民の信頼と理解を得ながら事業完成に至ることもあり得ると考えるが、政府の見解及び取組みを明らかにされたい。

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(安倍内閣の回答1-4)
 高レベル放射性廃棄物の最終処分については、原子力発電環境整備機構において、特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律(平成十二年法律第百十七号)に基づく文献調査を行うために、平成十四年以降、文献調査の対象地域に係る公募を全国の自治体に対して実施しているが、現時点において、文献調査の実施には至っていない。このような事情を踏まえ、最終処分に向けた取組の見直しに関する具体的な検討を進め、「特定放射性廃棄物の最終処分に関する基本方針」(平成二十七年五月二十二日閣議決定。以下「基本方針」という。)を定めた。

資源エネルギー庁「閣議決定『特定放射性廃棄物の最終処分に関する基本方針』」(平成27年5月22日)
 
 基本方針においては、高レベル放射性廃棄物の最終処分について、「将来世代に負担を先送りしないよう、その対策を確実に進める」とするとともに、「国は、安全性の確保を重視した選定が重要であるという認識に基づき、科学的により適性が高いと考えられる地域(科学的有望地)を示すこと等を通じ、国民及び関係住民の理解と協力を得ることに努めるものとする。また、国は、概要調査地区等の選定の円滑な実現に向けた機構による調査の実施その他の活動に対する理解と協力について、その活動の状況を踏まえ、関係地方公共団体に申し入れるものとする」等としており、高レベル放射性廃棄物の最終処分に向けて国が前面に立って取り組むこととしている。
 
 また、基本方針においては、「最終処分事業は長期にわたる事業であることを踏まえ、最終処分を計画的かつ確実に実施させるとの目的の下で、今後の技術その他の変化の可能性に柔軟かつ適切に対応する観点から、基本的に最終処分に関する政策や最終処分事業の可逆性を担保することとし、今後より良い処分方法が実用化された場合等に将来世代が最良の処分方法を選択できるようにする。このため、機構は、特定放射性廃棄物が最終処分施設に搬入された後においても、安全な管理が合理的に継続される範囲内で、最終処分施設の閉鎖までの間の廃棄物の搬出の可能性(回収可能性)を確保するものとする」等としており、廃棄物が最終処分施設に搬入された後の搬出の可能性の確保に取り組むこととしている。

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■高レベル放射性廃棄物の処分技術(ガラス固化体、オーバーパック、緩衝材)@幌延深地層研究センター

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■日本原子力研究開発機構・瑞浪超深地層研究所(深度500mの研究坑道)

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■最終処分場に適した地質・環境条件とは。

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(問1-5)
 廃炉の地元経済に対するインパクトについて、地元自治体・住民と協議しながら、例えば既存送電網を活かしたエネルギー産業の誘致等の対策を事前に講じていくべきと考えるが、政府の見解及び取組みを明らかにされたい。

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(安倍内閣の回答1-5)
 廃炉の進展が原子力発電所の立地市町村の経済、雇用、財政等に与える影響を勘案しつつ、廃炉を円滑に進めていくために、このような立地市町村への影響を緩和する一定の措置をとっている。具体的には、平成二十八年度予算において、その区域内に設置された原子力発電所が廃止された市町村に対する交付金を新たに措置するとともに、再生可能エネルギーの拡大等のエネルギー構造転換に向けた地域住民等の理解促進に資するものとして原子力発電所が立地する地方公共団体が実施する取組を支援するための新しい事業を措置した。


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(問1-6)
 原子力発電所の運転や廃炉工程における安全性を高めるための技術開発や人材育成を今後も継続的に進めるべきと考えるが、政府の見解及び取組みを明らかにされたい。

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(安倍内閣の回答1-6)
 政府としては、「エネルギー基本計画」に記載されているとおり、「東京電力福島第一原子力発電所の廃炉や、今後増えていく古い原子力発電所の廃炉を安全かつ円滑に進めていくためにも、高いレベルの原子力技術・人材を維持・発展することが必要である」と認識している。
 
 具体的には、原子力発電所の更なる安全対策高度化に資する技術開発及び基盤整備、原子力施設のメンテナンス等を行う現場技術者や産業界等における原子力安全に関する人材等の育成支援等に取り組んでいる。

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参考資料「ロボットが担う廃炉技術~君に期待すること~」(芝浦工業大学・新井民夫教授@IRIDシンポジウム2016 in 東京~廃炉の未来を担う~、2016.08.04)

