【答弁書】『付加価値の適正循環に向けた環境整備に関する質問主意書』に対する答弁書が閣議決定


***********
答弁書第一四二号
*******************************************
『付加価値の適正循環に向けた環境整備に関する質問主意書』に対する答弁書
*******************************************

【質問】

 自動車産業、電機産業等の主要業界団体において、「取引適正化」と「付加価値向上」に向けた自主行動計画(以下「自主行動計画」という。)が策定され公表されている(平成二十九年三月時点で七業種十二団体が自主行動計画の公表を行っている。)。たとえば、一般社団法人電子情報技術産業協会(JEITA:会員企業数二百六十四社)の「適正取引の推進とパートナーとの価値協創に向けた自主行動計画」では、重点事項として「合理的な価格決定」、「下請代金支払いの適正化」、「金型の管理の適正化」が挙げられており、「合理的な価格決定」では「材料費及び光熱費の物価変動、適切な労務費及び適切な配送費用を反映した取引価格(下請代金)の形成(十分な協議による合意)が必要である。」とし、「下請代金支払いの適正化」では「下請代金の支払いをできる限り現金払いとすべく現金化比率の改善に努める。」とし、「金型の管理の適正化」では「金型の保管に必要な費用は親事業者が負担する。運用基準に記載されている「型・治具の無償保管要請」は行わないことを徹底する。」としている。また、同自主行動計画では、「業界全体での取引適正化に向けて行動計画を策定・実践し、また、個社レベルにおける取引にかかわる適正な行動規範を定着していく活動が必要不可欠」とも明記されており、今後の具体的な取組みの広がり次第では、社会的に大きなプラスのインパクトを与えると高く評価する。そこで各業界団体が定めた自主行動計画の理念や目標の意義をより広く社会に普及させるためにも、各業界団体の自主行動計画の内容について、業界団体内にとどまらず、商工会議所等を通じて業界団体未加入の企業に対しても周知徹底を図るべきと考えるが、政府の見解及び取組みを明らかにされたい。

- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

(安倍内閣の回答)
 御指摘の「「取引適正化」と「付加価値向上」に向けた自主行動計画」(以下「自主行動計画」という。)は、平成二十八年十二月十四日に改正された「下請代金支払遅延等防止法に関する運用基準」(平成十五年十二月十一日付け公正取引委員会事務総長通達第十八号)並びに同日に発出された下請中小企業振興法(昭和四十五年法律第百四十五号)第三条第一項の規定に基づく「振興基準」(平成二十八年経済産業省告示第二百九十号)及び「下請代金の支払手段について」(平成二十八年十二月十四日付け二〇一六一二〇七中第一号・公取企第一四〇号中小企業庁長官及び公正取引委員会事務総長連名通知)(以下「関係法令の運用強化」という。)の内容を踏まえて、電機・情報通信機器産業等の八業種二十一の業界団体(以下「策定団体」という。)が策定したものであると承知している。

 自主行動計画及びその前提となった関係法令の運用強化については、策定団体への加入の有無を問わず、幅広い事業者に対して周知することが重要であると考えている。このため、関係法令の運用強化の内容について、自主行動計画を策定していない団体を含めた合計八百七十七団体に対して、平成二十八年十二月二十日付けで経済産業大臣及び公正取引委員会委員長から通知を発出するとともに、策定団体への加入の有無を問わず二十一万八百五十三社に対して、平成二十九年一月六日付けで経済産業大臣及び公正取引委員会委員長から通知を発出した。また、平成二十九年一月以降に中小企業庁が行った下請代金支払遅延等防止法(昭和三十一年法律第百二十号)に関する講習会等及び年間二千社以上を予定している下請事業者の訪問調査においても、関係法令の運用強化及び自主行動計画の概要を周知しており、今後もこのような取組を継続していく。

*******************************************

「付加価値の適正循環に向けた環境整備に関する質問主意書」(2017年6月14日提出)

「付加価値の適正循環に向けた環境整備に関する質問主意書」への答弁書(2017年6月27日送付)

【答弁書】『我が国製造業の事業環境改善に資する税制・経済連携に関する質問主意書』に対する答弁書が閣議決定


***********
答弁書第一四一号
*******************************************
『我が国製造業の事業環境改善に資する税制・経済連携に関する質問主意書』に対する答弁書
*******************************************

【質問趣旨】

 昨年提出した、「我が国製造業の事業環境改善に資する税制・経済連携に関する質問主意書」(第百九十一回国会質問第一六号)に対する答弁書(内閣参質一九一第一六号)が閣議決定されてから、約一年が経過している。この間の我が国製造業の事業環境改善に資する税制・経済連携に関する取組みを踏まえ、以下のとおり質問する。

