石上としお 参議院議員 国民民主党参議院比例区第13総支部長

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2018年5月22日(火) 経済産業委員会 「不正競争防止法等改正案」(法案第2条第7項「限定提供データ」とビッグデータ、イメルト前GE会長の「インダストリアル・インターネット」、エッジ・コンピューティング「EDGECROSS」(三菱電機・日立など)「FIELD system」(ファナック)、「データ・ローカライゼーション」(欧州GDPR、中国インターネット安全法)、IoT時代の新たな特許紛争の構図、ピコ太郎さん「LED交換」、日本初の金属検出装置納入「日新電子工業」、中韓台頭の中での「国際標準化」戦略)

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【議題】

・不正競争防止法等改正案 

「不正競争防止法等改正案」概要
「不正競争防止法等改正案」案文
「不正競争防止法等改正案」資料

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(出典)経済産業政策局知的財産政策室・産業技術環境局基準認証政策室・特許庁制度審議室「不正競争防止法、工業標準化法、特許法等の概要」(平成30年2月)


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【質問構成】

<1.不正競争防止法改正案について>
<2.特許法改正案について>
<3.工業標準化法(JIS法)改正案について>


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20180522経産委員会「不正競争防止法等改正案」質問要旨【石上事務所作成】
20180522経産委員会「不正競争防止法等改正案」質問要旨【石上事務所作成】

20180522経産委員会「不正競争防止法等改正案」配布資料【石上事務所作成】
20180522経産委員会「不正競争防止法等改正案」配布資料【石上事務所作成】


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<1.不正競争防止法改正案について>

 第四次産業革命(コネクティッド・インダストリーズ=CI)の実現には、データの価値を守り、不正行為を規制することで、データ利活用を促進する(=データが業界の垣根を越えて融合し、新たな付加価値を生み出す)環境整備が必要(※そもそもイノベーションの意味は「新・結合」)。その柱として、①データ関連、②特許関連、③国内および国際標準関連がある。まずはデータ関連の「不正競争防止法改正案」について以下、質問する。

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【法案第2条第7項「限定提供データ」の定義、制度創設の背景・趣旨、期待される効果】

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20180522経産委員会「不正競争防止法等改正案」配布資料【石上事務所作成】

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問1:(対経産省)
 法案第2条第7項に規定される「限定提供データ」の定義(「営業秘密」「相手を特定限定せず広く提供されるデータ」、また、いわゆる「ビッグデータ」との関係性)や、今回の法改正/制度創設の背景や趣旨について伺いたい。

 また、今回の法改正で期待される効果はどのようなものか。特に、「データを不正競争防止法で守ると利活用が進まなくなる」との議論/誤解に対して説明いただきたい。

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20180522経産委員会「不正競争防止法等改正案」配布資料【石上事務所作成】

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【対象として想定されるデータやビジネスモデル(データ共有事業、スマート工場ほか)】

問2:(対経産省)
 不正取得の類型として、①権原のない外部の者が管理侵害でデータ取得、②取得データを使用、③取得データを第三者提供する、等があると伺うが、実際、どの様なビジネモデルのどの様なデータが対象と想定しているか。

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20180522経産委員会「不正競争防止法等改正案」配布資料【石上事務所作成】

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 例えば、ジェフ・イメルト前GE会長の下で展開された有名な「インダストリアル・インターネット」(顧客のタービンやエンジン等からデータをクラウドに集積、ビッグデータ解析して運用効率化や異常予兆検出を行うIoT派生のビジネスモデル)はどうか。また、日本の電機産業が世界で攻勢に出ているエッジ・コンピューティング(三菱・日立など「エッジクロス」、ファナック「フィールドシステム」など)はどうか。(※データ共有の事業モデルなどは典型だろうが(プラントデータや自動運転用の高精細3次元地図データ等)。)

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20180522経産委員会「不正競争防止法等改正案」配布資料【石上事務所作成】

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 また、日本の電機産業が世界で攻勢に出ているエッジ・コンピューティング(三菱・日立など「エッジクロス」、ファナック「フィールドシステム」など)はどうか。(※データ共有の事業モデルなどは典型だろうが(プラントデータや自動運転用の高精細3次元地図データ等)。)

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20180522経産委員会「不正競争防止法等改正案」配布資料【石上事務所作成】

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(※データ共有の事業モデルなどは典型だろうが(プラントデータや自動運転用の高精細3次元地図データ等)。)