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二 再生可能エネルギーの普及促進について

(問2-1)
 固定価格買取制度について、今後とも国民負担を考慮しつつ、継続的に点検・見直しを行うべきと考えるが、政府の見解及び取組みを明らかにされたい。

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(安倍内閣の回答2-1)
 固定価格買取制度については、平成二十四年七月の電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法(平成二十三年法律第百八号。以下「再生可能エネルギー特別措置法」という。)の施行後、平成二十八年三月末までに再生可能エネルギー発電設備の導入量が約二・四倍に増加しているように、着実に再生可能エネルギーの導入拡大が進んでいる一方、太陽光発電中心の導入が進んだ結果、国民負担上昇の懸念等の課題が顕在化していると承知している。そのため、同年五月に成立した電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法等の一部を改正する法律(平成二十八年法律第五十九号)においては、再生可能エネルギー電気発電事業の適切な実施を確保する仕組みの導入や、入札制度の導入、中長期的な調達価格の目標の設定等の再生可能エネルギー発電設備の効率的な導入を促す仕組みを盛り込んでいる。今後とも、再生可能エネルギーの最大限の導入と国民負担の抑制の両立に向け、着実に取組を進めていく。また、再生可能エネルギー特別措置法附則第十条第二項では、「エネルギー基本計画」が変更されるごと又は少なくとも三年ごとに、その施行の状況について検討を加え、必要な措置を講ずるものとされており、引き続き必要に応じて見直しを行っていく。

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■太陽光発電に関する総合イベント「PV Japan 2014」

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(問2-2)
 地熱発電・風力発電について、環境アセスメントの迅速化を進めるべきと考えるが、政府の見解及び取組みを明らかにされたい。

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(安倍内閣の回答2-2)
 地熱発電及び風力発電の導入の加速化のため、環境影響評価の手続を迅速化する取組を進めているところである。具体的には、環境影響評価準備書等について、環境大臣の経済産業大臣への意見提出及び経済産業大臣の事業者への勧告等に要する期間の短縮の取組等を行っている。また、事業者の調査期間の短縮に向け、例えば、環境影響評価に活用できる基礎情報を整備するため、平成二十七年度に新たに十五地区について必要な調査を行うとともに、平成二十八年五月には当該基礎情報に係るデータベースについて、収録されている情報を一元化する等の利便性の向上等を図った。

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■世界市場を席巻する日本の地熱発電技術(写真は東北電力・柳津西山地熱発電所)

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(問2-3)
 再生可能エネルギーを使用した水素製造とその活用による、発電・送電面における再生可能エネルギー普及のボトルネックの解消を進めるべきと考えるが、政府の見解及び取組みを明らかにされたい。

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(安倍内閣の回答2-3)
 再生可能エネルギーの導入拡大に当たっては、出力の不安定性等の課題に対応すべく、大型蓄電池の開発・実証や送配電網の整備等の取組を進めているところであるが、将来に向けた取組としては、エネルギーを大規模かつ長期間にわたって貯蔵可能な水素の特長に着目し、出力の不安定な再生可能エネルギーを利用して水素を製造し、貯蔵・利用する技術の開発や実証の取組を進めていく。

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資源エネルギー庁「水素・燃料電池戦略ロードマップ改訂版」(平成28年3月22日)

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三 省エネルギーの普及促進について

(問3-1)
 これまでの実証実験の成果を踏まえ、スマートコミュニティの社会実装に向けて具体的な取組みを展開するべきと考えるが、政府の見解及び取組みを明らかにされたい。

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■千葉県・柏の葉スマートシティ

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■HEMS対応住宅分電盤
HEMS(ヘムス)とは「Home Energy Management System(ホーム エネルギー マネジメント システム)

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(安倍内閣の回答3-1)
 一定規模のコミュニティの中でエネルギーの需給管理を効率的に行うエネルギーマネジメントシステムの構築や蓄電池の制御技術の実証等、いわゆるスマートコミュニティに関するこれまでの取組の成果を踏まえ、エネルギーの面的利用のためのエネルギーインフラ等の整備の促進やネガワット取引を含むディマンドリスポンスの活用の推進、需要家側の蓄電池を電力の需給調整に活用する新たなビジネスモデルの確立に向けた実証等、スマートコミュニティに関する技術の導入に向けた取組を進めていく。

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■省エネ大賞:家庭用エアコン@新電力EXPO
資源エネルギー庁「攻めの省エネ」パンフ

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(問3-2)
 家庭や事業場への蓄電池やエネファーム等の自家発電システム、トップランナーモーター等の高効率・省エネ機器の導入支援を行うべきと考えるが、政府の見解及び取組みを明らかにされたい。

