【答弁書】『政府の「可能な限り原発依存度を低減する」方針における「原発」の定義に関する質問主意書』に対する答弁書が閣議決定

***********
答弁書第二九号
*******************************************
『政府の「可能な限り原発依存度を低減する」方針における「原発」の定義に関する質問主意書』に対する答弁書
*******************************************

【質問趣旨】

 昨年七月に閣議決定された「エネルギー基本計画」(以下「同計画」という。)において、政府は「可能な限り原発依存度を低減する」方針を掲げている。同計画で低減するとしている「原発依存度」という文言は同計画中、計七回使用されているが、「原発」の明確な定義は特段見当たらない。「原発」という言葉は広く社会において、様々な文脈、また、様々な意味合いで使われており、具体的に何を指すのか不明瞭な部分もあり、その内容次第では今後、研究開発分野や各産業に与える影響も大きい。政府がこの「原発」という言葉をどのような定義で使っているのか、また仮に、「原発」に、確立していない技術を使用したものや開発中のものが含まれている場合であっても、どのような観点で何をどこまで検討しているのかも含めて、現段階の政府方針をつまびらかにすることは意味のあることと考え、以下のとおり質問する。

---------------------

政府「エネルギー基本計画」【H30年7月3日 閣議決定】

ishigamitoshio.com

政府「エネルギー基本計画」【仮英訳】
【日本語の「原発」は、政府の仮英訳でどのように表現されているか?】

---------------------

ishigamitoshio.com

■一口に「原子力」「原子炉」「原発」といっても、本当に様々なタイプがある。

*******************************************

一 同計画で掲げられた政府の「可能な限り原発依存度を低減する」方針における「原発」の定義は何か。

- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

(安倍内閣の回答)

(※一及び二について)

 お尋ねの「原発」については、商業用原子力発電所を念頭に置いたものであり、お尋ねの「加圧水型軽水炉(PWR)や沸騰水型原子炉(BWR)等の商業用原子力発電所」は、これに含まれるものと考えている。また、お尋ねの「次世代軽水炉」の意味するところが必ずしも明らかではないが、「欧州加圧水型原子炉(EPR)」については、既に商業利用段階にあるため、お尋ねの「原発」に含まれるものと考えている。

*******************************************

二 前記一の「原発」とは具体的に、国内にすでに存在する加圧水型軽水炉(PWR)や沸騰水型原子炉(BWR)等の商業用原子力発電所を指すのか。安全性が旧来に比べ格段に向上しているといわれる次世代軽水炉、例えば、欧州加圧水型原子炉(EPR)等は含まれるのか。

- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

(安倍内閣の回答)

(※一及び二について:従って答弁は同上)

 お尋ねの「原発」については、商業用原子力発電所を念頭に置いたものであり、お尋ねの「加圧水型軽水炉(PWR)や沸騰水型原子炉(BWR)等の商業用原子力発電所」は、これに含まれるものと考えている。また、お尋ねの「次世代軽水炉」の意味するところが必ずしも明らかではないが、「欧州加圧水型原子炉(EPR)」については、既に商業利用段階にあるため、お尋ねの「原発」に含まれるものと考えている。


*******************************************

三 前記一の「原発」の中には、軽水炉以外の開発・展開中の高速増殖炉、高温ガス炉、小型モジュール炉、核融合等は含まれるのか。併せて、そもそも核反応を利用するエネルギー生産システム、すなわち原子力一般はすべからく含まれるのか、政府の認識を明らかにされたい。

---------------------

ishigamitoshio.com

(左側)「小型・中型炉の設計の現状」【IAEA:国際原子力機関】
(右側)「革新的高速炉の設計・概念の現状」【IAEA:国際原子力機関】

- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

(安倍内閣の回答)

 お尋ねの「軽水炉以外の開発・展開中の高速増殖炉、高温ガス炉、小型モジュール炉、核融合」については、現時点では商業利用段階にないため、お尋ねの「原発」に含まれないものと考えている。また、お尋ねの「核反応を利用するエネルギー生産システム、すなわち原子力一般」については、その意味するところが明らかではないため、お答えすることは困難である。

*******************************************

201900411質問主意書(No.34)『政府の「可能な限り原発依存度を低減する」方針における「原発」の定義に関する質問主意書』【石上俊雄事務所作成】

20190419答弁書(No.34)『政府の「可能な限り原発依存度を低減する」方針における「原発」の定義に関する質問主意書』に対する答弁書【内閣総理大臣 安倍晋三】

---------------------

ishigamitoshio.com

■世界の英知を集結した究極のエネルギー「核融合」(出典)東芝エネルギーシステムズ株式会社HP。

---------------------

【三菱電機技報】「ITERトロイダル磁場コイルの製作法確立と実機製作」(Vol.90 No.11 2016)

ishigamitoshio.com

---------------------

以上


Copyright (c) Toshio Ishigami All rights reserved.