2016年11月21日(月) 環太平洋パートナーシップ協定等に関する特別委員会(TPP特) 一般質疑 

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すべては、ここから始まった・・・
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【議題】
・TPP協定の締結について承認を求めるの件
TPP協定締結の承認案(閣条第8号)

・TPP協定の締結に伴う関係法律の整備に関する法律案
TPP協定関係法整備法案(閣法第47号)
 
※TPP協定=The Trans-Pacific Partnership
      =環太平洋経済連携協定
      =環太平洋パートナーシップ協定 など

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【質問構成】
(1)トランプ候補勝利後のTPP協定に関する情勢変化
(2)業界団体・労組のTPP協定に対する賛否・その理由
(3)攻める側・輸出産業の恩恵は国全体にとって十分か
(4)アジア全域における日本の企業活動の戦略的強化
(5)イノベーションが創り出す産業構造とTPP協定

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■日本からTPP参加国への品目別
合計輸出額、合計関税支払額、実効関税率(%)

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経済産業省からの答弁まとめ(石上事務所作成)

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【質問項目】

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(1)「TPP協定の今後」に関する各国首脳・閣僚の発言や国内外の専門家からの提案等について
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問1:(対岸田外務大臣)
【TPP協定の今後に対する各国要人の発言・世界情勢等】

 先週開催された安倍・トランプ会談やペルーでのTPP協定参加国会合などTPP協定関連の会合や協議で、各国からはどのような発言や外交的方向性が示されているのか。また、国内外の学者や専門家から「TPP協定の今後」について、いかなる提案がなされているのか。

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問2:(対石原国務大臣)
【トランプ候補勝利後の我が国のTPP戦略】

 政府として「TPP協定の今後」を巡る世界情勢をどう分析し、次の一手をどう打つつもりか。例えば「米国抜きの11か国によるTPP協定発効案」「日米EPA/FTA案」などの可能性を政府としてどう考えるか。

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(2)国内各種団体のTPP協定合意内容に対する賛否やその理由を政府はどう理解しているか?
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問3:(内閣官房・澁谷内閣審議官)
【業界団体のTPP協定合意内容への評価】

 これまで政府が意見聴取してきた各種団体(農協、医師会、また自動車や電機産業の業界団体等)は、TPP協定合意内容にいかなる評価をしていると承知しているか。また、各団体がそうした立場をとる理由を政府としてどう理解しているか。

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問4:(【連合について】対厚労省・勝田総括審議官/【自動車・電機について】経産省・赤石大臣官房審議官)
【労働組合のTPP協定合意内容への評価】

 労働組合(連合や自動車総連、電機連合等)にもTPP協定合意内容への評価を確認したと聞くが、賛否についてはどのように把握したか。また、各団体がそのような立場をとる理由を政府としてどう理解しているか。

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問5:(対石原国務大臣)
【国内ステイクホルダーの賛否に対する政府の受けとめ】

 各団体からの声を聞いて担当大臣としての率直な感想を伺いたい。(負の影響を少数の者が被る一方で、プラスは広く薄く多数に行くケースの多数決・民主主義の場合、表面的な賛成・反対を超えての熟慮・配慮が必要ではないか。)

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(3)攻める側の「輸出産業」はTPP協定によって十分なメリットを受けることになったのか?
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問6:(対経産省・赤石大臣官房審議官)
【TPP協定発効による電機産業の関税メリット】

 TPP協定の関税メリットは、電機産業ではどのぐらいの試算か。また、以下の品目におけるTPP協定参加11ヶ国合計の「日本からの輸入額」と「日本の関税支払額」はいくらになっているか(①集積回路、②半導体/LED、③液晶デバイス/有機EL、④コンデンサー、⑤半導体ウェハデバイス・FPD製造用機器、⑥電機計測器、⑦デジタルカメラ・カメラレコーダー、⑧カーAVC機器、⑨プリンター複合機、⑩産業用ロボット、⑪CTなど医療機器、⑫エスカレーター・エレベーター、⑬電線・ケーブル、⑭蒸気タービン、⑮発電機、⑯原子炉等)。

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問7:(対経産省・赤石官房審議官)
【電線・ケーブルを含む重電分野のTPP協定合意内容】

 上記からTPP協定参加11ヶ国の日本に対する「実効関税率」を計算すると「発電機」(2.9%)、「蒸気タービン」(4.2%)、「電線・ケーブル」(7.3%)と、いずれも重電分野が高い関税率となっている。これらを含む重電分野全般に関する関税率は、TPP協定の成立でどうなるのか。特に、電線・ケーブルについては、日本電線工業会/全電線(全日本電線関連産業労働組合連合会)から政府に要望も出ていたがどうなったか。

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問8:(対石原国務大臣)
【成長戦略としてのTPP協定が与える経済的インパクト】

 我が国の対米輸出品(2015年)では、「4位/電気計測機器(3373億円)」「6位/科学光学機器(3104億円)」「7位/半導体等電子部品(3033億円)」「8位/電算機類の部分品(2888億円)」のボリューム(数量、金額)が大きいが、関税率はTPP協定が発効しなくても既に概ね0%である。安倍総理は「TPP協定は我が国の成長戦略の柱」と声を大にしてきたが、本当にTPP協定で日本のものづくり産業、例えば電機産業は復活できるだろうか。各企業にとっては、為替変動の方が遥かに経済的インパクト大であり「TPP協定で成長」とは言い過ぎではないか。

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(各種データをもとに石上事務所作成)

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(4)中国を含むアジア太平洋全域に展開する我が国企業の「稼ぐ力」を戦略的に強化することこそ真の成長戦略ではないのか?
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(各種データをもとに石上事務所作成)

