2017年3月22日(水) 経済産業委員会 「委嘱審査(平成29年度予算案審査)」 (世耕大臣訪米と東芝・WH社問題、我が国半導体産業の現状、福島第一の燃料デブリの号機ごと・デブリ位置ごとの取出し工法について)

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(1)世耕経産大臣の訪米会談、また我が国半導体産業の現状について

問1:(対世耕経済産業大臣)
 先週16日、米国ロス商務長官、ペリー・エネルギー長官は、大臣との会談で「米国で原発建設を進めるWHの親会社・東芝の財務的安定は重要」と言及。国内では官房長官が「両国間でしっかり情報交換を進めていくことになった」と会見。個社の経営判断という観点を超えて、両国政府の関心・懸念はどの辺りにあるのか。また、このテーマは来月の日米経済対話でも扱われるのか。

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<2017年3月16日訪米について>
■ペリー米国エネルギー長官(写真左)
■ロス米国商務長官(写真右)

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問2:(対世耕経済産業大臣)
 WH案件と対をなす国内メモリ事業の売却で先月2/20、経団連・榊原会長は「技術や人材が国外に流出するのは問題。日本の国益を考えると国や産業界として対応が必要」と会見。振り返ると、政策投資銀行の関与したDRAMのエルピーダ、アナログ半導体のSIIセミコンダクタ、また産業革新機構では非メモリ(車載・産業分野)のルネサス等がある。半導体は幅が広いが、産業競争力強化ご担当の立場から我が国半導体産業の現状について大臣はどの様な認識か。

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●本年度経産省関連予算案(1兆3366億円)には、第四次産業革命、中小企業・地域経済の強化、サイバー、省エネ・再エネなど、軒並み重要な案件が並ぶ。

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●この予算案に暗雲を立ち込めるのが福島第一原発の事故費用約22兆円。原則東電負担だが、国も前面に立つ方針で中間貯蔵の建設・管理運営にエネルギー特会から35年間470億円(計1.6兆円)を投じる。また除染費用4兆円に機構保有の東電株売却益を充てる目論見だが、売却時の株価が5倍に届かず不足が生じても、まだ「検討する」に留まるのが今の閣議決定だ。一方、廃炉では国の負担は研究開発で昨年度補正までで累計わずか0.2兆円。しかし廃炉費用全体は8兆円と昨年末一挙4倍に跳ね上がった。これを東電だけで背負い切れるのか。「貫徹委・中間とりまとめ」に寄せられたパブコメも疑念で満ち溢れている。

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例)「燃料デブリの状況さえ6年たっても一向に見えず」「取出技術は未確立で費用は8兆円を遥かに超えるはず」「そもそも6兆円ものコスト増額はTMI原発事故費用1000億円の60倍というだけで極めて根拠薄弱だ」

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しかも試算に関して、審議会の資料には「機構の責任で評価したものでない」「経産省として評価したものでない」とさらに疑念が深まる脚注が付いている。

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●確かに廃炉は前例なき挑戦ではあるが、現状を丹念に調べると「内外から結集された叡智」である技術陣にとって、これが手も足も出ない、糸口すらつかめない究極の難問とは必ずしも思えない。むしろどの様な戦略が試行錯誤され、研究開発が日々積み上がっているかの情報が不足するが故の不安増大ではないか。確実でないと公表は控えたいとの姿勢はプロとしての責任感かも知れないが、社会全体で何らかのイメージを共有できないリスクも想像以上で、成果に至る前段で大きな阻害要因となりかねない(石棺方式の話が出てきしまう等)。

このままでは東電の「非連続の経営改革」の中核「共同事業体の設立→再編・統合」に対して「1Fのリスク遮断ができないから」として、誰も名乗りをあげない事態となりかねない。そこで1F廃炉の具体的なイメージを社会で共有できるよう質問することで微力ながら福島復興に貢献したい。

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(2)燃料デブリの号機ごと・デブリ位置ごとの取出し工法について

問3:(対経産省・平井大臣官房原子力事故災害対処審議官)
 メルトダウンした核燃料は各号機で、どこまで融け落ちて、いかなる状態にあることを念頭に廃炉を進めているのか。核燃料は核反応停止直後、極めて高温で冷却・注水が遅れるほど、また注水停止時間が長いほど、燃料の溶融は進展し、周囲も溶かしながら燃料デブリを広範囲で形成する。これまでの事故進展解析によると、注水が不十分で燃料デブリが広範囲に拡散する、取出し困難な号機は、悪い方から1号機→3号機→2号機との認識でよいか(3/12(日)NHKスペシャル「原子炉冷却 12日間の深層」でも1号機は全電源喪失後12日間注水が不十分で最も過酷な状態に長時間さらされたと評価している)。

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問4:(対経産省・平井大臣官房原子力事故災害対処審議官)
 1号機では、融けた核燃料は圧力容器を貫通、格納容器底部に落下、ペデスタル外側へ漏出した可能性が大。ここに燃料デブリが広がると、TMI事故で使われた上アクセス工法では対処不能。格納容器に開口を設ける横アクセス工法が必要になるのではないか。しかし横アクセスでは圧力容器等の撤去は困難で、結局、横と上、両工法が必要になる。実際、1号機の上部(オペレーションフロア、通称オペフロ付近)では、使用済燃料プールからの燃料回収(放射能の潜在リスク大)が優先なので2022年度後半まで作業スペースが確保できない。結果、1号機では最初に横、次に上アクセス工法を検討することになるのではないか。

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問5:(対経産省・平井大臣官房原子力事故災害対処審議官)
 2号機も使用済燃料プールの取出しが2021年初頭までかかり、横アクセス工法先行と考えてよいか。また、作業イメージは、干渉物が散乱する狭い空間をロボットが巧みに走行しデブリに接近、切削・搬出を繰り返すというより、比較的容易にデブリに接近できる貫通口(X-6ペネ、機器ハッチ等)からアクセスレールを延ばし、その先端に切削回収アームを位置取らせ、ペデスタル内外のデブリを回収するイメージと考えてよいか。事故直後は近未来的なヒューマノイド型など現実の開発ではハードルが高そうなロボットが必要との印象が先行したが、実際には、バネや水圧駆動だったり、セル化したものを現場で連結して使うアイデアだったりと、奇抜さというより作業の確実性重視になっている印象を受けるがどの様な観点から開発が行われているのか。進捗具合はどうか。

