【答弁書】『女性の職業生活における活躍の飛躍的な推進の実現に関する質問主意書』に対する答弁書が閣議決定

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答弁書第二九号
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『女性の職業生活における活躍の飛躍的な推進の実現に関する質問主意書』に対する答弁書
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【質問趣旨】

 女性の職業生活における活躍について我が国では、昭和六十一年施行の男女雇用機会均等法、平成十一年施行の男女共同参画社会基本法、平成十九年施行の改正男女雇用機会均等法、そして平成二十七年施行の女性活躍推進法等による法的支援が順次整備されてきた。にもかかわらず、女性活躍の進展は想像以上に遅れているとの評価・分析が国内専門家等からなされ、また、国際比較上も、国連開発計画のジェンダー不平等指数(GII)や世界経済フォーラムのジェンダー・ギャップ指数(GGI)等の国別ランキングにおいて、我が国の順位が著しく上昇したとは認めがたい状態が長年続いている。

 こうした閉塞状況を打開し、女性の職業生活における活躍の飛躍的な推進の実現を図るには、かねてより専門家等が改善の必要性を指摘し、同時に、各種国際指標の評価ポイントとなっている諸課題、すなわち、(1)管理職における低い女性割合、また、(2)管理職同様、主たる専門職における低い女性割合(いわゆる「男女の職業分離」問題)、さらには、(3)男女間の賃金格差等の根源的な問題に焦点をあて、企業任せの課題分析や行動計画策定等に委ねるのではなく、政府自らが主体的に「証拠に基づく政策立案」、すなわち、定量的な状況把握、統計的な原因分析、そしてそれらの結果に基づく政策立案を行うことが必要かつ効果的であると考え、以下のとおり質問する。

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 一 我が国の管理職における低い女性割合の現状を、政府はどう定量的に把握しているか。また、管理職における女性割合の低さの原因について、政府は統計的な手法に基づく因果関係の分析等を行っているか。行っている場合はその具体的な手法や結果を、行っていない場合はその理由を明らかにされたい。

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(安倍内閣の回答)

 我が国の管理的職業従事者における女性の割合の現状については、総務省の「労働力調査」により把握しているところである。また、御指摘の「管理職における女性割合の低さの原因」についての「統計的な手法に基づく因果関係の分析等」の意味するところが明らかではないため、これに関するお尋ねについてお答えすることは困難であるが、当該現状の要因については、同調査の結果の分析、関連する調査研究の成果等を基に適切に判断しているところである。

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二 我が国の主たる専門職における低い女性割合の現状を、政府はどう定量的に把握しているか。また、主たる専門職における女性割合の低さの原因について、政府は統計的な手法に基づく因果関係の分析等を行っているか。行っている場合はその具体的な手法や結果を、行っていない場合はその理由を明らかにされたい。

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(安倍内閣の回答)

 御指摘の「主たる専門職」及び「主たる専門職における女性割合の低さの原因」についての「統計的な手法に基づく因果関係の分析等」の意味するところが明らかではないため、お尋ねについてお答えすることは困難であるが、我が国の専門的・技術的職業従事者における女性の割合の現状については、総務省の「労働力調査」により把握しているところであり、当該現状の要因については、同調査の結果の分析、関連する調査研究の成果等を基に適切に判断しているところである。

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三 我が国の男女間の賃金格差の現状を、政府はどう定量的に把握しているか。また、男女間の賃金格差の原因について、政府は統計的な手法に基づく因果関係の分析等を行っているか。行っている場合はその具体的な手法や結果を、行っていない場合はその理由を明らかにされたい。

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(安倍内閣の回答)

 我が国の男性と女性との間の賃金格差の現状については、厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」により把握しているところである。また、御指摘の「男女間の賃金格差の原因」についての「統計的な手法に基づく因果関係の分析等」の意味するところが明らかではないため、これに関するお尋ねについてお答えすることは困難であるが、当該現状の要因については、同調査の結果の分析、関連する調査研究の成果等を基に適切に判断しているところである。

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20190408質問主意書(No.29)『女性の職業生活における活躍の飛躍的な推進の実現に関する質問主意書』【石上俊雄事務所作成】

20190416答弁書(No.29)『女性の職業生活における活躍の飛躍的な推進の実現に関する質問主意書』に対する答弁書【内閣総理大臣 安倍晋三】

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【推薦・参考】

ishigamitoshio.com
■『働き方の男女不平等 理論と実証分析』(山口一男著、日本経済新聞社)

◆先進諸国のなかで、日本の男女平等の度合いが最低ランクなのはなぜか? 学歴の男女差が縮まり、企業が両立支援策を推進しても、なぜなかなか効果が現れず、逆に悪化している指標まであるのはなぜか?

◆分析の結果、現在の「働き方改革」や「一億総活躍社会」の取り組みにとっても示唆に富む、次のような事実が明らかになる。
*「女性は離職しやすく、女性への投資は無駄になりやすい」という企業側の思い込みが、女性活用の足かせとなっている。
*労働時間あたりの生産性が高い国ほど女性活躍推進を進めやすいが、長時間労働が根付く日本では進めにくい。
*管理職割合の男女差は、能力からはほとんど説明がつかず、性別や子供の年齢、長時間残業が可能かどうかが決定要因となっている。
*女性の高学歴化が進んでも、低賃金の専門職(保育・介護・教育など)に就く女性が多く、高賃金の専門職(法律職・医師など)になる割合が著しく少ないため、賃金格差が広がることになっている。

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以上


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