問9:(対石原国務大臣)
【TPP協定がカバーする国の範囲の不十分性】

 現在のTPP協定では、アジア太平洋で企業がダイナミックに展開する海外生産網全体をカバーできておらず、今後もより多くの参加国を募る必要がある。しかしこれまでのEPA/FTAでは新規加盟が稀であり、TPP協定も第30章の加盟条項により、すべての加盟国が拒否権をもつため、メンバー国の大幅増加やFTAAPまでの進化は難しいのではないか。改善策として、加盟に反対の国と新規加盟国の間で協定を発効させない形の加盟も認める「選択的離脱」も将来の選択肢として視野に入れておくべきとの考えもあるがどのような認識か。言い換えれば、中国主導の貿易ルールが主流となるよりは、透明性・普遍性の高い真の自由貿易の制度・ルールを広めるために、多少柔軟な戦略・対応も時には必要と考えるがどうか。

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(各種データをもとに石上事務所作成)

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問10:(対井原経産大臣政務官)
【TPP協定第14章「電子商取引」】

 TPP協定第11章「金融サービス」によって、マレーシアの外国銀行の支店数上限が倍増され、同時に店舗外の新規ATM設置制限も撤廃され、ATM製造・輸出に強い日本企業(例えば沖電気、日立オムロンなど)にはビジネスチャンスが広がる。この動きを裏支えするTPP協定第14章「電子商取引」の「ソース・コード開示要求の禁止」の考え方などは、仮にTPP協定が発効しなくとも、中国も含め多くの国に広める必要があると考える。実際、中国は独自の銀行業IT機器セキュリティ規制で、日本のATMに組み込まれている全プログラムの開示を輸入条件とすることを検討していると聞くが政府の認識・対応は。

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問11:(対経産省・安藤商務情報政策局長)
【中韓台の優遇税制・補助金政策とTPP協定の効果比較】

 一方、半導体等の電子部品については、米国などTPP協定参加国同様に中国や台湾でも関税は既にゼロとなっており、仮にTPP協定参加国の拡大やRCEPの成立が実現しても日本企業の産業競争力強化には直結しない。むしろ中国・韓国・台湾などの競争国の優遇税制(減価償却の割増償却や加速償却など)や巨額の政府資金投入(補助金政策)等が決定的な競争優位を創り出しているとの専門家の分析もある。政府として産業競争力のイコールフッティング問題にもっと積極的に取り組む必要があると考えるがどうか。

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■日経新聞「迫る紅いデジタル(下)」-2015年11月2日

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問12:(対経産省・安藤商務情報政策局長)
【求められる我が国エレクトロニクス産業の戦略再構築】

 トランプ氏が選挙戦中に「製造を中国から引き揚げ、米国へ戻すべきだ」と発言した米国Apple社のiPhoneは、2015年に2億台超の全量が、台湾2社の経営する中国工場で組み立てられており、そこには日本企業の超高性能の電子部品が大量に搭載されている。例えば、村田製作所の超小型(0.25×0.125mm)・大容量の積層セラミックコンデンサ(MLCC:Multi-layer Ceramic Capacitor)や、半導体のNANDフラッシュメモリなど。こうした強みは、できるだけ長期間コモディティ化させない戦略(オープン&クローズ戦略等)を官民一体で研究・推進するべきではないのか。また、同様に液晶から有機ELへと中国・韓国・台湾の企業が一斉に動き始めた今の局面で、中韓台の製造コストの数分の1を理論上実現できるというJDI(JOLED)の画期的な製造技術=印刷法の展開などに、官民出資の投資ファンド「株式会社産業革新機構(INCJ)」が積極的に支援することは、十分、国益に資すると考えるが政府としてどのような認識か。

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■CEATEC JAPAN 2016「村田製作所」ブース@幕張メッセ

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(5)自動運転など目前に迫るイノベーションとTPP協定との関係を成長戦略上どの様にとらえているのか?
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問13:(対石原国務大臣)
【今後のイノベーションが創り出す新たな産業構造とTPP協定との関係】

 これまでの国会論戦では、自動車の完成車や部品の関税撤廃が取り上げられてきたが、極めて近い将来、緊急自動ブレーキや車線維持、前方車両追従などのADAS(先進運転支援システム)や、「つながる車(コネクティッド・カー)」「電気自動車(EV)」、また「完全自動運転」技術の市場投入が本格化するわけで、自動車分野の産業構造は、現在とは一変する可能性も指摘されている(例えば、人工知能の搭載、電装化や電気自動車化の加速などを中心にビジネスモデルが「摺合せ型」から「モジュール型」に一変する/PC、携帯、半導体産業で起きた構造的変化を参照)。やがて来る自動運転時代の我が国自動車産業やその他テクノロジー変革(イノベーション)とTPP協定との関係、またその課題について、政府は成長戦略の観点から、いかなるビジョンを持ち合わせているのか。

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ネクスト・ビッグ・シング。それは自動運転、ロボティックス、ビッグデータ、VR・AR、人工知能AI・・・
それとも、それらが全部入り混じったもの?

(未来は僕らを待っている。)

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【答弁者】
・石原 伸晃 国務大臣
・岸田 文雄 外務大臣

・井原  巧 経済産業大臣政務官

・澁谷 和久 内閣官房内閣審議官
・赤石 浩一 経済産業大臣官房審議官  
・安藤 久佳 経済産業省商務情報政策局長
・勝田 智明 厚生労働大臣官房総括審議官

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【質問要旨】
20161121TPP特「質問要旨」(石上事務所作成)
20161121TPP特「質問要旨」(石上事務所作成)

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【配布資料】
20161121TPP特「配布資料」(石上事務所作成)
20161121TPP特「配布資料」(石上事務所作成)

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@参議院本館・第1委員会室

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192-参-環太平洋パートナーシップ協定等に関する特別委員会-007号 2016年11月21日

○石上俊雄君 

 おはようございます。民進党・新緑風会の石上俊雄でございます。参議院では、十一月の十一日から、TPP協定、そしてそれに関する関連法案の審議が始まっているわけでございます。