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問6:(対経産省・平井大臣官房原子力事故災害対処審議官)
 冷えて固化した燃料デブリを切削・回収する場合、ダスト飛散防止、臨界管理など諸対策が必要と考えるが、どのように検討・準備しているか。デブリ回収は格納容器を冠水状態で行うのが理想だが、止水工事次第では気中(水位を適宜調整する等)の場合も出てこよう。ただその際も最低限デブリ切削時には水の掛け流しを行い、デブリ粉対策をしっかりと取るべき。それ以外に局所吸引、負圧管理、格納容器内の小循環ループ構築、トーラス室-地下水の内外水位管理など様々な案を耳にするが、実際投入される見込みはどうか。課題は何か。

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問7:(対経産省・平井大臣官房原子力事故災害対処審議官)
 3号機はデブリ調査が進んでいない一方で、格納容器内の水位が6.3mと格納容器の損傷が軽微である可能性がある。しかも使用済燃料プールの燃料搬出が2019年度完了予定と、他号機より1年以上はやくオペフロで作業空間が確保できるため、上アクセス工法に取り掛かることが可能になる。これらの点を総合的に考えると、3号機ではまず上アクセス・冠水工法で検討を進めるべきではないか。そうすることで上・横すべてのアクセス工法を早期に確立することになり、技術確立のタイミング最適化の観点でも意義があると考えるがどうか。

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問8:(対世耕経済産業大臣)
 福島第一原発の事故費用見積もりは昨年末、約22兆円という途方もない金額に膨れ上がった。なかでも廃炉費用の不確実性は極まっており、社会的に懸念が大きい。その上、政府がこの追加6兆円の廃炉費用の試算に対して「見積もりは自分の責任ではない」「ボトムアップアプローチは取り得ない」と殊更言ってみても有益とは全く思えない。それよりも、まず一つ、実現可能と思われる廃炉シナリオや具体的なデブリ取出し作業のイメージを社会全体で早期に共有するのが望ましい。廃炉工程の細部まで詰めることができなくても、大づかみに作業をブロック化してコストの積み上げもしっかり行い、廃炉費用に関する社会の不信・疑念に応えるべきではないか。国として今後の廃炉工程について積極的な情報発信を行うことで疑心暗鬼の念を払しょくすべきと考えるが、この点の大臣の認識や今後にかける意気込みをぜひ伺いたい。

以上

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答弁者:世耕弘成経済産業大臣、松村祥史経済産業副大臣、井原巧経済産業大臣政務官、安藤久佳商務情報政策局長、平井裕秀大臣官房原子力事故災害対処審議官、村瀬佳史資源エネルギー庁電力・ガス事業部長

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20170322経済産業委員会質問要旨【石上俊雄事務所作成】

20170322経済産業委員会配布資料【石上俊雄事務所作成】

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以上

2017年2月15日(水) 資源エネルギー調査会 「原子力問題に関する件」質疑(福島第一「燃料デブリ」の最新調査・取り出し、柏崎刈羽原発再稼働に関する3つの検証課題、原発の40年運転制限の科学的根拠と今後、東京電力の「非連続の経営改革」、30年を迎える日米原子力協定の行方、高速炉開発と「もんじゅ」の行方)

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■矢田さんと並んで座る「資源エネルギー調査会」
@参議院分館・32委員会室

 ちなみに今後の開催は、4/12(水)、4/19(水)、4/26(水)。
いずれも午後1時から3時間程度の開会見込みです。

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【議題】

・原子力等エネルギー・資源に関する調査 (「新たな時代に向けた我が国の資源エネルギー像」のうち、「原子力問題に関する件」)

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【質問構成】
(1)福島第一「燃料デブリ」の最新調査・取り出し
(2)柏崎刈羽原発再稼働に関する3つの検証課題
(3)原発の40年運転制限の科学的根拠と今後
(4)東京電力の「非連続の経営改革」
(5)30年を迎える日米原子力協定の行方
(6)高速炉開発と「もんじゅ」の行方

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■サソリ型ロボット

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【質問項目】

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(1)福島第一「燃料デブリ」の調査・取り出し
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問1:(対東京電力・広瀬社長)
 1F格納容器内におけるロボット等を利用した調査の結果や分析(漏水箇所や燃料デブリ位置)を各号機ごとに教えて欲しい。また2号機で計測・推定された高線量値(530、650Sv/h)は1号機同様、ペデスタル外側へのデブリ拡散を示唆するかに関してどう考えるか。

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■形状変形(ヘビ)型ロボット

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問2:(対経産省・高木副大臣/経産省・平井(裕秀)原子力事故災害対処審議官)
 1F廃炉の最難関=燃料デブリの取出しは現在どう考えているか。当初は予見性の高いTMI-2(スリーマイル島原発2号機)方式である冠水工法(作業被ばくの低減は期待できる一方、止水・耐震性が課題となる工法)が多く言及されたが、最近は気中工法も同様に聞く機会が増えたが何故か。また、気中工法をとるとTMI-2方式をベースに検討した取出し費用「最大6兆円程度」の見積もりは変わらないのか。

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■福島第一原子力発電所

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(2)柏崎刈羽原発再稼働に関する3つの検証課題
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問3:(対内閣府・平井(興宣)政策統括官(原子力防災担当) 
東電は収益に関して「非連続の経営改革」でコスト削減・更なる上積みを模索中。柏崎刈羽原発の再稼働はその柱の1つで、新潟県に全面協力を確約するが、知事が掲げる3課題=事故原因・健康生活への影響・避難方法のすべてに東電が対応できるわけではない。とりわけ避難方法について、国がしっかり対応するべきと考えるが、どうなっているか。

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(3)原発の40年運転制限の科学的根拠と今後
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問4:(対原子力規制委員会・田中委員長)
 原発=既存の軽水炉による発電は、震災津波による事故もあり幅広い意見があるが、電力会社の経営の観点では、40年運転期間制限は重大なテーマ。議員立法の審議過程において40年制限は「政治的な数字」「科学的な調査あるいはいろんな根拠に基づいて出た数字ではない」「三条委員会(=原子力規制委員会)の中で選ばれた委員が真剣に調査して、検討をして、責任を持って示していく」べきとされているが、規制委員会の認識はどうか。


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(4)東京電力の「非連続の経営改革」
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問5:(対資源エネルギー庁・村瀬電力・ガス事業部長)
 「非連続の経営改革」関連で、東電所有の分離プルトニウム(Pu)を可能ならば現在保管中の英仏に売却(or日本政府に移管)してはどうかとのアイデアを聞くが、国としてその妥当性・可能性についてどう考えるか。東電プルサーマル実施の見込みや我が国保有の分離Pu保有量の増大・六ヶ所再処理工場の稼働を踏まえると検討価値はあるのではないか。

