【答弁書】『我が国の高レベル放射性廃棄物の地層処分と「オンカロのパラドックス」、「ユッカマウンテンの正論」に関する質問主意書』に対する答弁書が閣議決定

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答弁書第三九号
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『我が国の高レベル放射性廃棄物の地層処分と「オンカロのパラドックス」、「ユッカマウンテンの正論」に関する質問主意書』
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【質問趣旨】

 原子力発電所等から発生する高レベル放射性廃棄物、いわゆる「核のゴミ」の地層処分(以下「地層処分」という。)の例として、世界的に有名な場所に、米国のユッカマウンテンとフィンランドのオンカロがある。前者は、ラスベガスの北西約百六十キロに広がる砂漠の真ん中に、日本円にして約一兆円を投じて巨大な地下トンネルを建設していたにもかかわらず、建設反対を掲げるオバマ政権により中止となった処分場予定地で、後者は、フィンランド政府が世界に先駆けて、処分場の建設許可を与え、現在、処分場の操業に向けて最終段階にある地下特性調査施設である。

(※ ↓ 趣旨文章は下部に続く ↓ ※)

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【フィンランド・オンカロ】

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                   (2019年3月13日 参議院予算委員会パネル)【石上俊雄事務所作成】

Posiva社YouTube「Posiva ONKALO in English」
Posiva社資料「Teollisuuden Voima: International Press Visit Day」
原子力発電環境整備機構(NUMO)「高レベル放射性廃棄物について考えよう」

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                                     【石上俊雄事務所撮影・作成】

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 オンカロは、フィンランド語で「洞穴」を意味し、施設のある地下約五百メートル付近は、十八億年もの昔に形成された分厚い大陸性の岩盤で、十万年の安定性が求められる地層処分の厳しい地質要件に極めて合致しているといわれている。そのため、原子力全般には批判的だが、オンカロには肯定的という人も比較的数多い。そして、オンカロが処分場としての操業開始に向けて順調に進めば進むほどかえって、「あんな理想の場所が自分の国で見つかるか」と、自国の地層処分に否定的になる「オンカロのパラドックス」と呼ばれる状況があるという。一方、建設中止となっている米国のユッカマウンテンを訪れると、行けども行けども荒涼・無人の砂漠地帯という、自国にない地理・気象環境に驚かされ、「こんな場所でも難しいならば、国内で「核のゴミ」を処分できないのも当然。諦めるのが正しい」と考える「ユッカマウンテンの正論」という認知現象に陥る場合もあると聞く。以上を踏まえ、我が国における地層処分について、以下のとおり質問する。

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【米国・ユッカマウンテン】

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                                     【石上俊雄事務所撮影・作成】

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一 我が国の地理・気象環境はユッカマウンテンとは大きく異なり、温暖湿潤であり、また、オンカロの地質環境とも大きく異なり、俗に「ちょっと地下を掘ると温泉が出る」と言われる地震・火山大国である。我が国国内での地層処分は、「オンカロのパラドックス」、「ユッカマウンテンの正論」が示唆するように、困難もしくは不可能なのか、政府の見解を明らかにされたい。

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(安倍内閣の回答)

 我が国では、千九百七十年代から長きにわたって、国内外の専門家からのレビューを受けつつ、様々な専門分野の知見を取り入れて研究を行った結果、地層処分には、地下水の動きが緩慢であることに加え、火山、活断層等の影響を受けにくい、長期にわたって安定した地下環境が必要であることが確認され、同時に、我が国にもそうした地下環境が広く存在すると考えられるとの評価が得られている。

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(左側)●『科学的特性マップ』【経済産業省、2017年7月公表】
    ●『科学的特性マップの説明資料』【経済産業省 資源エネルギー庁】
    ●『科学的特性マップに関する意見交換会での説明資料』【2017年9月】
    ●『自治体向け事前説明会で頂いた主な質問に対する回答』【資源エネルギ庁放射性廃棄物対策課、H29年10月】
(右側)●『包括的技術報告:わが国における安全な地層処分の実現-適切なサイトの選定に向けたセーフティケースの構築-(レビュー版 概要編)』【原子力発電環境整備機構(NUMO)、2018年11月】