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 今日は、高いレベルでの経済連携については私は否定するわけではありませんし、しっかりと進めるべきだと、そして、FTAAPを目指していろいろな対応をしていくべきだということについては全然異論がないわけでありますが、一方で、今のTPP協定、審議されているものにつきましてはまだまだ解明されていない多くの課題がある、そして、ちょっと分からないなという部分も多くありますので、それをしっかりと今日はお聞きしたいなというスタンスで質問をさせていただきたいと思いますので、今までずっと細部にわたってすごく真摯な議論が進んでおりますので、それをしっかり止めないように頑張ってまいりますので、よろしくお願いします。

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【参考】20161121TPP特「資料1」(石上事務所作成)
 
 まず、岸田大臣に御質問させていただきますが、先ほどちょっと出ましたけれども、十一月の八日にアメリカの大統領選が決着をしました。その後、TPPに対してもいろいろな各国からの考え方の表明がありました。そして、先週末、安倍総理が行かれて、トランプ氏と会談をされたりAPECの会合で参加国の皆様方といろいろ会合をしたりと、いろいろな状況があるわけであります。そこでまたいろいろな国々が考え方を表明している、それを受けて、学者さんとか専門家さんがそのことに対して様々な意見の発信をしていると。いろいろ新聞報道を見ると、今どんな状況になっているのかなというふうに思っておりますので、外交的な方向性等も含めて、岸田大臣からお聞かせいただけますでしょうか。

○国務大臣(岸田文雄君) 

 委員御指摘のように、十七日には安倍総理とトランプ次期大統領の会談が行われました。また、十九日にはTPP首脳会合も開催されました。

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 トランプ次期大統領と安倍総理のこの会談については、先ほども答弁させていただきましたように、信頼関係構築における第一歩だと考えておりますし、TPP首脳会談におきましては、各国の発言を通じてTPP協定の経済的、戦略的重要性及び各国がそれぞれの国内手続を進めるべきなどが確認をされたものであると承知をしています。
 
 そして、それを受けて、国内外で有識者、学者等においてどんな意見があるのか、そしてその上で我が国としてどう対応していこうとしているのか、こういった御質問だったと思いますが、国内においては、この有識者の方々、学者の方々、いろんな立場の方々がおられます。委員も御承知のとおり、今の状況の中で、日米FTAを考えた方がいいのではないかという方もおられます。また、米国抜きでTPPを考えるという方途はないんだろうか、こういった方もおられます。また、一方で、是非、このTPPは重要であるからして、引き続き粘り強く取り組むべきだ、こういった意見もあります。
 
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【参考】20161121TPP特「資料1」(石上事務所作成)

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 例えば、今年九月に外務省に日米経済研究会二〇一六という有識者会議を立ち上げました。今後の日米関係を中心にどうあるべきなのか、有識者の方々に意見を承る、こうした研究会が立ち上がったわけですが、その中においてTPPに関しては、早期発効に向け日米両国はリーダーシップを発揮しつつ努力すべきであること、また、TPP協定の経済的、戦略的意義について次期大統領及びその関係者の理解を得られるよう粘り強く取り組んでいくべきである、こういった意見も提出されているところであります。

『新時代の日米経済関係の構築』(「日米経済研究会 2016」提言【要旨】)
『新時代の日米経済関係の構築』(「日米経済研究会 2016」提言【本文】)
 
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 その上で我が国はどうするかということでありますが、TPPにつきましては、まず、先ほど御紹介させていただきましたTPP首脳会議におきまして、各国は国内手続をしっかり進めるべきであるということが首脳間で確認をされていますので、我が国としましては、まずは国会において御承認をいただけるよう全力で取り組んでいきたいというふうに思いますし、そして、それをもって国際社会の取組、米国を始め各国の取組を促していく、こうした効果につなげていかなければならないと思います。
 
 TPPの経済的あるいは戦略的な価値、そして二十一世紀型の経済連携のモデルをつくるんだということで取り組んできたわけですが、他の経済連携に対する影響等を考えますときに、まずはこのTPPにつきまして早期発効に向けて全力を尽くしていかなければならないと思いますし、引き続き各国の理解を得るべく粘り強く取り組んでいくのが我が国のあるべき姿だと考えております。

○石上俊雄君 
 
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 ありがとうございました。いろいろお話をいただきましたが、今、日本で要は承認をしたとしても、結果的にはアメリカのトランプさん待ちという感じになるんじゃないでしょうか。下手すると、もしその動き方によっては漂流してしまうような報道もあったり、今回、一部、参加国会合では出ていなかったようでありますけれども、先ほどちょっと大臣からも意見がありましたが、アメリカを抜いた形でのTPPも進めるべきではないかとか、いろいろな各国間では話しているようですが、そういったこと全体を含めて今後何か動きをするというタイミングが出てくるというふうに思うんですけれども、そういう動きを今後する考えがあるのか、その辺について石原担当大臣から答弁をお願いします。

○国務大臣(石原伸晃君) 

 石上委員が自由貿易を推進すべきであるという立場から、今、岸田大臣と御議論をいただいたところでございますが、我が国の進むべき方向については岸田大臣から今お話がございました。我が国が主導することでTPPの早期発効に向けた機運を高めていくという姿勢に何ら変わりはない。
 
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 なぜこの立場を取るのか、いま一度振り返って世界を眺めますと、やはり一部の場所で保護主義やあるいは孤立主義といったような動きが広がりつつあるということは紛れもない事実だと思っております。そして、私どもがここまで戦後発展をしたその根底には、自由な貿易制度によりまして日本のすばらしいプロダクツ、石上委員は日本を代表する企業の労組出身でございますが、この重電メーカーのものというものも今でも世界では大変評判のいいものでございます。こういうものを輸出することによって国富を蓄えてきた。やはり私たちは、自由貿易体制の維持、国際的な枠組みづくりに主導的な役割を果たす上でも、やはりこのTPPを推し進めていく、そういう重要性はどのような事態になろうとも変わらないのではないかと思っております。
 