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(5)30年を迎える日米原子力協定の行方
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問6:(対外務省・川崎大臣官房審議官)
 高速炉は、核燃料サイクル技術の2本柱の1つ。もう1つは再処理だが、我が国の再処理技術展開の大前提となる日米原子力協定が来年2018年7月に当初の有効期間30年を迎えるが、国としてその後についてどう考え、現在どのような取組みを行っているか伺いたい。例えば専門家からは、①自動延長、②相当期間延長の手続きをとる、③現協定を改定し新協定を締結、④来年以降は当面無協定条約になる、のいずれかとの指摘もあるがどうか。

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(6)今後の高速炉開発と「もんじゅ」の行方
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【前提】
 昨年12月の原子力関係閣僚会議で「高速炉開発の方針」が決定され、これまでの知見や教訓を十分に踏まえ、4つの原則=国内資産の活用、世界最先端の知見の吸収、コスト効率性の追求、責任体制の確立、に基づき高速炉開発を継続することが決定された。
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問7:(対文科省・板倉大臣官房審議官)
 原子力関係閣僚会議において「『もんじゅ』の取扱いに関する政府方針」が決定され、高速炉「もんじゅ」は安全かつ着実な廃止措置に移行するが、核燃料を取出して、原子力基本法第三条第四号で定める「原子炉」でなくなった、いわば「もんじゅ」装置の各部分は、ナトリウム取扱機器、高速炉仕様の蒸気発生器として世界で唯一存在する大規模な実機・大型研究施設とも考えられる。これらを「もんじゅ再稼働で得られるはずだった技術的知見」の獲得にわずかでも活用することは、今後の高速炉研究開発や立地自治体との信頼再構築の観点からも意義があるのではないかと考えるが、これまで「もんじゅ」を担当してきた文科省の考えを伺いたい。

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■高速炉もんじゅ

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【答弁者】

・高木 陽介 経済産業副大臣

・田中 俊一 原子力規制委員会委員長     

・廣瀬 直己 東京電力ホールディングス株式会社
       代表執行役社長

・平井 裕秀 内閣府政策統括官
・村瀬 佳史 資源エネルギー庁電力・ガス事業部長 
・川崎 方啓 外務大臣官房審議官  
・板倉周一郎 文部科学大臣官房審議官         


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【配布資料】
20170215配布資料(全6枚)【石上事務所作成】
20170215配布資料(全6枚)【石上事務所作成】


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【質問要旨】
20170215質問要旨【石上事務所作成】
20170215質問要旨【石上事務所作成】


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193-参-資源エネルギーに関する調査会-002号 2017年02月15日

○石上俊雄君 

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 民進党・新緑風会の石上俊雄でございます。時間に限りがありますので、早速質問をさせていただきます。
 
 福島第一原子力発電所の廃炉に向けて、大変多くの方の知識とか経験を寄せ集めて、今少しずつ作業が進められるというふうに思っています。その中で、最近は格納容器の中にカメラが入ったり、ロボットが入ったり、さらには、透過して見ていろいろなデブリの状態とか水漏れがどうなっているか、そういったところを調べられているというふうに認識しております。

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20170215配布資料①【石上事務所作成】
20170215配布資料(全6枚)【石上事務所作成】

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 そこで、各号機、三つあると思うんですけれども、それぞれ分析の結果どんな状況に今なっているというふうに認識されているのかを簡単に説明していただきたいと思いますし、特に二号機においては、せんだってカメラが入ったときにちょっと予想だにしなかった高い放射能のレベル、五百三十シーベルト、六百五十シーベルトというのが出てきたという、このことについてどういうふうに捉えられているのか。ペデスタルの外にデブリが一号機と同じように二号機もしみ出しているという、こういうふうなことにつながるような認識を持たれているのかというところも含めて、説明をいただけますでしょうか。

○参考人(廣瀬直己君) お答え申し上げます。一号機、二号機、三号機、それぞれについてお答えいたします。

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■東京電力ホールディングス株式会社 廣瀬代表執行役社長

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  一号機は、直近では一五年の四月に自走式のロボット、自分で走るロボットを入れまして格納容器内について調べましたけれども、大きな損傷等はなかったんですが、現状、我々は、これは既に公表されていることでございますけれども、溶けた燃料は、本来であれば燃料棒ということで立っているわけですけれども、それが圧力容器の下に溶け落ち、更にそこから突き抜けて下の格納容器にまで落ちているのではないかというふうに推測しております。
 
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■形状変形(ヘビ)型ロボット
(国際廃炉研究開発機構HP「原子炉格納容器内部調査装置の作業訓練の実施について[日立GEニュークリア・エナジー]」より)

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 これは、昨年の二月から五月ぐらいにかけてミューオンという宇宙線の透過で核燃料がどの辺にあるのかという調査をしましたけれども、そのときも、一号機の中には余りその黒いものが見えないということから大分溶け落ちているのではないかというふうに推測しているところでございます。
 
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■福島第1原子力発電所1号機
(東京電力・動画アーカイブ「福島第一原子力発電所は、今」~あの日から、明日へ~、2016/12/27(火)より)

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 それから、二号機については、先生御指摘のように、この一、二週間でいろいろな調査が始まっております。

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■サソリ型ロボット
(国際廃炉研究開発機構HP「原子炉格納容器(PCV)内部調査装置の開発状況について[東芝]」より)

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 まだ本当にとば口に入れただけ、あるいはたまった障害物を取ろうとしたロボットということですので、これからどのぐらいの線量があるのかといったようなことを測るロボットを入れてまいりますので、まだまだこれからでございますけれども、御指摘の五百三十であるとか六百五十といった大きな数字は、画面を見ておるわけですけれども、カメラを積んでいるロボットを入れましたので、そこにノイズが飛びます。そのノイズの量によって、このぐらいの線量があるために、ノイズがいっぱい飛ぶとそれだけ放射線量が高いのではないかという算定ができることがありますので、そうしたことで算定をしたということで、そういう意味では全く実際に測った数字ではなくて、カメラの画像から判定しておりますので、細かいところ、正確なところはこれから、その放射線量を測るためのロボットをこれから目的的に入れてまいりますので、それを待ってみないといけないと思っております。

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20170215配布資料①【石上事務所作成】
20170215配布資料(全6枚)【石上事務所作成】

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 それから、一号機のように落ちているのではないかという先生御指摘ございましたけれども、そもそも一号機もまだこれから、できれば来月中ぐらいにロボットを入れてその辺を見ていきたいと思っていますので、一号機もまだそこまでははっきりしておりません。
 