*******************************************

一 研究開発及び設備投資の促進支援について

(問1)
 総務省「IoT時代におけるICT産業の構造分析とICTによる経済成長への多面的貢献の検証に関する調査研究」(平成二十八年三月)によると、IoTによる投資(設備投資・研究開発投資)増加率とIoTの効果(コスト削減率・売上増加率)には一定程度の相関が認められ、国別では、米国が突出し、次いで、韓国、ドイツ、中国、英国のグループであり、我が国はIoTによる投資増加率、IoTの効果いずれの指標でも最低の順位である。つまり、諸外国の企業は、我が国の企業より積極的にIoTへ投資し、その効果を享受しているのであり、我が国もこれら先進的取組みを行っている諸外国をベンチマークしてキャッチアップすることを政策目標に掲げるべきである。具体的には、我が国の産業基盤やいわゆる企業の稼ぐ力を強化して国内雇用の安定に資するべく、IoTに係る研究開発及び設備投資を促進する税制の一層の充実を図るべきと考えるが、政府の見解及び取組みを明らかにされたい。

- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

(安倍内閣の回答1)
 様々な物にセンサ等が埋め込まれ、収集された多量の情報がインターネットでやり取りされるいわゆるIoTに係る研究開発や設備投資の更なる促進は、IoT等による第四次産業革命の進展で国際競争が激化する中で、日本企業の生産性向上による競争力強化のために重要である。

 研究開発については、平成二十九年度税制改正において、IoT、いわゆるビッグデータ解析、人工知能等を活用した第四次産業革命による新たなビジネスの創出を支援する観点から、租税特別措置法(昭和三十二年法律第二十六号)に規定する試験研究を行った場合の法人税額の特別控除において、試験研究費の範囲に、対価を得て提供する新たな役務の開発に係る試験研究のために要する一定の費用を加えたところである。

 設備投資については、特に、中小企業の生産性向上を図る観点から、中小企業等経営強化法(平成十一年法律第十八号)における認定経営力向上計画に記載されたIoTに関するものを含む経営力向上設備等に関して、固定資産税の軽減措置や中小企業経営強化税制による法人税等における即時償却又は税額控除といった措置を講じている。

 今後も、IoT等による第四次産業革命を最大限活用し、日本企業の国際競争力強化を図るため、様々な手段について検討してまいりたい。

*******************************************

二 他国との経済連携協定の促進について

(問2)
 我が国経済を持続的・安定的な成長軌道に乗せ、雇用の創出・維持を図る上で、とりわけ成長著しいアジア太平洋地域との経済連携体制の構築は極めて重要である。しかし、環太平洋パートナーシップ協定(TPP協定)については、二〇一六年十一月の米国大統領選挙で勝利したトランプ氏が、就任直後にTPP協定からの離脱を表明する大統領令に署名したことから発効の目途が立たなくなっている。政府は、米国に対して粘り強くTPP協定への復帰を働きかけていくとともに、TPP協定から米国が離脱した状況下でもアジア太平洋地域における経済連携体制を構築するべく、現行TPP協定の見直しを行うべきと考えるが、今後のTPP協定交渉に対する政府の見解及び取組みを明らかにされたい。また、現在交渉中である日EU経済連携協定や東アジア地域包括的経済連携(RCEP)等において、労働・環境等の社会条項が組み込まれることが重要と考えるが、政府の見解及び取組みを明らかにされたい。

- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

(安倍内閣の回答2)
 環太平洋パートナーシップ(以下「TPP」という。)協定に関し、本年五月にベトナム・ハノイで開催された閣僚会合では、米国を除くTPP協定の原署名国十一箇国(以下「十一箇国」という。)が結束を維持しつつTPPの早期実現を図るという共通の意思を表明するとともに、米国の参加を促進する方策を検討することを表明した。これを踏まえ、TPPの早期実現に向けた本格的検討が、本年七月に我が国が主催する高級事務レベル会合で始まる。十一箇国で緊密に連携し、本年十一月のアジア太平洋経済協力(APEC)首脳会議に向けて議論を前進させたい。また、TPPを推進する意図について引き続き米国に説明を行っていくなど、我が国として十一箇国と米国との橋渡し役を担っていく考えである。

 政府としては、経済連携協定に関する交渉に当たっては、労働、環境等を含む幅広い分野で新たなルールを形成することを重視して、取り組んでいる。今後も、御指摘の点も踏まえながら、日EU経済連携協定、東アジア地域包括的経済連携等の経済連携に関する交渉において、国益にかなう最善の道を追求してまいりたい。

*******************************************

「我が国製造業の事業環境改善に資する税制・経済連携に関する質問主意書」(2017年6月14日提出)

「我が国製造業の事業環境改善に資する税制・経済連携に関する質問主意書」への答弁書(2017年6月27日送付)

【答弁書】『我が国が直面するエネルギー問題への対応に関する質問主意書』に対する答弁書が閣議決定


***********
答弁書第一四〇号
*******************************************
『我が国が直面するエネルギー問題への対応に関する質問主意書』に対する答弁書
*******************************************

【質問趣旨】

 昨年提出した、「我が国が直面するエネルギー問題への対応に関する質問主意書」(第百九十一回国会質問第一四号)に対する答弁書(内閣参質一九一第一四号)が閣議決定されてから、約一年が経過している。この間の我が国が直面するエネルギー問題への対応を踏まえ、以下のとおり質問する。