 今後も、政府全体といたしましては、様々な機会を通じてアメリカや他の署名国に国内手続の早期完了を働きかけていく、これはもうTPPの参加国首脳によるTPP首脳会合でも確認されたところでございますし、そのためにも今国会での協定承認と整備法案の成立を目指してまいりたいと考えております。

○石上俊雄君 

 入口のところでちょっと時間が過ぎると後に続かなくなっちゃうので、次行っちゃいます。

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【参考】20161121TPP特「資料2」(石上事務所作成)

 資料二にちょっと付けさせていただいていますけれども、上の方ですね、今まで政府の答弁で、効果はというと、要はGDP十四兆円程度押し上げる効果があるんだ、あと雇用は八十万人規模で増やすことができるんだということを申されているわけであります。その一方で、農業、農産品、この辺の対応をされている方のところについては生産額がマイナスになってしまうということも出てきているわけであります。
 
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 そういうことも含めまして、政府は、各業界団体が今審議されているTPPの条約、協定についてどういうスタンスでおられるかというのを多分聞かれたり分析されているというふうに思うんですね。それをちょっとこれからお聞かせいただきたいというふうに思います。
 
 まずは、各種業界団体です。例えば医師会とか農協さんとか自動車関係の業界とか、私がいる電機産業の業界とか、そういったところがこのTPPの協定に対してどういうふうなスタンスでいるのか、それぞれその業界がそういうことに至った、そういう考えになっているということについて、その受け止めを、政府としてどういうふうに考えておられるかを、これは多分内閣官房だと思いますが、よろしくお願いします。

○政府参考人(澁谷和久君) 

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 お答え申し上げます。大筋合意以降、御指摘のように様々な団体から御意見なり御要望なりをいただいているところでございます。幾つか御紹介をいたしますが、例えば日本鉄鋼連盟、それから日本化学工業会からは、関税撤廃、外国の関税が撤廃されるということによる輸出への効果が期待されるという、そういう御意見でございます。日本物流団体連合会でございますが、物の往来の活発化を通じた物流量の増加、輸出入許可手続の透明化などを通じた我が国物流事業者の業務あるいは海外展開の円滑化などが期待されるという御意見でございました。それから、日本自動車工業会は、関税の話もさることながら、やはり新しい大きな市場ができる、協定によってビジネス環境の整備がされることで競争力強化に重要な役割を果たすと、こういう御意見をいただいているところでございます。電子情報技術産業協会からは、電子取引章の規定が新しいルールとして確立されることを期待していると、こういう御意見でございました。
 
 それぞれ、TPP協定が各業界のグローバルな事業展開にプラスになると評価しているところでございます。いずれも協定の早期発効を希望しているところでございます。
 
 一方、全国中小企業団体中央会からは、新輸出大国コンソーシアムなどによる中小企業の海外展開への積極的な支援を求める要望が出されているところでございます。全国で多くの中小企業が支援を求めて相談に来られたり、既に支援対象になっているわけでございますが、こうした実際のニーズを踏まえてこうした要望が出されたものと承知しているところでございます。
 
 それから、JAグループからでございますが、これも大筋合意直後でございますが、農産品の品目別の経営安定対策など、将来にわたって再生産が可能となる政策を確立すべきと、こういう御提案、御要望をいただいているところでございます。これは生産現場における切実な声を背景としたものでありまして、政府としては、こうした御提案を十分踏まえまして、昨年の十一月、総合的なTPP関連政策大綱を取りまとめたところでございます。

○石上俊雄君 
 
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 ありがとうございました。一方で、業界団体と対峙するところで労働組合という組織があるんですが、ここの多分御意見も話によるとお聞きしているというふうに聞いております。どういうふうな把握でおられるのか、先ほどの人のように、その判断が、どういう背景というか、どういう考え方でそこに至っているのかということについて、それぞれお聞かせいただけますでしょうか。

○政府参考人(勝田智明君)

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 労働組合からの評価についてお答え申し上げます。私ども厚生労働省では、連合と日頃から様々な機会を通じていろいろな意見交換を行っております。その中にはTPPに関するものも含まれております。この中で、連合さんの方からは、例えばTPPの労働関係規定につきまして、現時点で、貿易・投資に推進する目的で、自国の労働法令について免除等を認めない規定が明記されていると、こういったことを踏まえ、一定の評価をできる、ただし引き続き留意が必要といった御意見をいただいているものと承知しております。
 
 このような評価いただいた背景には、TPP協定の労働章が貿易・投資に影響を及ぼす形で労働条件を切り下げることを防止することを目的とし、締約国がILO宣言における働く方々の四つの権利を採用、維持することを定めてあること、こういったものを踏まえた評価であるものと考えております。
 
 厚生労働省としては、引き続き労働章の趣旨に踏まえた取組を進めてまいりたいと思っております。

○政府参考人(赤石浩一君)

 お答えさせていただきます。個々の団体のやり取りについてはお答えを差し控えさせていただきたいと思いますが、経済産業省といたしましても、産業団体や労働団体にはTPPも含めて様々な政策課題について御説明させていただいているところでございます。
 
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 TPPにおきましては、自動車部品の対米輸出の八割の関税が即時撤廃されるなど自動車産業に大きなメリットがありますし、電機産業にとっても、様々な関連製品の関税撤廃のみならず、電子商取引関連のルールの整備、それから通関の円滑化、知的財産の保護強化など、IoTなど今後の第四次産業革命の進展を後押しする高いレベルのルールが盛り込まれておりまして、幅広いメリットがあると考えております。
 
 TPPが自動車産業や電機産業にもたらすメリットは、当然それぞれの産業で働く労働者の方々にも大きなメリットをもたらすものと御評価いただけるものと考えております。

○石上俊雄君 

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 ありがとうございました。何でこういう話を聞いたかというと、それぞれの団体、もういろいろ微妙にこのニュアンスが違うんですね、温度差があるというふうに思います。労働組合もそうですし、業界団体もそうなんです。それはというと、農業系の皆様は、資料の二の下の方にも書いてありますけれども、要は負の影響を受けるんです。あとは、工業的なところは、電機産業は、あれですね、関税ほとんどないので将来に対する期待ですよ。自動車は一部、部品の関税がなくなる、さらには普通自動車は関税の廃止までは時間が掛かるとか、いろいろ微妙なんです。
 
