2018年6月19日(火) 経済産業委員会 「オゾン層保護法改正案」(モントリオール議定書(キガリ改正)、日本人が発見した「南極オゾンホール」、三菱電機「DS2000」とNEC「NEXTAR」(我が国宇宙産業の輸出産業化)、国家基幹技術「ポスト京」(富士通)・気象庁スパコン(日立)、量子コンピューティング投資競争、東芝ライフスタイル「日本初のノンフロン冷媒の家庭用冷蔵庫」、パナソニック「自然冷媒(CO2)型」と富士電機「冷却ユニット内蔵型」、三菱電機「自然冷媒ルームエアコンの研究」)

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20180619経産委員会「オゾン層保護法改正案」配布資料【石上事務所作成】

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環境省HP「自然冷媒機器開発秘話『東芝ライフスタイル』」
(※「シクロペンタン」から「イソブタン」への切替【家庭用冷蔵庫】)

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■参議院経済産業委員会「オゾン層保護法改正案」質疑(2018年6月19日)

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【議題】

・オゾン層保護法改正案(特定物質の規制等によるオゾン層の保護に関する法律の一部を改正する法律案) 

「オゾン層保護法改正案」(概要)
「オゾン層保護法改正案」(新旧対照条文)
「オゾン層保護法改正案」(参考資料)

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(出典)「オゾン層保護法改正案」(概要)

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※「キガリ」改正の「キガリ」って何?
 一昨年2016年10月に、アフリカのルワンダ共和国の首都キガリにおいて、オゾン層を破壊する「特定フロン」を規制してきた「モントリオール議定書」の改正がなされ、オゾン層を破壊しない「代替フロン」も、地球温暖化効果が大きく、規制されることになった。これが今回、国内法「オゾン層保護法」を改正する理由である。今回のモントリオール議定書改正は、参加国の協議・合意の行われた場所の名前(ルワンダ共和国の首都=Kigali【キガリ】)から、「キガリ」改正と呼ばれている。

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(出典)独立行政法人「国際協力機構(JICA)」ホームページ

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【質問構成】


【「キガリ改正」そもそも論】
<1.取組むべき政策課題を見つける重要性>

【「キガリ改正」マクロの視点】
<2.削減目標達成の我が国の基本姿勢>

【「キガリ改正」ミクロの視点】
<3.機器ごとの冷媒代替技術の現状・課題>

【「キガリ改正」将来の視点】
<4.我が国冷凍空調産業のシェア拡大の好機>

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@参議院第2別館・第21委員会室

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20180619経産委員会「オゾン層保護法改正案」質問要旨【石上事務所作成】
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20180619経産委員会「オゾン層保護法改正案」配布資料【石上事務所作成】
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<1.「キガリ改正」そもそも論:真の意味で「取組むべき政策課題」を見つけることの重要性>

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【南極オゾンホールを含めたオゾン層破壊状況の経過と今後の見通し】

問1:(対気象庁)
 気象庁気象研究所の忠鉢繁(ちゅうばち・しげる)研究官が南極上空にオゾン量の少ない部分「オゾンホール」を1982年に世界で初めて発見して36年。南極オゾンホールに限らず、有害な紫外線から地球環境を守るオゾン層の破壊の現状や今後の修復は気象観測からどのような見通しにあるか。

 また、こうした科学的知見を得る上で観測のための人工衛星や、データ解析に用いるスパコンは2大必須アイテムとも聞くが、限られた国の予算の中、日本自前のものと国際協力と、研究テーマで様々だろうが、全般的にどういう組合せになっているのか。すべて自前か。

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【我が国の宇宙開発戦略:国・産業界の課題(研究開発と産業展開のバランス)】

問2:(対経産省)
 地球観測や宇宙探査など純粋科学だけでは予算制約上、規模拡大は早晩行き詰る。準天頂衛星データの利活用に象徴できるよう、税金以外のお金が(他産業や利用者、海外需要から)流れ込む環境づくりが重要。