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■福島第1原子力発電所2号機
(東京電力・動画アーカイブ「福島第一原子力発電所は、今」~あの日から、明日へ~、2016/12/27(火)より)

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 二号機については、ただ、これもミューオンのものとかなんとかでいろいろこれまでつかもうという努力をしてまいりました結果、二号機については御存じのように建屋も残っておりますので、かなりの部分が燃料は残っているのではないかというのが私どもの推定でございますが、これも今後のロボットの調査等々に待たなければいけないところがございます。
 
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■東京電力ホールディングス株式会社 廣瀬代表執行役社長

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■福島第1原子力発電所3号機
(東京電力・動画アーカイブ「福島第一原子力発電所は、今」~あの日から、明日へ~、2016/12/27(火)より)

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 三号機については、一号機と同様に、一五年の十月に貫通部からカメラを垂らしまして、そのカメラに映った映像でいろいろ確認しましたけれども、その結果、格納容器の中の構造物あるいは壁面等については特に大きな損傷はその時点では見られておりません。ここも三号機については一号機と同じような状況で、やはり燃料が溶け落ちて圧力容器の下あるいはそこから突き抜けて格納容器のところまで行っているのではないかなというふうに考えているところでございますけれども、あと、特にそのほか漏えい等々については、三号機については確認できておりません。
 
今そういったような状況ということでございます。

○石上俊雄君 ありがとうございました。
 
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 とにかく中の状態が分からないと、一番この要というか、一番困難だと言われているデブリをどうやって取り出すかといったところにつながっていかないということであると思います。

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20170215配付資料②【石上事務所作成】
20170215配布資料(全6枚)【石上事務所作成】

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 そして、今現在、デブリをどういう状態で、どういう形で取り出すか。スリーマイルアイランドの二号機ですかね、この事故が起きたときに、圧力容器の中に全部デブリがあったので、要は水で浸してそれを取り上げるという、これが一番の過去の事例としてはあるので、日本もこの冠水式で何とかできないかといったところで初め計画されていたと思うんですが、最近になって、何というんですかね、冠水式じゃなくて、どうも気中工法というんですかね、そういう方向も検討されているというか、そっちの方をよく聞くようになったんですが、今後どのように考えておられるのかといったところを一点お聞きしたいのと、この取り出しは、冠水工法で取り出すということを前提にして、取り出し費用として最大六兆円ぐらい掛かるという試算が出されているわけですが、気中工法に変わったらこれが変わっていくのか、そこのことについてお聞かせいただけますでしょうか。

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20170215配付資料②【石上事務所作成】
20170215配布資料(全6枚)【石上事務所作成】

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○副大臣(高木陽介君) 

 今御指摘ありましたように、燃料デブリの取り出しにつきましては、平成二十七年の六月に改訂した中長期ロードマップにおきまして、それまでに得られた知見を踏まえて、格納容器内の水位又は燃料デブリへのアプローチ方向を組み合わせた複数の工法について比較検証を行うこととしております。
 
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「東京電力(株)福島第一原子力発電所の 廃止措置等に向けた中長期ロードマップ」(平成27年6月12日 廃炉・汚染水対策関係閣僚等会議)

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 現在、取り出し工法の研究開発を進めるとともに、原子炉や格納容器の内部状況をできる限り事前に把握することを最優先の課題として取り組んできておりますので、先ほどの社長のお話にありましたように、ロボット投入等々を含めて現状を把握しようとしております。特に二号機におきましては、現在、格納容器内部の調査において新たな情報というのが収集され始めております。こうした調査評価を踏まえて、今後、号機ごとの燃料デブリ取り出しの方針や工法を決定してまいりますので、現段階では冠水工法若しくは気中工法といった特定をしてはいないという現状でもございます。

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■高木陽介 経済産業副大臣   

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 ただ、そうした中で、廃炉に要する資金につきまして、現時点で政府として具体的かつ合理的に見積もることは困難ではありますけれども、他方、東電改革の具体的な姿の検討や廃炉に関わる制度整備を検討するためには一定の規模感が示されないと議論を進めることは難しいということで、今般、廃炉に要する資金として、現時点の最新の情報に基づきまして、一定の蓋然性を有するものとして約八兆円という試算の金額をお示しをさせていただきました。
 
 今後どのような工法を採用するか決定していくという状況の中で、最新の情報に基づき、原賠機構が有識者へのヒアリングに基づき算出したものであるということで御理解をいただきたいと思います。

○石上俊雄君 ありがとうございました。

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20170215配付資料③【石上事務所作成】
20170215配布資料(全6枚)【石上事務所作成】

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 これとはまた別な話なんですけれども、やはりこれから賠償とかも含めていく中で、東電さんの非連続の経営改革というのをしっかりやっていかないといけないという話がよく出てくると思うんです。
 
 そこの中で、せんだって、新潟県知事の米山知事が、要は知事が掲げる三つの課題、これを何とか解決をしながらそこから話を進めていきたいという話をされているというふうに思います。三つの課題とは、事故原因、健康、生活への影響、そして避難方法、こう三つ挙げているんですね。これ、全て東電ができるかというと、なかなか難しいところがあるわけなので、特に避難方法についてはやはり国がしっかりと対応すべきものではないのかなというふうに思っているわけでありますので、そこをどう政府は考えているか、答弁をお願いします。
 
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20170215配付資料③【石上事務所作成】
20170215配布資料(全6枚)【石上事務所作成】

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○政府参考人(平井興宣君) 

 避難計画は、住民の状況や具体的な避難経路、避難先など地域の実情を熟知している地元の自治体が中心となって策定しています。しかし、原子力災害の性格上、国の関係機関が大きな役割を担わなければ実効性ある計画はできないことから、国が前面に立って自治体を支援することとしております。
 
 柏崎刈羽地域における避難計画の充実については、内閣府が柏崎刈羽地域原子力防災協議会を設置し、これまでも関係省庁と連携し、きめ細かく関与し、新潟県及び関係市町村等と一体となって検討を進めてまいっております。

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■内閣府 平井政策統括官 

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 国としては、引き続き新潟県等と密にコミュニケーションを図りながら、避難計画の充実に取り組んでまいります。

○石上俊雄君 ありがとうございます。
 
 とにかく、住民の皆さんというんですかね、県民の皆さん不安を抱えられているので、その不安を払拭するために、東電、政府、しっかりと連携を取りながら対応していただきたいというふうに思います。
 
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 それで、次なんですが、先ほど浜野委員から原子炉の四十年のその運転ルールというやつを聞かれましたので、これは、田中委員長に来ていただきましたが、ちょっと時間の関係で飛ばさせていただきますので、御容赦いただきたいと思います。
 