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(安倍内閣の回答3-2)
 お尋ねの「エネファーム」等の高効率な発電設備や蓄電池の導入は、一次エネルギー消費量の削減や再生可能エネルギーの導入拡大のみならず、非常時のエネルギー供給源の確保に資するものであり、また、省エネルギー機器の導入についても「エネルギー基本計画」に基づく徹底した省エネルギー社会の実現の観点から重要な取組であると考えている。このため、政府としては、例えば、平成二十八年度予算において民生用燃料電池(エネファーム)導入支援補助金を措置し、引き続き「エネファーム」の導入支援に取り組むとともに、同年度予算において住宅・ビルの革新的省エネルギー技術導入促進事業を措置し、対象となる住宅等への蓄電池の導入を支援している。また、例えば、同年度予算においてエネルギー使用合理化等事業者支援補助金を措置し、トップランナー基準を満たす機器等の省エネルギー設備の導入支援を行っている。今後とも、引き続き再生可能エネルギーの導入拡大及び徹底した省エネルギー社会の実現に向けて必要な取組を進めていく。

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■温排水から熱回収、ヒートポンプで再利用、エネルギーコストを劇的に削減@国際ロボット展

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四 電力小売全面自由化への対応について

(問4-1)
 市場に参加する全事業者がエネルギー提供者として安定供給等の公益的責任を果たす仕組みとするべきと考えるが、政府の見解及び取組みを明らかにされたい。

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(安倍内閣の回答4-1)
 前回答弁書四の1についてでお答えしたとおり、平成二十八年四月に施行した電気事業法等の一部を改正する法律(平成二十六年法律第七十二号)による改正後の電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)において、一般送配電事業者に対して託送供給義務を課すこと、小売電気事業者に対して供給能力の確保の義務を課すこと、電気事業者に対して供給計画の届出義務を課すこと等の措置を講ずることで、電力の安定供給を確保する仕組みを整えている。


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(問4-2)
 電力卸売市場において発電事業者が売電価格をリアルタイムで公開する仕組みを整えるべきと考えるが、政府の見解及び取組みを明らかにされたい。

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(安倍内閣の回答4-2)
 卸電力取引所における売買の価格が公開されることは、卸取引の指標として用いられる適正な価格の形成を図り、もってその円滑な取引に資すると認識している。電気事業法第九十七条第一項の規定により、経済産業大臣は同項に規定する市場開設業務を行う一般社団法人等を卸電力取引所として指定することができることとされており、平成二十八年四月一日に、経済産業大臣は一般社団法人日本卸電力取引所を卸電力取引所として指定している。同法第九十九条の四の規定により、卸電力取引所は、経済産業省令で定めるところにより、売買取引の数量及び価格その他経済産業省令で定める事項を公表しなければならないこととされており、電気事業法施行規則(平成七年通商産業省令第七十七号)において、卸電力取引所はスポット市場の約定の都度、売買の価格を公表すること等を定めている。これに基づき、現在、一般社団法人日本卸電力取引所においては、スポット市場の約定の都度、売買の価格が公表されている。

■日本卸電力取引所(JEPX:ジェーペックス)HP
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経済産業省「卸電力取引の活性化について」(平成28年5月25日)

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(問4-3)
 電力小売事業者のサービスの内容が消費者に分かりやすい表示となるよう、ガイドラインの作成等、消費者保護に努めるべきと考えるが、政府の見解及び取組みを明らかにされたい。

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(安倍内閣の回答4-3)
 小売電気事業者がサービス内容を分かりやすい形で表示することは、消費者保護の観点から重要であると認識している。経済産業省としては、電気の需要家の利益の保護が図られるよう、平成二十八年一月に「電力の小売営業に関する指針」を制定した。当該指針において、分かりやすい標準メニューや、電気料金の平均的な月額料金例を広く公表することを小売電気事業者等に求めている。こうした点については、説明会や個別の相談を通じて、小売電気事業者等に周知しており、需要家に対しても、全国各地での説明会の開催やテレビ・新聞・雑誌等のメディアを通じた広報活動等により、情報提供を行っている。

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■消費者庁パンフ「電力小売全面自由化に関する注意喚起-よくある5つの誤解-」

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■2016年3月18日 参議院地方・消費者問題に関する特別委員会配布資料④(石上俊雄事務所作成)
委員会配布資料全体

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質問  第一四号(我が国のエネルギー問題)
答弁書 第一四号(我が国のエネルギー問題)