 例えば、世界の商用静止衛星市場における受注シェアは、三菱電機がまだ2%、NECは昨年初めて海外受注に成功したばかりと、今後官民挙げての戦略的国際展開(輸出産業化)が期待される。実際、欧米(政府機関+企業)は、自国の安全保障も上手く絡めて輸出ビジネスのモデル構築に成功している印象。我が国宇宙産業を脱「官頼み」・持続的発展可能な産業とするために政府はいかなる戦略を描いているか伺いたい。

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【国家基幹技術のスパコン(ポスト京)、量子コンピュータ開発(目的・課題・必要性)】

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問3:(対文科省)
 衛星等でデータの大規模収集が可能となっても、その解析なくして「意味ある何か」は見つからない。ムーアの法則でセンシングのコストが大幅に下がり、ビッグデータ化も著しい分、それに見合ったコンピューティング能力の桁違いの向上が国家や企業の命運を握る時代と言っても過言ではない。政府は「スパコン京」を開発し、現在は「ポスト京」に取組んでいるが、その目的や課題、国としての開発必要性や費用対効果等をどう認識しているか。

 
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問3:(続き/対文科省)
 また、ここ数年、量子コンピューティングという、やがて来るスパコンの計算速度限界を超える、全く別原理のコンピュータ開発に、各国政府や企業も競争モード著しいが、我が国はどのような取組みを行うのか
(例えば、予算規模や体制、スパコン開発との順序や優先度等)。

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<2.「キガリ改正」マクロの視点:国全体での削減目標達成の基本姿勢>

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世耕弘成 経済産業大臣

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【生産量、市中ストック、漏えい・回収等の物質収支に基づく目標達成の基本的な戦略】

問4:(対世耕弘成 経済産業大臣)
 今回のキガリ改正は、オゾン層破壊係数(ODP)ゼロだが地球温暖化係数(GWP)大の代替フロンに削減義務を課す(具体的にはHFC:ハイドロフルオロカーボン)。国全体の消費量の定義は「消費量=生産量+輸入量―輸出量」、但し「生産量」には議定書でも国内法でも、実際の生産量から破壊量を控除するとの規定がある。従って「代替フロンの生産は段階的に禁止され、『グリーン冷媒』化が義務化された」と短絡するのは不正確で、生産分を破壊すれば(換言すれば、環境放出ゼロ、市中ストックを大量破壊すれば)現状維持も可能であり、漏えい量や廃棄時回収量次第では、許容される生産量は大きく変動するとも考えられるのではないか。

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問4:(続き/対世耕弘成 経済産業大臣)
 もちろん「グリーン冷媒」に生産が全て切替われば、削減目標の達成面でも環境面でも理想的だが、それはこれまでの延長線上で可能なのか。真のボトルネックはどこにあるのか。

 また、そもそも、どのような戦略・シナリオで削減目標をクリアするイメージなのか。

(例えば、新冷媒切替は経済的に期待できるのか、漏えい・回収量の把握は十分か、2029年▲70%削減は見通せるのか等、物質収支を左右する要因とそのインパクトについて全体像を伺いたい)。

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<3.「キガリ改正」ミクロの視点:機器ごとの冷媒代替技術の現状・課題・対応>

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『機器ごとの冷媒代替技術の概観』

●低温/高温(給湯)領域で、かつ冷媒量が少ない機器では、一般的に冷媒代替技術が実用化済み(※温度帯に適した冷媒が存在していた、また、機器内で配管が閉じているために安全対策が取りやすく可燃性冷媒も選択肢になり得た等の理由による)。

●一方、空調などの中間的温度帯では、温度帯に適した冷媒がまだ見つかっていないため、省エネ、安全性の両面で技術的ハードルが残されている。

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【家庭用冷蔵庫・自販機・カーエアコン分野について、また、HFO「第三のリスク」論】