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20180522経産委員会「不正競争防止法等改正案」配布資料【石上事務所作成】

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【民事訴訟における不正使用行為の推定規定(法第5条の2)の構造、また、不正使用行為によって生じた物の取扱い】

問3:(対経産省)
 民事訴訟では侵害の立証責任は原則原告側にあるが、不正競争防止法の不正使用は相手側の工場や研究所内で行われることが多く、原告側の証拠収集は一般に困難と考えられるが、不正使用行為の推定はどの様な法的立付けになっているか。「営業秘密」「限定提供データ」の場合で同じか違うか。
また、不正使用行為によって生じた物の取扱いについて、「データ利活用促進に向けた検討 中間報告(案)」に対するパブリックコメントにあったように「不正使用がなければその物は作成されないはずであり、データの不正使用により生じた物の譲渡についても、民事措置の対象とすべき」との考えもあるが、そうしたデータの不正使用により生じた物(例えば、物品、AI学習済みモデル、マニュアル、データベース等)の譲渡等の行為は不正競争行為の対象となったのか。また、そうした整理となった理由は何か。審議会などにおける議論のプロセスも含めて説明いただきたい。

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20180522経産委員会「不正競争防止法等改正案」配布資料【石上事務所作成】

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【「データに係る不正競争行為」と「正当な目的で行われる行為」の切り分け、関係者への周知徹底の必要性】

問4:(対経産省)
 今回の改正案の大元となっている『データ利活用促進に向けた検討 中間報告』の第一章「4.正当な目的で行われる行為」の欄に、「不正取得類型に属する行為をはじめ、「不正競争行為」の範囲を定めるに当たっては、ホワイトハッカー等によるセキュリティー対策、リバース・エンジニアリング、修理・検査、相互互換のための研究、教育、公共機関におけるアーカイブの目的で行われる行為に加え、障害者支援等の社会的な課題へ対応する目的で行われる行為等、正当な目的で行われる行為については、それらが妨げられることのないよう留意すべきである」との記載がある。

 この「ホワイトハッカー等によるセキュリティー対策」「リバース・エンジニアリング」など、それぞれの内容は、今回の法案ではどの様に反映されているのか(いないのか)。そもそも、この記載内容の意図するところは何か。また、こうした「正当な目的で行われる行為」について、萎縮効果が起これば社会的損失も大きく、そうならないよう「データに係る不正競争行為」との明確な切り分け行われ、その内容が、特に、関係者向けに周知徹底されることが極めて重要と考えるが、政府としてどのような具体策を考えているのか。

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20180522経産委員会「不正競争防止法等改正案」配布資料【石上事務所作成】

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【各国の「データに関するルール」の整備状況における我が国の今回の法改正の位置付け(「データ契約ガイドライン」=「契約の高度化」という別手法の検討も含めて)】

問5:(対世耕弘成 経済産業大臣)
 いま世界ではデジタル革新の嵐が吹き荒れて革新的なサービスや商品、ビジネスモデルが続々と生み出されている。その裏で繰り広げられているのがデータ争奪戦。各国では様々な思惑の下、データに関するルール整備が進行中。

 例えば、EUは、今週(5/25)施行開始の「一般データ保護規則(GDPR:General Data Protection Regulation)」で、個人のプライバシー保護に重点を置くのと同時に、米国巨大IT企業のデータ独占が公正競争を阻害しないよう競争法の観点も重視している。一方、中国やロシアは、自国産業の保護育成や安全保障を理由にデータの越境移動を規制する「データ・ローカライゼーション(Data Localization)」を強めている(具体的には、中国のインターネット安全法など)。世界はいま、データ資源を巡る攻防の最中で、今後どの様な世界秩序が形成されるかは、我が国(企業・社会・個人)にとって死活的に重要と考える。

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20180522経産委員会「不正競争防止法等改正案」配布資料【石上事務所作成】

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 こうした世界動向を大局で見た場合、今回の我が国の法改正の戦略的位置づけはどこにあるのか。何を狙ったものか。例えば、ビッグデータを産業財産権に近い形で保護する方向性を強めることで、データ流通の規律と自由化を同時に醸成しようとする「先駆者」的取組と捉えることもできる一方、経済のグローバル化の中、あくまで国際協調第一を貫くべきだったのではないかとの考えもあったであろう。実際、各国のデータ保護制度の調査によると、米国・欧州委員会・ドイツ・フランスではおおよそ「営業秘密」と「不正アクセス」「契約」による保護となっており、我が国も新たな法規制ではなく「契約の高度化」という別の手法も検討し、また、今後もとり得る(この法改正でCI完成となるわけもなく)わけで、このような観点も含め、大臣の認識、今後の政策の方向性に対する考えや決意を伺いたい。