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【参考】20161121TPP特「資料2」(石上事務所作成)

 したがって、その微妙なバランスで多分今回そういう表明をされていると思うんです。ここを私は大事にしないといけないと思うんですね。要は、負の影響を受けるところ、もしかしたら少数かもしれません。しかし、そこをしっかりとした手当てを政府がしていかないとやっぱり理解は先に進まないというふうに私は思うんですが、今のそれぞれの業界団体の対応の内容をお聞きをして、石原国務大臣はいかがお考えでしょうか。

○国務大臣(石原伸晃君) 

 ただいま厚労省そして経産省から、労働界並びに自動車あるいは電機、この皆様方と話して、どういうことがこのTPPで話されたのか、またTPPにおけるメリット、デメリット、そういうものについての意見の御開陳がございました。
 
 私も、生の声をということで地方に伺わせていただいて、中小企業の方々やあるいは農業関係の方々ともお話をさせていただいてまいりましたし、やはり委員が御指摘されましたとおり、間違いなく不安を抱いている方がいらっしゃいますので、そういう方が地方にいらっしゃる以上はしっかりと話を聞いてくるようにということで人を派遣させていただいたりして、いろんな話を聞いてまいりました。
 
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 やはり農林水産業のようなところでTPPに対する懸念、不安が多く寄せられているということは事実だと思います。こういう方々の不安を真摯に受け止めさせていただきまして、これも山本農林水産大臣から御答弁させていただいておりますように、政策大綱を作ってそういう方々に、今委員は光が当たらないというような表現をされておりましたけれども、そういう方々にも十分な配慮ということをしていくということは、やはり委員の御指摘のとおり、私も非常に重要なことだと思っております。
 
 これからも不安の声にはしっかりと寄り添って審議を深めてまいりたいと考えております。

○石上俊雄君 

 ここが重要なところなので、是非よろしくお願いします。三百か所で説明会をしたとか四千ページの資料を作ったと言うんですけど、やっぱり理解されないとこれ意味ないので、是非、しっかりとした予算も取ったというんですが、農業をされている方の本当の痛みのところにそれが行き着くのかというところですね、ここをしっかりと見ていただきたいというふうに思います。

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 それでは、ちょっと具体的なところというか、もうちょっと細かなところから次質問をさせていただきますけど、先ほど電機産業は関税がほとんどありませんということが言わせていただきました。具体的に電機産業で関税のメリットというのはどれほどなのかなというふうなことをお聞きします。
 
 電機産業のその項目が十六に分かれているんです。要は、集積回路、半導体・LED、液晶デバイス、あとはコンデンサーとか、半導体ウエハーデバイスとか、電機計測器とか、デジタルカメラ・カメラレコーダーとか、カーオーディオビジュアルコンピューターとか、あとプリンター複合機とか、産業用ロボットとか、あとCT、医療機器とか、エスカレーターとか、あと電線・ケーブル、蒸気タービン、発電機、原子炉などというふうに分かれているわけです。
 
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【参考】20161121TPP特「資料3」(石上事務所作成)

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 それぞれの日本からの輸出額と、あと日本の関税支払額はどれほどかといったところを経産省から説明をお願いします。

○政府参考人(赤石浩一君) 

 お答えいたします。全てのTPP参加国のデータが入手できるのが二〇一〇年でございますので、その時点のデータを基に計算いたしますと、以下のとおりでございます。

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 まず最初に、集積回路につきましては、輸入額が八千二百二十九億円、関税支払額が〇・二〇億円。それから、二つ目の半導体・LEDにつきましては、輸入額、日本からの輸出額になりますが、三千五百三十六億円、関税支払額は三百万円。液晶デバイス・有機ELについては、輸入額千七百五十七億円、関税支払額は七・三億円。コンデンサーにつきましては、輸入額が千三百四億円、関税支払額は〇・二五億円。それから、半導体ウエハーデバイスそれからFPD製造用機器につきましては、輸入額が三千二百六十八億円、関税支払額は〇・二一億円。電機計測機器につきましては、輸入額は六百十三億円、関税支払額は一・四億円。デジタルカメラそれからカメラレコーダーにつきましては、輸入額は三千百四十九億円、関税支払額は十九億円。カーAVC機器につきましては、輸入額が六百十億円、関税支払額は〇・五八億円。プリンター複合機につきましては、輸入額は六千八百五十四億円、関税支払額は七・二億円。産業用ロボットにつきましては、輸入額は八十九億円、関税支払額は〇・六六億円。CTなど医療機器につきましては、輸入額は五百三十八億円、関税支払額は一・五億円。エスカレーター・エレベーターにつきましては、輸入額は二十億円、関税支払額は一・〇億円。電線・ケーブルにつきましては、輸入額が四百九十六億円、関税支払額が三十六億円。蒸気タービンにつきましては、輸入額は二百五十億円、関税支払額が十一億円。それから、発電機につきましては、輸入額が九百六十二億円、関税支払額は二十七・九億円。原子炉などにつきましては、輸入額が四十二億円、関税支払額は一・四億円となります。
 
 これは、家電、産業用機械全体で見てみますと、輸入額は六兆三千五百十六億円でして、関税支払額は総計で四百八十四億円になります。

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■日本からTPP参加国への品目別
合計輸出額、合計関税支払額、実効関税率(%)

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経済産業省からの答弁まとめ(石上事務所作成)
 
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 なお、今申し上げました関税支払額は、従価税品目のみを対象としまして、二〇一〇年の日本からの輸入額に各輸入国がWTO加盟国に適用する税率を乗じた機械的な試算であることを申し添えさせていただきます。