【答弁書】『我が国製造業を担う人材の確保・育成に関する質問主意書』に対する答弁書が閣議決定


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答弁書第一五号
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『我が国製造業を担う人材の確保・育成に関する質問主意書』に対する答弁書
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 昨年提出した、「イノベーション創出のための研究開発等環境整備に関する質問主意書」(第百八十九回国会質問第二一五号)に対する答弁書(内閣参質一八九第二一五号)が閣議決定されてから、約一年が経過している。この間の我が国製造業を担う人材の確保・育成に関する取組みを踏まえ、以下のとおり質問する。

一 「モノづくり」から「モノ・コトづくり」に対応した人材育成について

(問1)
 これからの我が国の産業活性化には、「モノづくり」だけでなく「モノ・コトづくり」が必要とされ、既存の技術やシステムを新たに組み合わせたサービスの創造や、そもそも全く新しい着想からの実用化を促進する環境が重要となっている。具体的には、IoT・ビッグデータ・人工知能・ロボティックス等の利活用がより一層深化・進展し、産業構造がいわゆる「アナログ型・ハードウェアリッチ型」から「デジタル型・ソフトウェアリッチ型」へと大規模に変化し、ソフトウェアの重要性が今まで以上に増大しているのである。
 
 このパラダイムシフトのまっただ中、技術者は自らの専門領域に閉じこもるのではなく、隣接分野や異業種・異分野の技能・知識を自ら積極的に求めていく姿勢が様々な場面で強く求められている。国としても、我が国製造業の国際競争力強化の観点から、ハードとソフトの両面に通じる人材育成を推進し、また、他分野・異分野の技術者や専門家等とも広範に交流ができる機会や場の整備を支援するべきと考えるが、政府の見解及び取組みを明らかにされたい。

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(安倍内閣の回答1)
 様々な物にセンサ等が埋め込まれ、収集された多量の情報がインターネットでやり取りされるいわゆるIoTをはじめとする新たな技術革新の出現により、製造業のビジネス環境が変化しており、我が国の製造業の競争力を高めていくためには、その製品に関連するソフトウェアでも付加価値を生み出すこと及びそのための人材を育成していくことが必要であると認識している。政府としては、生産現場における新たな技術を利用した制御システムの保守及び管理並びにソフトウェアの開発に関する技術及び技能等を習得するために開発された「スマート生産サポート科」のカリキュラムに基づいた職業訓練を職業能力開発促進センターにおいて実施している。また、製造の現場の経験が豊富な人材がIoTやロボットの導入に関する知見を学び、IoTやロボットの導入に詳しい人材が製造の現場の改善手法を習得するための研修等を行う「スマートものづくり応援隊」事業において、異なる分野の専門技術を学び、交流する機会を提供することとしており、今後も引き続きこうした取組を進めてまいりたい。

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経済産業省・産業構造審議会「新産業構造ビジョン~第四次産業革命をリードする日本の戦略~」(平成28年4月27日)

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二 熟練者から若手への技能伝承について

(問2)
 我が国の製造現場では大半の場合、若手が少なく、中堅が分厚いという従業員の年齢構成の歪み問題を抱えており、高度な熟練技能・技術の保有者から若手への技能伝承は、企業の大小にかかわらず、喫緊の課題となっている。実際には、こうした「匠の技」を自動化せざるを得ない状況も多く発生しているのと同時に、この自動化を行う人材すら現場では不足しているというのが実情である。この構造的問題を打破し、技能職人材の高度化を図る観点からも、工業高等学校や工業高等専門学校等の若手育成に向けた環境整備に対する支援を強化するべきと考えるが、政府の見解及び取組みを明らかにされたい。

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(安倍内閣の回答2)
 熟練技能者の技術・技能を分析し、それを承継し発展させていく人材を育成する上で、工業系の学科を設置する高等学校や高等専門学校等における職業教育を充実することは重要な課題であると認識している。このため、文部科学省においては、工業系の学科を設置する高等学校等の中から、先進的な取組を行う高等学校を指定し、その調査研究の成果を全国的に普及させることを目的とした事業である「スーパー・プロフェッショナル・ハイスクール」事業等を実施している。また、同省においては、工業系の学科を設置する高等専門学校について、ロボットに係る技術など人材育成が喫緊の課題である分野における取組や、高等専門学校と地域の企業や地方公共団体が連携して行う教育の取組に対する支援等を実施している。引き続き、工業系の学科を設置する高等学校や高等専門学校等における職業教育の充実を通じて、専門的職業人の育成に努めてまいりたい。

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■文部科学省HP
「スーパー・プロフェッショナル・ハイスクール」

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質問  第一五号(人材の確保・育成)
答弁書 第一五号(人材の確保・育成)

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