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■原子力規制委員会 田中俊一委員長  

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20170215配付資料④【石上事務所作成】
20170215配布資料(全6枚)【石上事務所作成】

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 資料は資料四のところに付けさせていただきましたが、運転期間の四十年原則というのは議員立法で出たんですね。その中で、いろいろ議論の中で、要は規制委員会ができたらそこでしっかりと方向性を改めて示すという、そういうような文言も入っていますので、是非、先ほども意見がありましたので、よろしくお願いしたいと思います。
 
 それでは、また続きまして、東電の非連続の経営改革関連で、ちょっとこういう話を聞いたのでどうかなというのをお聞きしたいと思うんです。
 
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 東電が所有されている分離プルトニウムを、現在保管しているのが全体で四十七トンぐらいあるんです。資料は四に付けてありますが、そのうちのイギリスとフランスに置いてあるやつが三十何トンあるんですね。日本にあるやつが約十・何トンあるんですよ。

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20170215配付資料④【石上事務所作成】
20170215配布資料(全6枚)【石上事務所作成】

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 そこのことについて、要は非連続の経営改革ですから、これを資産とした場合ですよ、アイデアとしてこんな話があるんですが、保管中のそのプルトニウムを要は売却をすることができないのかという、こういうことがありまして、国としてこの妥当性、可能性についてどう考えられているかということですね、そこをちょっとお聞かせいただければと、そういうふうに思います。

○政府参考人(村瀬佳史君) お答えさせていただきます。
 
 東京電力改革につきましては、昨年十二月に東電委員会から東電改革の提言というものが出されておりまして、それを踏まえてしっかりと改革に向けた取組を進めていただきたいと、このように思っております。
 
 今御指摘ありました保有している分離プルトニウムの扱いにつきましては、これは民間事業の話でもありますので、事業者が置かれているその事業環境又はその事業環境の変化なども踏まえながら事業者自身が検討するべきものと考えております。
 
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■資源エネルギー庁 村瀬電力・ガス事業部長  

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 いずれにいたしましても、政府といたしましては、資源の有効利用、それから廃棄物の量の減少、また、その放射性レベルの低減といった観点から、エネルギー基本計画に基づきまして国内外の理解を得ながらプルサーマルを含む核燃料サイクルを推進する方針でございまして、その中で政府としてもしっかり対応してまいりたいと、このように思います。

○石上俊雄君 よろしくお願いします。
 
 またちょっと、あえてテーマをまた変えますが、昨年の十二月、原子力関係閣僚会議で高速炉開発の方針が示されました。高速炉、核燃料サイクル技術の二本柱の一つ、もう一つは再処理になるわけでありますが、これが、核燃料サイクル技術というか、この再処理技術展開の大前提となっているのが、日米原子力協定というのがあるんですね。それが約三十年前に結ばれまして、期限が二〇一八年の七月に来るわけです。
 
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20170215配付資料⑤【石上事務所作成】
20170215配布資料(全6枚)【石上事務所作成】

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 これをどうするのかといったところですね。自動延長にするのか、相当期間延長の手続を取るのか、同協定を改定して新しい協定を締結するのかとか、来年以降は当面無協定状態にするのかというような四つのパターンがあると専門家の方は言われているわけでありますが、国として現在どんなふうな考え方を持ちながら進めようと考えられているのか、答弁をお願いします。

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20170215配付資料⑤【石上事務所作成】
20170215配布資料(全6枚)【石上事務所作成】

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○政府参考人(川崎方啓君) 

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■外務省 川崎外務大臣官房審議官

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 日米原子力協定の当初の有効期間は三十年、二〇一八年七月十六日までということでございますが、その後は、自動的に失効するのではなくて、日米両国いずれかが終了通告を行わない限りこれが存続をするというものになっております。
 
 この日米原子力協定は、我が国の原子力活動の基盤の一つを成すものであって、極めて重要なものであると考えております。政府といたしましては、ただいま先生から御指摘ありました今後の協定の在り方といった点も含め、引き続き米国との間で緊密に連携をしてまいりたいと考えております。

○石上俊雄君 

 時間がなくなっちゃいましたので、最後の質問になるというふうに思いますが、原子力関係閣僚会議において、先ほど「もんじゅ」の話も田中委員長から説明もいただきましたが、廃炉に向けてしっかりと進めていくんだというふうなことがありました。しかし、「もんじゅ」は原子力基本法第三条の第四号で定める原子炉で、要は燃料を取り出すと原子炉じゃなくなっちゃうんですね。

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■高速炉もんじゅ

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20170215配付資料⑥【石上事務所作成】
20170215配布資料(全6枚)【石上事務所作成】

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 要は、「もんじゅ」はたくさんのお金を掛けてあそこまで造り上げたんですから、この資料の六に書いてありますけれども、いろいろな知見を得るために、大型ナトリウム試験施設というところで何か模擬試験をやろうという話が出ているわけですね。

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 要は、燃料を取り出せば原子炉じゃなくなるわけですから、残ったナトリウムの循環機能だけ使って大型施設というところに変えて、これ模擬試験みたいなやつをやるようなことを考えられれば、地元の皆さん等の理解も得られるし、何かこれは一石二鳥のような気がするんですが、そういうことについて、「もんじゅ」の担当であります文科省、どういうふうにお考えがあるかお聞かせいただけますでしょうか。

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20170215配付資料⑥【石上事務所作成】
20170215配布資料(全6枚)【石上事務所作成】

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○政府参考人(板倉周一郎君) お答え申し上げます。
 
 「もんじゅ」につきましては、昨年十二月に開催されました原子力関係閣僚会議におきまして「もんじゅ」の取扱いに関する政府方針が決定されまして、原子炉としての運転再開はせず、今後廃止措置に移行し、あわせて、今後の高速炉研究開発における新たな役割を担うよう位置付けることとなっております。
 
 具体的には、「もんじゅ」を含む周辺地域を我が国の高速炉研究開発における中核的拠点の一つとして位置付け、「もんじゅ」を活用した高速炉研究を引き続き実施することとしております。
 
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■文科省 板倉文部科学大臣官房審議官

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 まずは、「もんじゅ」の継続的な運用、保守を行うことによって、データの蓄積や知見の獲得を進めるとともに、さらに、ナトリウム炉の解体技術の実証を行うなど、これは安全規制にのっとりつつ、今後適切な活用を検討してまいりたいと考えております。