○石上俊雄君 

 今、ちょっと細かくて本当に恐縮ですが、御説明をいただきました。私も事前に説明をいただいて、計算をさせていただきました。そうすると、多いところというのは発電機のところと蒸気タービンのところと、あと電線・ケーブル、やっぱり重電分野が多いんですね。これ、ちょっと軽めのところの電機産業というのはもう関税がほとんどありませんということになるわけでございます。
 
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 そこで、質問なんですが、このTPPがもし導入された場合、この重電分野の関税というのは今後どうなるのというところと、その資料の下にも付けてありましたが、さっき、電線・ケーブル、日本電線工業会からの要望も出ていますし、私は労働組合ですから、全電線の仲間からもどうなるんだということを聞かれていましたので、そこについて経産省から答弁をお願いします。

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【参考】「Global Trade Atlas (2010)」等をもとにした経産省資料
【参考】20161121TPP特「資料3」(石上事務所作成)

○政府参考人(赤石浩一君) 

 お答えいたします。最初の御質問のございましたいわゆる重電分野につきまして、発電機、蒸気タービンを含めまして、産業用機械全般では、例えばアメリカ向けの輸出額の九九%以上が即時撤廃となるなど、多くの国で即時撤廃することになっております。

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 それから、電線・ケーブル関連の品目につきましては、平成二十五年に、TPP政府対策本部宛てに日本電線工業会から要望書が提出されております。その中では、八か国、アメリカ、カナダ、ニュージーランド、豪州、マレーシア、メキシコ、ペルー、ベトナムで課されている関税の撤廃が求められております。このうち五か国、豪州、マレーシア、メキシコ、ペルー、ベトナムの関税は、その大部分についてはもう既に締結したEPAにより撤廃されておりまして、残る三か国、アメリカ、カナダ、それからニュージーランドの関税につきましては、TPP協定によって全て即時撤廃となっておりまして、一定の成果が上げられたものと承知しております。

○石上俊雄君 

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 ありがとうございました。多分安心していると思います。続きまして、我が国の対米輸出品で、資料の四の上の方にも付けさせていただきましたが、電機産業的には、四位の電気計測機器と六位の科学光学機器三千百四億円ですね、さっきの電気計測機器は三千三百七十三億円ですが。七位の半導体等電子部品が三千三十三億円、八位の電算機類の部分品、これが二千八百八十八億円、ここが大きいんです、ベストテンに入っていますから。しかし、これはよく分析すると、既に関税ゼロなんです。そこで、電機産業は関税がゼロなのでということをさっきから言っていたんですが。
 
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【参考】20161121TPP特「資料4」(石上事務所作成)

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 安倍総理はTPPは成長戦略の柱ということでよく言われるんですが、実際もう関税がないので柱にならないんじゃないかなというふうに思うんです。電機産業は今大変苦しくて、物づくり産業がこのTPPによって復活するのか、そこがやはりポイントだというふうに思っていまして、要は、TPPよりもよっぽど為替の変動の方が、これも資料を付けさせていただきましたが、上の右側に、一円動くと相当動くんです、利益が。だから、そこをどう考えられているのか。やっぱり成長戦略の柱というのはちょっと言い過ぎだというふうに思っているんですけど、そのことについて石原国務大臣から答弁をお願いします。

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○国務大臣(石原伸晃君) 

 今、資料四の対米輸出品目上位十品目の、私もトレースさせていただきますと、関税でいうならば、なるほど、こういうふうになっているのかなと改めて認識したところなんですけれども、TPPの合意内容というのは、関税だけに限らず、投資やサービスのルール作りを含めて三十章から成っている。各章について参議院ではかなり奥の深い議論がなされていると思いますけれども、こういうふうに多岐にわたる分野についてルールを定める、そして、そうした共通の貿易・投資ルールというものは、個々の企業に影響を与えるとともに、実際にはそこに関連する企業にも影響を与えていく、そういう側面もやはり見ていただきたいと思っております。
 
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 また、マクロ面で見ましても、TPPのこの発展モデルを見ますと、将来的には間違いなく貿易・投資を拡大する、それによりまして、各国のイノベーション、生産性が向上して新たなグローバルなバリューチェーンを生み出していくという効果もある。そういうときにまた、今委員が御指摘された電機産業の皆様方も新たな局面に私は入る可能性が期待できるのではないかと思っております。
 
 このように、TPPは、言ってみるならば産業間、企業間の連携、ひいては各国間の経済連携そのものに大きな影響を与えるものと認識をしているところでもございます。
 
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【参考】20161121TPP特「資料4」(石上事務所作成)

 そして、資料四の右端に想定ドルレートが付いておるんでございますが、私もこの為替レートというものが企業活動に、この表を見させていただいても、影響を及ぼすことは否定をいたしませんけれども、TPP本体とは一体何なのか、関税だけではなくて新たなルール、投資やサービスについてもルールを作る、貿易の慣行についても四十八時間原則で物を入れなきゃいけないといったルールを作る、やはりTPPによる影響と為替変動の影響とは分けて考えるべきではないかと、こんなふうに認識しているところでございます。

○石上俊雄君 

 ありがとうございます。そうなんですね。いろいろなところで考えていかないと、将来的な、そのルールによってもしかしたらプラスになっていくんでしょうけれども、そこをしっかりとちょっと見ていく必要があるのかなという気がします。
 
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 ちょっと視点を変えると、今、企業活動が活発なのはやっぱり東南アジアなんです。その中で、今回TPP加盟国を、十二か国なんですけれども、やはりその東南アジア全域に、中国も含めて、ちょっと広げていく。そのときに、やはり今回、TPPの協定の中に三十章の加盟条項というのがあるわけです。要は、全加盟国がよしとしないと新たなところが入れない。

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【参考】20161121TPP特「資料4」(石上事務所作成)
 