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二 経済産業省は平成二十九年七月、国が前面に立って地層処分の取組を進めるとの方針の下、最終処分地選定に関係する科学的特性を一定の要件・基準に従って客観的に整理した「科学的特性マップ」を公表し、原子力発電環境整備機構(NUMO)は平成三十年十一月、「包括的技術報告:わが国における安全な地層処分の実現」を公表した。それらの中で、我が国国内で地層処分を行う場合、オンカロと同一又は同程度の地質環境やユッカマウンテンと同一又は同程度の地理・気象環境は必ずしも必要でない、とのわかりやすい説明や科学的根拠は示されているか。示されている場合はその箇所や要旨を、示されていない場合はその理由を明らかにされたい。

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『地層処分に関する地域の科学的な特性の提示に係る要件・基準の検討結果(地層処分技術WGとりまとめ)』【総合資源エネルギー調査会 電力・ガス事業分科会 原子力小委員会 地層処分技術WG、平成29年4月】

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(安倍内閣の回答)

 お尋ねの「オンカロと同一又は同程度の地質環境やユッカマウンテンと同一又は同程度の地理・気象環境」の意味するところが必ずしも明らかではないが、御指摘の「科学的特性マップ」及び「包括的技術報告:わが国における安全な地層処分の実現」を策定する上で参照している「わが国における高レベル放射性廃棄物地層処分の技術的信頼性―地層処分研究開発第二次取りまとめ―」においては、地質環境の長期安定性に影響を及ぼす天然現象について、「各国においても、自国の地質学的な特徴や自然環境条件を考慮して、検討の対象とすべき天然現象を抽出している」とし、北欧などにおいて地層処分を行う上で考慮すべき対象となっている氷河の影響については、温暖な地域である我が国では対象とせず、「地震・断層活動」や「火山・火成活動」等を考慮すべき項目として抽出しているところ、御指摘の「科学的特性マップ」等においては、これを受けて、地層処分に必要となる条件は、各地域の地下環境によって異なるものであり、我が国において地層処分を行うに当たっては、海外の特定の地域と同等の地下環境が必ずしも必要となるものではないとの考えの下で、我が国における地層処分に求められる地下環境及びより安全な地層処分の方法が具体的に示されており、例えば、我が国の「科学的特性マップ」では、地層処分を行う際に考慮すべきものとして、フィンランドで考慮している氷河の影響は含まず、「火山・火成活動」や「断層活動」等としている。

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『包括的技術報告書(レビュー版)の概要』【NUMO、2018年11月21日】

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■■20190415質問主意書(No.39)『我が国の高レベル放射性廃棄物の地層処分と「オンカロのパラドックス」、「ユッカマウンテンの正論」に関する質問主意書』【石上俊雄事務所作成】

20190423答弁書(No.39)『我が国の高レベル放射性廃棄物の地層処分と「オンカロのパラドックス」、「ユッカマウンテンの正論」に関する質問主意書』に対する答弁書【内閣総理大臣 安倍晋三】

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●映画『100,000年後の安全』(原題:Into Eternity)
【監督:マイケル・マドセン】

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■■20190415質問主意書(No.39)『我が国の高レベル放射性廃棄物の地層処分と「オンカロのパラドックス」、「ユッカマウンテンの正論」に関する質問主意書』【石上俊雄事務所作成】

20190423答弁書(No.39)『我が国の高レベル放射性廃棄物の地層処分と「オンカロのパラドックス」、「ユッカマウンテンの正論」に関する質問主意書』に対する答弁書【内閣総理大臣 安倍晋三】

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以上


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