○石上俊雄君 

 ちょうど時間になりましたので、この辺で終わりますが、福島第一の廃炉もそうですし、あらゆる技術開発もそうなんですが、結構長い時間掛かるわけでございます。そこの中で、相当数の技術を持った方々が携わっておりますので、是非計画的に、なかなか、新たな課題が見付かってスケジュールをキープするのも大変だと思いますが、是非皆さんのお力で前に進めていただければと思います。

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以上で質問を終わります。ありがとうございました。


(終)

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【配布資料】
20170215配布資料(全6枚)【石上事務所作成】
20170215配布資料(全6枚)【石上事務所作成】

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【質問要旨】
20170215質問要旨【石上事務所作成】
20170215質問要旨【石上事務所作成】

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以上

2017年2月8日(水) 資源エネルギー調査会 「資源エネルギーをめぐる国際情勢」 参考人質疑(エネルギー安全保障政策=「何を守るか」「何から守るか」「何で守るか」、『自主開発・独立(フルセット)路線』と『国際分業論=市場・経済優先路線』の間で振り子のようにスウィングする政策議論)

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【議題】

・原子力等エネルギー・資源に関する調査 (「新たな時代に向けた我が国の資源エネルギー像」のうち、資源エネルギー情勢と我が国の対応(資源エネルギーをめぐる国際情勢))

【質問要旨】
20170208資源エネルギー調査会「質問要旨」(石上俊雄事務所作成)
20170208資源エネルギー調査会「質問要旨」(石上俊雄事務所作成)

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【進化する石炭火力:IGCC、IGFC】
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(出典)TDK Tech Mag「進化する石炭火力発電〜環境にやさしいIGCC、IGFC〜」
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【参考人】
・東京国際大学大学院国際関係学研究科
 武石礼司 教授
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委員会冒頭の意見陳述
配付資料【上】(武石礼司教授)
配付資料【下】(武石礼司教授)

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・公益財団法人東京財団 
 平沼光 研究員兼政策プロデューサー
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委員会冒頭の意見陳述
配付資料【上】(平沼光研究員)
配付資料【下】(平沼光研究員)

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・欧州復興開発銀行(EBRD) 
 西川有司 EGPアドバイザー
(※EGP=Enterprise Growth Programme、企業成長プログラム)
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委員会冒頭の意見陳述
配付資料(西川有司EGPアドバイザー)

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・名古屋大学大学院環境学研究科 
 高村ゆかり 教授
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委員会冒頭の意見陳述
配付資料【上】(高村ゆかり教授)
配付資料【下】(高村ゆかり教授)

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【質問要旨】
20170208資源エネルギー調査会「質問要旨」(石上俊雄事務所作成)
20170208資源エネルギー調査会「質問要旨」(石上俊雄事務所作成)

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【質問の前提としての基本認識】

・国家の運営や経営において「エネルギー安全保障」は、死活的に重要な政策の代表格と認識。

・「安全保障」とは、英語のセキュリティ(security)の和訳であり、「危険にさらされていない」「危険から守られている」との意味。

・エネルギー安全保障の議論とは、私たち日本人が自分のエネルギーに関して、何を守るか(対象)、何から守るか(脅威)何で守るか(手段)をどう考え、どの様な方向を目指すか、について共通認識をつくる作業だと考える。

・一般に、資源エネルギー政策というと長期的視点が色濃い分野かと思われるが意外にそうでもなく、数十年は変わらないと思われたトレンド(例えば石油枯渇論)が、わずか数年で一変することもあれば(米国シェールガスの登場で)、また、数年程度で大きく様変わりしてほとんど聞かなくなった政策の方向性(例えば省エネ、自主路線の強調)も、歴史を振り返ると、似通ったパターンの繰り返しだったりする場合もある(歴史は繰り返す)。

・本日伺う「石油」「レアアース」、また原子力など他分野でも、ご多分に漏れず、政府と民間の政策哲学は、『自主開発・独立(フルセット)路線』と『国際分業論=市場・経済優先路線(安価安定な輸入こそ重要)』の間を振り子のようにスウィングして(振れて)きた歴史がある。

(事例紹介)
●アラビア石油=日の丸石油・和製メジャーの国家的追求、そしてその挫折の歴史
●1970年代オイルショック後の「新エネ」サンシャイン計画=石油代替エネルギー政策の打ち上げ
●メタンハイドレート=資源ナショナリズム吹き荒れるなかの国産エネルギー開発の新たな挑戦
●レアアース、トリウム分離技術の喪失=「買えばいいんだという姿勢」(本日の西川参考人ご講演より)
●核燃サイクル路線の確立以前=海外における商業再処理で十分との国際核燃料サイクル論(vs国内サイクル論)

・結局、この2つの路線・政策観点(国内自主路線と国際協調路線)の双方に、バランスよく注力することこそが、我が国の「資源・エネルギー安全保障」にとって最善の道だ、というのが、歴史の示唆するところではないかと認識している。

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【質問項目】

問1:(対武石礼司東京国際大学教授、対西川有司EBRD(欧州復興開発銀行)EGPアドバイザー)
 
 我が国が生きていく国際環境、つまり世界の資源エネルギー勢力図は、短期・長期で、今後どのように変わっていくとお考えになるか。
 
 「短期」とは、具体的に言えば、米国トランプ新政権のインパクト。また、「長期」とは、今世紀後半から来世紀初頭ぐらいのスパンであり、どの様なイノベーションが大きなインパクトを及ぼしていくと想像・期待するか。(※「イノベーション」とは、「新しいテクノロジー」とか「新しい規制や事業のやり方」「人々の新しい行動様式や考え方」など幅広く考えてもらった方がいい。)

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問2:(対平沼光東京財団研究員兼政策プロデューサー、対高村ゆかり名古屋大学教授)
 
 世界における資源エネルギー利用の実態は、国ごとに、あるいは、同じ国の中でも業界ごとに、極めて広範囲の多様性が存在するが、そうした中で、この資源エネルギー安全保障の問題を、不必要な危機や対立を生じずに社会的に解決する(合意形成する)には、どの様な態度や発想、手法(アプローチ)をとるべきだとお考えになるかを伺いたい。

 例えば、「自主自立路線の切磋琢磨こそ結果的に国際社会全体を救う」とか、「マーケットが持つ自律的調整機能の強化を重視する(=自由な取引が阻害されない工夫がベスト)」とか、「温暖化条約などで主流になってきた『プレッジ&レビュー方式(=自主目標を掲げさせ、それを逐次チェックする手法など)』で全体を一方向に向かわせる=外部からの強制に力点を置かない」など。