 今まで、貿易協定というのがなかなか、こういう協定があるものですから新規に入ってくるところがこれはまれだというふうに言われているんですね。ですから、そういった中では、更に進めるにはやはり柔軟な対応も、要は、二国間で何か成立しなかったらそこの部分だけはその国は除くとか、そういうような柔軟な対応も必要なのかなというふうに思うわけです。

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【参考】20161121TPP特「資料5」(石上事務所作成)
 
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 こういうことについてお考えになられることはあるのか、石原国務大臣のお考えをお聞きします。

○国務大臣(石原伸晃君) 

 石上委員が御指摘になりましたのは、いわゆるTPP協定の三十章の四条、すなわち新規加盟の点についての御懸念の御開陳ではなかったかと聞かせていただきました。

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 関税交渉というものはやはり、先ほど資料四でお示しいただいたように、影響のある分野も薄い分野もある。それだけ分かりやすいですから、そこにフォーカスが行くということは間違いないんですけれども、先ほどもお話をさせていただきましたけれども、それ以外の分野についても同時並行で交渉を行って、全体的にバランス配慮して、各国の、国営企業を抱えている国々もございますので、そういう中でぎりぎりのところで合意に至ったと認識をしております。
 
 ですから、一つの合意と他の合意とが複雑に絡み合っておりまして、その一部、例えばその新規加盟のところだけ取り出すみたいなことをしますと全体が崩れてしまう。俺はいいと思うけど、あの国とは個別的にもめていることがある、まあこれは仮定の話ですけれども、そういう事態も想定されるわけでございます。
 
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 そうしますと、加入を含めて何らかの見直しを認める際は、いずれの国からも反対がないことを条件とすることでこのコンセンサス方式の合意がなされているんだと思います。そうしますと、その観点から見ますと、加入要件のみを柔軟な制度とするということは、やはり利害関係が錯綜いたしますので、全体のフレームが壊れてしまう懸念が生じるという観点からなかなか難しいのではないか、こういうふうに御理解をいただきたいと思っております。

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 TPPによって新たに作られるルールは今後の経済連携協定でモデルになり得るものでございまして、参加を希望する国や地域も相次いでいることは十分に承知をしております。基本的価値を共有する国々が経済のきずなを深めて、更にその輪を広げていくことで地域を安定させる力にもなる。そういう意味で、TPP協定への新規加入を広げる取組については努力をしてまいりたいと考えているところでございます。

○石上俊雄君 

 そうですね。でも、今までなかなか広がらないと困っていたわけですから、何か工夫が必要だなというふうに思います。
 
 ちょっと次なんですが、第十一章の金融サービスのところなんですけれども、マレーシアの外国銀行の支店数の上限が倍増される、さらには新規ATMの設置制限が撤廃されるということが今回TPPが導入されると実現するということですね。したがって、ATMをやっているメーカーにとってはビジネスチャンスというところなんです。

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【参考】20161121TPP特「資料5」(石上事務所作成)
 
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 国内で大きいのが沖電気さんのところのATM、まだあるんですね、日立オムロンさんもやっているらしいんですが、中国で今、沖電気さんは五万台もATMを入れているらしいんですけれども、そこでちょっと困ったことがありまして、要はソースコードを開示しろというそういう要求があって、いろいろ経産省も動いていただいて、何か、それはちょっと待てというふうになっていて、今回のTPPの内容にはソースコードの開示の禁止ということが盛り込まれているわけでございますが、やはりTPPが導入されなくても、そもそもプログラムのソースコードの開示というのは禁止させていくべきではないかなというふうな認識で私はいるわけですけれども、このことについて答弁を求めます。

○大臣政務官(井原巧君)

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 御質問にお答えを申し上げます。参加国以外にもこのような考えを広めるべきとの御質問でございますが、中国においてこのようなことがございました。二〇一四年、サイバーセキュリティー強化のため、銀行が調達するATM機器等に対してソースコード開示を求めること等を内容とする中国銀行業IT機器セキュリティー規制が策定されたということがございました。
 
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【参考】20161121TPP特「資料5」(石上事務所作成)

 この規則が施行された場合、日本を含む海外製品に対する貿易障壁となるおそれがありました。お話ありました先ほどの日本の二社についても、大変技術流出につながるおそれがあったということでありまして、そこで、金融、総務、外務、経済産業の四大臣連名で中国に対しまして本規制に関する懸念を表明するとともに、米国政府や日米欧加の産業団体等からも懸念を表明するなど、各国と連携しつつ見直しを求めてきたところでございまして、この結果、二〇一五年四月、中国政府は施行延期を公表し、現時点では本規則は施行されておりません。
 
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 また、本年四月に日本で開催されましたG7情報通信大臣会合におきまして、貿易・投資を阻害するような動きを牽制しつつ、世界経済の成長を目指していく観点から、我が国が主導してソースコードの開示要求の禁止を含むデータの自由な流通の原則に合意をしたところでございます。
 
 御指摘のように、電子商取引のソースコード開示要求の禁止がこのTPPには盛り込まれておりますが、この潮流を是非大切にさせていただいて、各国と連携をしつつ自由なデータ流通を確保するための環境整備に努めてまいりたいと考えております。

○石上俊雄君 

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 ありがとうございました。もうちょっと細かいやつをこれから二問やるんですが、ちょっと時間がないので、一つは意見ということで言わせていただきますが、半導体なんですけれども、半導体の関税はアメリカも中国も台湾もほとんどゼロなんです。TPPによっても余り変わらない。じゃ、何が変わっているかというと、要は、優遇税制とか、あとは国の投資によってその優位性ができてくるというところなんです。ここをしっかりやっていかないと、TPPとかというルールを作っても何ら半導体の産業が元気にはなれないので、是非ここをやっていただきたいというのは意見です。

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【参考】20161121TPP特「資料6」(石上事務所作成)
 
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■このテーマに関する一昨年の質問主意書・答弁書のご紹介(振り返り)⇒この問題はますます深刻化しています。「見逃した」「知らなかった」という方は、まだ間に合う、是非こちらをご覧いただけると幸いです。
『我が国半導体産業の国際競争力強化に関する質問主意書』(2014年6月20日提出)の詳細ページへ
『我が国半導体産業の国際競争力強化に関する質問主意書に対する答弁書』(2014年6月27日送付)の詳細ページへ