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<2.特許法改正案について>

 第四次産業革命の実現には、データの価値を守り、不正行為を規制することで、データ利活用を促進する(=データが業界の垣根を越えて融合し、新たな付加価値を生み出す)環境整備が必要と考える(※そもそもイノベーションの意味は「新結合」)と最初に述べた。

 しかし、これはデータに留まらず、特許も含め、すべての知的財産・知的活動にもあてはまる。あらゆるモノやコト、活動が既存の業界の垣根を越えて融合(新・結合)し、新たな付加価値を生み出す、それがオープン・イノベーションで、そのためには特許等についても提供者と利用者の双方が投資に見合う適正対価を得られるルール作りが不可欠だ。こうした観点から、次に「特許法改正案」について質問する。


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【IoT普及に伴う特許紛争の構図変化、標準必須特許(SEP)裁定制度の導入見送り】

問6:(宗像直子 特許庁長官)
 いまIoTの世界的普及に伴い「特許紛争の構図が大きく変わり始めた」と言われている。例えば、これまで「アップル対サムスン」などIT業界同士の紛争が大半だったが、あらゆる情報・技術がデジタル化・ICT化(IoT化)する中で、異業種間の紛争が目立ち始めた。

 例えば、通信機能を備える「コネクティッド・カー」や次世代電力計「スマート・メーター」で、標準規格を満たす製品を作るために必ず使う「標準必須特許(SEP:Standard Essential Patent)」を保有する通信系企業と大手メーカーの間で特許紛争が起きている。どちらの側にも日本企業が関係する場合もあり、特許使用料の面などでは、ある程度、致し方がない話ではあるが、その解決が以前と比べて困難さが増しているという。

 例えば、同業種なら「クロスライセンス」で解決が可能(※クロスライセンス:企業同士が自社保有の特許権行使をお互いに許諾する。契約にもよるが、実施・使用許諾料を支払わず必要な知的財産権を利用できるメリットあり)。また、ライセンス料率の相場観もおおむね一致。ところが異業種間ともなれば話は一変するわけで、特許庁として、この「IoT普及に伴う特許紛争の構図変化」をどのように捉え、また、イノベーションが絶えず生み出される健全な産業・社会発展のために、どの様な対応をとるのか伺いたい。具体的には、昨年まで特許庁として、「標準必須特許」裁定制度の導入を検討していたが、これを見送り、代わりに「標準必須特許のライセンス交渉に関する手引き」の策定に切り替えたと聞くが、この経緯・内容についても説明いただきたい。

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20180522経産委員会「不正競争防止法等改正案」配布資料【石上事務所作成】


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【大量の商標出願(いわば"トレードマーク(商標)"トロール)に対する適正化策(※トロール:patent troll(特許トロール)事案が米国で大量発生し社会問題化。trollは怪物の意味も、流し釣り(トローリング)の意味も込められている。)】

問7:(宗像直子 特許庁長官)
 特許法改正案には「商標出願の適正化」も含まれている。これは芸人のピコ太郎さんの世界的ヒット曲「PPAP」(ペン・パイナッポー・アッポー・ペン)をはじめ、世間で注目される流行語を大量に商標出願する問題に対応したもので、数年前に社会的に注目・問題化した(ほかに「北陸新幹線」「じぇじぇ」(NHKドラマのあまちゃん)、「民進党」。最近ではカーリング代表の「そだねー」もあるという)。

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(出典)東京都HP「家庭におけるLED省エネムーブメント促進事業-知事とピコ太郎さん出演のPR動画配信開始-」

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 実際には、一部の出願人により、数万件オーダーで商標出願が行われ、そのほとんどが手数料も払われない「手続き上の瑕疵ある大量の商標出願」とのこと。平成28年5月、特許庁は「自らの商標を他人に商標登録出願されている皆様へ(ご注意)」と題して、「出願された商標が、出願人の業務に係る商品・役務について使用するものでない場合や、他人の著名な商標の先取りとなるような出願や第三者の公益的なマークの出願である等の場合には、商標登録されることはありません。したがいまして、仮にご自身の商標について、このような出願が他人からなされていたとしても、ご自身の商標登録を断念する等の対応をされることのないようご注意ください。」との呼びかけを行っている。その後、この問題(問題解消)はどうなっているか。また、今回の適正化による効果や、その他とり得る対策にどの様なものがあるか伺いたい。