*******************************************

一 分散型エネルギーの導入促進について

(問1)
 地域の特性に合わせて再生可能エネルギーを活用する分散型エネルギーシステムは、エネルギー効率活用や地域活性化に有効な手段であり、ICT技術の進展により一層の導入加速が期待される。再生可能エネルギーの導入拡大に向け、電圧や周波数などの電気の品質確保、北海道や東北地方における送電線の増強、コスト力の強化、蓄電技術の開発、大規模システム導入に係るコスト負担などへの更なる政策的支援が重要と考えるが、政府の見解及び取組みを明らかにされたい。
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

(安倍内閣の回答1)
 政府としては、再生可能エネルギー等を活用した分散型エネルギーシステムの構築の推進は、エネルギー政策の観点のみならず、地域活性化の観点からも重要であると認識している。また、これまでも再生可能エネルギーの導入拡大に資する様々な施策を講じており、引き続き、地域の特性を踏まえつつ、取組を進めていく考えである。
 
 御指摘の「電圧や周波数などの電気の品質確保」については、再生可能エネルギーの出力の不安定性等の課題に対応すべく、大型蓄電池の制御技術等の実証や送配電網の整備等の取組を進めている。
 
 御指摘の「北海道や東北地方における送電線の増強」については、例えば、北海道及び東北地方の一部の風況がよい大規模風力発電の適地であって送電網が脆弱な地域に限定して、送電網の整備及び関連する技術の実証を行っている。
 
 御指摘の「コスト力の強化」が再生可能エネルギーの発電コストの低減を意味するのであれば、平成二十八年五月に成立した電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法等の一部を改正する法律(平成二十八年法律第五十九号)において、入札制度の導入、中長期的な調達価格の目標の設定等の再生可能エネルギー発電設備の効率的な導入を促す仕組み等を盛り込んでいる。
 
 御指摘の「蓄電技術の開発」については、大型蓄電池の制御技術等の実証や、蓄電池等をいわゆるIoTにより統合的に管理・制御し、電力取引に活用するための技術実証等の取組を進めている。
 
 御指摘の「大規模システム導入に係るコスト負担」については、その意味するところが必ずしも明らかではないため、お答えすることは困難である。
 
 政府としては、以上に述べたような取組を通じて、再生可能エネルギー等の導入拡大に向け、取り組んでまいりたい。

*******************************************

二 省エネルギーの推進について

(問2)
 パリ協定の採択に先立って日本が国連に提出した「日本の約束草案」において、日本は二〇三〇年度までに温室効果ガスを二〇一三年度比で二十六パーセント削減することを約束しており、その実現のためには野心的な省エネルギーの取組みが必要となる。政府が二〇一六年五月に閣議決定した地球温暖化対策計画では、産業部門は二〇三〇年度に二〇一三年度比六・五パーセント減、自動車や船舶など運輸部門は同二十七・六パーセント減、家庭部門では同三十九・三パーセント減の目標を定めている。家電製品の省エネ性能は年々高まっており、エアコンは二十年前から約五十五パーセント、電気冷蔵庫は十年前から約三十五パーセントまでエネルギー使用量が減少していると言われている。省エネルギー効果の高いエアコン、冷蔵庫、LED照明などの電気機器を事業所や家庭へ普及促進する方策を強化すべきと考えるが、政府の見解及び取組みを明らかにされたい。

- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

(安倍内閣の回答2)
 お尋ねの「省エネルギー効果の高いエアコン、冷蔵庫、LED照明などの電気機器」(以下「省エネルギー効果の高い電気機器」という。)の普及促進は、徹底した省エネルギー社会の実現の観点から重要な取組であると考えている。
 
 このため政府としては、エネルギーの使用の合理化等に関する法律(昭和五十四年法律第四十九号)に基づき、エアコンディショナー、電気冷蔵庫、エル・イー・ディー・ランプ等二十九機器をトップランナー制度の対象に指定し、当該機器のエネルギー消費性能の向上を図っている。
 
 また、トップランナー基準を満たす機器等の普及を促進するため、同法により、一般消費者に対するエネルギー消費性能等の情報提供を促進するとともに、事業者に対し、設備を新設する場合にトップランナー基準を満たす機器等の採用を考慮すること等を求めている。加えて、例えば、平成二十九年度予算において省エネルギー投資促進に向けた支援補助金を措置し、事業者におけるトップランナー基準を満たす機器等の普及を促進している。
 
 また、一般消費者に対し、省エネルギー効果の高い電気機器への買換えを促す国民運動を実施している。
 
 今後とも、引き続き徹底した省エネルギー社会の実現に向けて必要な取組を進めていく。 

*******************************************

「我が国が直面するエネルギー問題への対応に関する質問主意書」(2017年6月14日提出)

「我が国が直面するエネルギー問題への対応に関する質問主意書」への答弁書(2017年6月27日送付)

Copyright (c) Toshio Ishigami All rights reserved.