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 次が、もう一つは、今すばらしい技術を持っている電子部品メーカーってたくさんあるんです。この前、報道で、アイフォンの製造を、要は中国で今アイフォンの製造をほとんど二社が独占してやっているわけであります。台湾のメーカーなんですが、そこで数万台を作っているわけであります。そこに入っているアイフォンの部品というのはほとんど日本製が占めているわけで、そこの、村田製作所の超小型の、世界最小と言われているんですが、積層型のセラミックコンデンサーとかフラッシュメモリーとか、こういうやつがあるんですが、ここでポイントは、このすばらしい技術の製品をいかにコモディティー化させないで延命させるか。この技術というか、この戦略を国としてもつくっていかないといけないと思っているんですね。

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■CEATEC JAPAN 2016「村田製作所」ブース@幕張メッセ

 オープン・アンド・クローズド戦略、ここも学者さんたちもよく言っているので、そういうことを今までやってきていなかったので衰退の一途をたどってきているわけなので、是非そこに注力をいただきたいというのが一つで、このことについてお考えをお聞きしたいというのが一つ。

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【参考】20161121TPP特「資料6」(石上事務所作成) 

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■オムロン・コミュニケーションプラザ@京都

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 さらには、もう一つ、これも報道ですけど、アイフォンとかの液晶を、液晶から有機ELに転換をするということで、韓国、中国がこぞって有機ELに今シフトしているんです。そこに日本も乗り遅れちゃいけない。

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■IFA 2015@メッセ・ベルリン、CES 2016@LVCC、日経テクノロジー 

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 コスト的に要は優位性が保てる印刷型技術というすばらしい技術があるんです。これはジャパンディスプレイのところと一緒にやっているJOLEDというんですけれども、ここをしっかりとやっぱり国としても支えていくべきだと私は思うんですが、このことについて経産省からお聞かせいただけますでしょうか。


○政府参考人(安藤久佳君) 

 お答え申し上げます。今委員御指摘のオープン・アンド・クローズ戦略は、これは大変大切なものだというふうに認識をさせていただいております。コア技術に知的財産を集中をして外部に漏れないようにブラックボックス化をして、そして売るときにはしっかりと従来の縦割りの系列を外れて世界に売り込んでいくと、こういった戦略だというふうに認識をさせていただいております。

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 今委員御指摘のメーカーさん含めて、日本でも大変そういった試みを行っている会社がおられます。先ほど申し上げましたような様々な研究開発税制あるいはNEDOなどを通じました御支援、こういったようなことを通じてこういった試みを最大限応援をさせていただきたいと、かように思っております。

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 また、印刷の有機ELについては、これは日本が持っております、大変優れた可能性を持っておる技術だというふうに認識をさせていただいております。今御指摘のJOLEDにつきましては、産業革新機構がパナソニック及びソニー、こういった既存の会社とも協力をしながら開発に専念をしておるといったところでございます。

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 これから更に企業努力を行っていただき、今申し上げましたような政策支援を総動員をさせていただいて世界に冠たる技術を確立をさせていただきたい、このように思っております。

○石上俊雄君 

 是非お願いします。

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 最後ですが、今まで車の議論というのは関税の話が主だと思います。しかし、今後の車というのは自動運転、いろいろなぶつからないとか完全な自動運転とかになって、要は次のテクノロジーと、様々なものが来ている、そのことを日本としてリードしていかないといけないわけです。そのときに、TPPと新たに出てくる様々な技術、テクノロジーとの関係はどういうふうなことになっていくのか、そこを、お考えがあるのかどうかを最後に石原国務大臣にお聞かせいただけますでしょうか。

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■Disruptive Technology(市場を一変させる技術)
■Game Changer(ゲームチェンジャー)
■The Next Big Thing(次にくる「どでかい」もの)
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ネクスト・ビッグ・シング。それは自動運転、ロボティックス、ビッグデータ、VR・AR、人工知能AI・・・それとも、それらが全部入り混じったもの?
(未来は僕らを待っている。)

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○国務大臣(石原伸晃君) 

 私もこの点はこれから非常に重要だなと思いまして、二社ほど実際に試乗をしてまいりました。フェーズ2まででございますけれども、かなりのところまで来ているような気がいたします。それ以外にもIoTやAIロボット、日本の産業が国際競争力の観点から極めて強いものがある、これをやはりしっかりと後押しする。これは未来投資会議という中で、スピードアップとパワーアップを図った体制でこのイノベーションの社会実装を後押ししていこうと、今政府を挙げて取り組ませていただいております。
 
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 そして、TPPとの関連でございますが、先ほどお話をさせていただきましたように、御指摘のように、イノベーションを加速していく上で、やはり巨大市場になるアジア太平洋地域において、こういう、今オープン・クローズの話がその前にございましたけれども、こういう戦術、タクティクスみたいなものもしっかり確立していかないと、どんどんどんどん科学技術の進歩ですばらしいものが陳腐化していってしまう。こういうことを守るために知財や投資保護などの共通ルールができるということは意義が大きくて、やはりTPPというものは様々な分野で、いきなりにはダイレクトには響いてきませんけれども、委員の御指摘をかなえていく上でも私もツールになると認識をしているところでございます。

○石上俊雄君 

 ありがとうございました。終わります。
 
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【委員会配布資料1】
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【委員会配布資料2】
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【委員会配布資料3】
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【委員会配布資料4】
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【委員会配布資料5】
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【委員会配布資料6】
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【質問要旨】
20161121TPP特「質問要旨」(石上事務所作成)
20161121TPP特「質問要旨」(石上事務所作成)

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【配布資料】
20161121TPP特「配布資料」(石上事務所作成)
20161121TPP特「配布資料」(石上事務所作成)

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以上

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