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(出典)特許庁HP「自らの商標を他人に商標登録出願されている皆様へ(ご注意)」

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<3.工業標準化法(JIS法)改正案について>

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 最後になったが工業標準化法(JIS法)改正案について質問する。今回の改正案では、標準化対象にデータやサービスを追加し、「日本工業規格」を「日本産業規格」に変更。「あらゆる分野でイノベーションを」という第四次産業革命の実現に資するものと評価する。また、民間主導によるJIS制定の迅速化も必要。ただJIS法で忘れてはならないのが、昨年次々と発覚した製造業界の「品質データ改ざん」問題。これを受けて、「罰金100倍=最大1億円への引上げ」が出てきていると理解する。


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【品質データ改ざんに対するJIS法違反の罰金刑引上げの効果】

問8:(対経産省)
 昨年の日本の製造業を取り巻く動きの中で、最もネガティブな影響を与えたのが、この「品質不正」問題(「品質クライシス」とも)。事案ごとに各論はあろうが、問題の本質はどこにあったと大臣は認識しているか。また、今回の罰金刑の引上げという抑止力は今後、どの程度の効果を発揮すると考えているか。
 
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「不正競争防止法等改正案」資料

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 これまで我が国の製造業はいわゆる「カイゼン」活動等で世界有数の強さを誇るに至った反面、それはある意味、「人のちから」に頼りすぎとも考えられる。言い換えれば、現場の人をもっと支援するツールがあってもいいのではないか。例えば、財務省の決算文書改ざん問題をきっかけに、米国政府機関の「キャップストーン・アプローチ」(これは、政府機関の幹部(=キャップストーン/冠石)が送受信する電子メールのすべてが自動的に保存され、消去や改ざんがそもそも不可能という仕組み)が注目されている。(自動的・人に頼らない)

 電機産業の仲間で「日新電子工業」という、日本で最初に(昭和30年)金属検出装置を納入した中堅中小の企業がある(従業員152名、組合48名)。現在では品質保証のための検査機器業界のリーディングカンパニーとして、様々な異物混入防止・フードセキュリティの検査機器など幅広く手掛けている(金属検出機、X線異物検査装置、検針機、ピンホールチェッカなど)。この会社の企業理念が「三方良し」。「自分良し、相手良し、第三者良し」。つまりツールを用いることで、全員が安心でき、結果として全員が儲かり、全員がハッピーになるという発想。結局、品質保証の本質もこれに尽きるのではないか。その意味で今回の罰金刑引上げという抑止力強化も重要だが、やはりこうした「三方良し」の安心安全の原点に立ち返り、それをどうサポートするかという視点も大切と考えるが大臣の認識はどうか。


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【日本の「国際標準」戦略(対欧米キャッチアップの道のりと中国・韓国台頭の狭間で)】

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20180522経産委員会「不正競争防止法等改正案」配布資料【石上事務所作成】

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問9:(対世耕弘成 経済産業大臣)
 世界に拡大するデジタル・エコノミーの中、日本の産業競争力強化を側面から支えるのが「国際標準」の獲得であり、そのための国家戦略が重要と考える。国内のJISもそこにつながってこそ相乗効果が現れる。今回のJIS法改正案でも、法目的に国際標準化の促進が追加されているが、例えば、ISO(国際標準化機構)などにおける国際幹事引受数は、欧米は上位で変わらない一方、中国や韓国の追い上げも著しい。人材育成なども含め、今後の戦略や取組みを含め、この分野の大臣の問題意識や今後に向けた決意など伺いたい。

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20180522経産委員会「不正競争防止法等改正案」配布資料【石上事務所作成】


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答弁者:世耕弘成 経済産業大臣、宗像直子 特許庁長官、経産省、特許庁

以上

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【配布資料集】

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【関連資料ファイル】

20180515参議院経産委員会「生産性向上特措法案」質問要旨【石上事務所作成】
20180515参議院経産委員会「生産性向上特措法案」質問要旨【石上事務所作成】

20180515参議院経産委員会「生産性向上特措法案」配布資料【石上事務所作成】
20180515参議院経産委員会「生産性向上特措法案」配布資料【石上事務所作成】

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以上


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