 最近思うのだが、何かを悪者にして政策を推進しようとしても(例えば原子力、石炭火力)、悪者にされた側は激しく抵抗するわけで、感情的な対立の中、コンセンサス形成は難しくなる。むしろ「否定」の態度や姿勢ではなく、自らが理想とする技術や制度を、それぞれが主導(唱道)し発展させることに、政治政策関係者は努力するべきではないか、と考える。様々に唱道される選択肢の中から選ぶのが、国民であり、マーケットであり、この選択・選別のプロセスが繰り返すことで、次第に、社会全体の方向性が決まっていく(出現する)手法の方が、政治的には遥かにクレバー、賢い手法なのではないか、と感じることが最近特に身近で多くなった気がする。参考人の方々それぞれのお立場・専門分野では、こうした観点についてはどの様にお考えになられているのか伺いたい。

以上

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NEDO「火力発電技術の技術開発の現状」


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193-参-資源エネルギーに関する...-1号 平成29年02月08日

○会長(金子原二郎君) 次、石上俊雄君。

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○石上俊雄君 民進党の石上俊雄でございます。
 
 今日は、四人の参考人の先生の皆さん、本当に多岐にわたって教えていただきまして、本当にありがとうございました。
 
 私の方からはちょっと、細かな話ではなくて全体的な話で質問させていただければというふうに思います。
 
 やはりエネルギーの安全保障というのは、国の運営とかというところをしっかり進める意味で最重要政策の一つだというのは、これは論をまたないんだというふうに思いますが、このエネルギーの安全保障の議論を進める上で、やはり何を守るのか、何から守るのか、何で守るのかをどういうふうに考えて方向性を決めていくことが一番重要なんじゃないかなと、そういうふうに考えているところでございます。
 
 そういった意味では、資源エネルギー政策というのは、何かこう、ふとすると長期的なスパンで考えないといけないのかなというふうな考え方もあるわけですけれども、過去を振り返ると、あれだけ石油が枯渇すると言われていたんですけれども、あれ、いつだったっけという感じとかですね、何かいろいろ新しい技術が生まれたとかということで、今まで目指していたところがすぐ変わってしまうというか、というところも一方で含んでいるわけでございます。そういったところをいろいろ繰り返しながら今まで来ているのかなと、そういうふうに考えております。
 
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■参議院分館・第32委員会室

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 今日伺った話の中に、先ほど西川先生の方からもお話がありましたが、やはり自分のところで開発をして独立する、フルセットの体制でしっかりやっていくんだという考え方と、やっぱり安い方を選ぶのがこれいいんじゃないのという、経済重視の国際分業論というんですかね、スタイルというんですか、そういうところに進む考え方、この二つの考えを何かこう揺れ動きながら今まで来ているという歴史になってくるんじゃないかなと、そういうふうに思います。
 
 日本も過去、メジャー的な石油会社をつくるとかという時期もありましたし、オイルショックのときは様々な新エネとかサンシャイン計画とかいろいろあったわけでありますけれども、結局は、先ほど言った、自前でやるのか、要は海外も含めた形で調達して経済的に落ち着くところに落ち着くという、こういう二つをうまくバランスを取らせるというところでここまで来ているんではないかなと、そういうふうに考えているところでございます。
 
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(事例紹介)
●アラビア石油=日の丸石油・和製メジャーの国家的追求、そしてその挫折の歴史
●1970年代オイルショック後の「新エネ」サンシャイン計画=石油代替エネルギー政策の打ち上げ
●メタンハイドレート=資源ナショナリズム吹き荒れるなかの国産エネルギー開発の新たな挑戦
●レアアース、トリウム分離技術の喪失=「買えばいいんだという姿勢」(本日の西川参考人ご講演より)
●核燃サイクル路線の確立以前=海外における商業再処理で十分との国際核燃料サイクル論(vs国内サイクル論)

【質問要旨】
20170208資源エネルギー調査会「質問要旨」(石上俊雄事務所作成)
20170208資源エネルギー調査会「質問要旨」(石上俊雄事務所作成)

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 その上で、二つを質問させていただきますが、まず一点を武石参考人と西川参考人に御質問させていただきますが、先ほどもちょっとお話に出ていたかと思うんですが、我が国が生きていく国際環境、つまり、世界の資源エネルギー勢力図が今後、短期的な視点と長期的な視点、短期的には先ほどちょっと話にも出ましたが、アメリカでトランプ大統領が誕生したという、このことについて、どういうふうに変わっていくのか。長期的には、これも先ほどちょっと出ましたが、人の生活の様式は変わっていきます。燃料を使った自動車から電気自動車に変わるとか、さらには、これからもっとすばらしい技術が開発してきたときにどう勢力が変わっていくのか、そういった視点で御示唆を賜れればというふうに思います。
 
 二問目は平沼参考人と高村参考人に聞かせていただきたいと思うんですけれども、世界における資源エネルギーの利用実態というのは、それぞれの国々の業態とかでいろいろ変わってくるわけでございます。そこの中で、どういった形でその国が、エネルギー安全保障というのを考えながらやっていくわけでありますが、不用意な危機感とか対立とかですね、社会的に解決するという、そういうのを発生させないように合意を得ていく、こういうことをしっかりやっていくことを多分それぞれの国々で一生懸命考えているんだろうなと、そういうふうに思っているわけでございます。
 
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■石炭ガス化燃料電池複合発電
(IGFC=Integrated Coal Fuel Cell Combined Cycle)
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①石炭をガス化して、まずガスタービンを回し、次に廃熱を回収して蒸気タービンを回す「石炭ガス化複合発電(IGCC=Integrated Coal Gasification Combined Cycle)」。

②このシステムに、CO2分離回収技術を使い、CO2の回収・貯留を行う(CCS=Carbon Capture and Storage)。

③さらに、石炭をガス化して燃料電池で発電する「石炭ガス化燃料電池複合発電」は『3度おいしい発電方式』。

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 そういった意味で、最近ちょっとよく思うんですけれども、えてして誰かを悪者にする。何か、この前ちょっとあったのが、石炭の発電はCO2をたくさん出すからというようなことで悪者化したりですね、その一方では、原発もあるんでしょうけど、原子力発電もその中に入るんでしょうが、そういった中で一方のものを推進する。こういう仕組みだと、どうしても、石炭火力をやっている人、原発をやっているところにはそれぞれ人がいて、石炭もいろいろな技術が開発されて、今はガス化してガスタービンを回し、蒸気タービンを回し、更にその挙げ句に水素を取り出すという、こういうふうな新しい技術も生まれてきているわけでありますから、そこはそこで置いておきながら、自分たちが進める再エネとか省エネといったものをしっかり前に進めていく、このことを政治としてもしっかり支援をし、やっていく体制を整えていくことが重要なんだろうなというふうに思うわけでございます。
 