問5:(対経産省)
 家庭用の冷蔵庫やカーエアコン、自動販売機などでは、代替フロンからグリーン冷媒への代替が進んでいる、または、進む見通しと聞くが、具体的な状況はどうか。問題なしか(新規製造分、国内ストックでの比率や、冷媒代替による経済性、性能・安全性等はどうか)。

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【家庭用冷蔵庫】
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環境省HP「自然冷媒機器開発秘話『東芝ライフスタイル』」
(※「シクロペンタン」から「イソブタン」への切替【家庭用冷蔵庫】)

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【自動販売機】
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(※地球温暖化係数(GWP)とは、CO2を1とした場合の温暖化影響の強さを表す値)

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問5:(続き/対経産省)
 例えば、グリーン冷媒に含まれる「HFO」(例えば、HFO-1234yfなど)は、衆議院の質疑では、CO2などの自然冷媒ではなく、弗素系の人工の化学物質であって、問題点が外国政府で指摘されているとのこと。我が国政府はどのような判断根拠で整理しているのか。

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【業務用冷凍冷蔵庫(大型・中型)、超低温冷凍冷蔵庫分野について、また、次世代内蔵型ショーケースなど漏えい対策のアイデア】

問6:(対環境省→対経産省:※続けて答弁をお願いします)
 業務用冷凍冷蔵庫(大型・中型)、超低温冷凍冷蔵庫などでは、代替フロンからグリーン冷媒への代替候補はあるが普及に課題ありと聞く。具体的な状況はどうか。対応はどうか。

 また、業務用の冷凍冷蔵庫は1台あたりの冷媒量が多く、耐用年数も長い。そのため冷媒の漏えい量も多い(国全体の半分)との課題があるが、いかなる対策が検討されているのか(例えば、冷媒配管を店内に設置する別置型に比べて、ショーケース1台ごとに冷凍回路を内蔵すれば、冷媒総量の低減、現場での継手やシール部の工事の不要化で、漏えいリスクが大幅改善できると考えられるがどうか:富士電機「次世代内蔵型ショーケース」等)。

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【家庭用エアコン、業務用エアコン、小型業務用冷凍冷蔵庫分野について、また、万が一、代替冷媒候補が見つからない場合の対応について】 

問7:(対経産省)
 一方、家庭用や業務用のエアコン、小型業務用冷凍冷蔵庫に関しては、代替フロンからグリーン冷媒への代替候補を検討中と聞くが、国としてどのような対応や研究開発を行っているか。目標達成への時間軸は、キガリ改正のスケジュールと関連付けて設定してあるのか。

 また、万が一、冷媒の代替候補が見つからないor普及に課題が残ってしまう場合、国としていかなる対応をとり得るのか(考えておく必要性もあるのでは)等も併せて伺いたい。

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<4.「キガリ改正」将来の視点:我が国の冷凍空調産業のシェア拡大のチャンス>

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【まとめ:我が国冷凍空調産業が需要増大のエアコン世界市場でシェア拡大する一大チャンス】

問8:(対世耕弘成 経済産業大臣)
 キガリ改正の削減スケジュールについては、現行のフロン排出抑制法に基づく取組を着実に実行すれば2025年までは問題はないが、70%削減が始まる2029年以降は見通しが立っていないとも聞く(2034年から80%削減、2036年から85%削減)。

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問8:(続き/対世耕弘成 経済産業大臣)
しかし考えてみれば、キガリ改正は先進国だけでなく途上国も含めた規制であり、HFC代替物質の開発、製品の実用化を産業競争国(ライバル)に先行することができれば、日本の冷凍空調産業の国際競争力強化、シェア拡大の好機と捉えることも可能。国としても積極的に企業や研究機関等の研究開発を支援するべきと考えるが、大臣の認識・決意について伺いたい。

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答弁者:世耕弘成 経済産業大臣、経産省、環境省、文科省、気象庁

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以上


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【配布資料集】

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