 この辺につきまして、それぞれの、平沼参考人、高村参考人のお立場で何かお考えがあれば御示唆を賜れればというふうに思います。よろしくお願いします。

○会長(金子原二郎君) 質問が五分掛かっていますので、答弁を簡潔にお願いします。

○参考人(武石礼司君) 

 では、米国の新しい政策ということで、それに対する対応ですけれども、アメリカとしては、シェールガスがたくさん出てきますので輸出したいと思っているわけです。ですが、スポットのLNGですね、ガス価格というのは今、アメリカが輸出してきて船に載せて日本まで運んでくると、むしろマイナスになってしまうぐらい安くなっているわけです。ですが、アメリカとしては、やはり市場競争ですね、全てをマーケットに委ねてその中の選択に任せると、こういう態度をこれからも取ってくると思われますので、日本もその場合には、ですから世界の市場を見ながらアメリカと対応していくと。ですから、逆に言えば、日本というのはやはりコスト次第で何を選択するかというのを選ぶ、そういう自由を今は持ったというふうに考えていいと思います。
 
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 ですから、例えばロシアから更にLNG、ガスが出てきますけれども、そういうものに関しても、やはりコストで競争をしてもらう。それから、新エネルギーに関しても、補助金をいつまでも出しているんじゃなくて、その補助金がなくても自立できるような体制はどうやってできるのか、これをやはりしっかり見ていく。熱供給とかそういうものに関しても余り過度な期待を持たない。熱を使えるところはもう既に使っているわけでして、私はそういう調査をするのをずっとやってきたんですけれども。
 
 ですから、なかなかそういう夢のような話ばっかりで新エネに過度な期待を持つんじゃなくて、やはり詳しく現場を知って、その中から議論を起こしていくという、こういうことをしていけばおのずと道は見えてくると、こういうふうに思っています。

○参考人(西川有司君) 
 
 日本が何が得意かと。例えば今、新宿へ行ってもどこへ行ってもLEDが輝いていますけれども、青色LEDですね、ダイオード、これの発明によって光が大分変わっちゃったと。それから、一部レアアースも要らなくなっちゃったと。それから、鉄から炭素繊維、変わっていると。
 
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 ということで、日本がこれから何をしたらいいかと。まともな資源開発というのは、先ほどお話ししたように、とてもかなわない。技術がないと。海洋開発に国は力を入れていますけれども、とても見通し付けるまではできないでしょうと。今、とば口だから、皆さん、ええっ、先日の「宝島」じゃないですけれども、特集号、三百兆ビジネスと、こんなことを書けるんですね、まだとば口だから。でも、あと何年かするとそう言えなくなる。そう言えなくなったときに何が大事かと。資源の分野も、微生物の力によって資源をつくれると、こういうことも今実施されています。したがって、日本がやるべき方向というのは、こういうイノベーション、ここにやっぱり力を入れるべきだと。ここに余り人も投入されていないですね。誰でもが既存のプラスアルファぐらいが楽でいいなということで、そこに人は行くけれども、そういう挑戦するようなことをやっていかないと日本は生き残れないだろうと。生き残れなきゃどうすればいいのか。買っていけばいいじゃないかと。じゃ、金はと。そのうちなくなりますよ。そういうように考えています。
 
 だから、資源は、何も資源開発しなくてもいい、違うアプローチがあると、先ほどの資源循環じゃないですけど、これも一つのアプローチですね。
 
 以上です。

○参考人(平沼光君) ありがとうございます。
 
 私、おっしゃるとおりだと思います。日本はとにかく資源、エネルギーに乏しい国なので、何か一つを取り上げてこれは駄目だからやめてしまえとかいうようなぜいたくなことは言っていられないと思うんですよね。使えるものはやっぱりどんどん使っていく、ただし、そこで、使えるものは使うというところをしっかり考えていかなければいけないと思うんですよ。

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 でも、これは話は単純で、今こういったものがあります、これは今こういうふうに使えるよね、でも、これは今こういう課題があって使えないけれども、この課題が解決すれば将来こういうことができるよね、そういう整理をしっかりして、みんなが共通見解を持って、だったら今はこれとこれとこれのエネルギーを使ってこういうことができるよねということを決めていく。で、今使えないもの、それは、じゃ、もうこんなもの要らないやと捨てるんではなくて、今使えないけれども、じゃ、その課題は何なの、その課題を解決するにはどうしたらいいの、その課題をいつ頃解決できるのというのをきちっと整理をして、じゃ、これは多分このぐらいに使えるよね、だったらここもしっかり研究をしたり投資をしたりしていこうよということを決めていけばいいだけの話なんですよね。
 
 えてして、私もいろんなエネルギーの会合に出ますけれども、再エネ派だとか原発派だとか、いや、まだまだ石油か化石燃料が要るんだ、何とか派だで水掛け論で、本当の答えが出ない話になっているんです。そういうことが余りにも多いので、私が先ほど申し上げた最後に、皆さんいろんなところでいろんなことをやっていらっしゃって、いろんな知恵と知識を持っていらっしゃるんですから、それがきちっとみんなが平場に集まって、科学的に、社会科学、自然科学的にファクトを突き合わせて今言ったような整理をしていけば、答えはすぐ出るはずなんですよね。それを基に、じゃどうするかは政策として決めていくと、その作業が今本当に日本に欠けているんじゃないのかなということを常々感じています。それが今私が考えている答えでございます。

○会長(金子原二郎君) 高村参考人、できるだけ短くお願いします。

○参考人(高村ゆかり君) ありがとうございます。
 
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 私も、バランスの取れたという御指摘は大変重要なところだと思っております。特に、突然の変化というのは、やはり事業者、市場に対しての影響を考えると懸念をされる点です。むしろ、それをできるだけやはりうまく移行していく。恐らくこの二〇三〇年のエネルギーミックスというのは一つの目指すべきところを示したというふうに思いますけれども、今大きなその後変化が起きている中で、日本の自給率、あるいは日本の温暖化の影響もあるかもしれません、いろいろな目指すべき日本の姿を考えたときにどういう道筋を通ってそこにたどり着くかという検討を是非先生方にしていただければというふうに思っております。
 
 以上です。

○石上俊雄君 ありがとうございました。


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【質問要旨】
20170208資源エネルギー調査会「質問要旨」(石上俊雄事務所作成)
20170208資源エネルギー調査会「質問要旨」(石上俊雄事務所作成)

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